昭和54(1979)年7月5日(木曜)。三波伸介が西部劇「駅馬車」や「シャーロック・ホームズ」などの名作パロディに挑戦する――。という新番組 三波伸介のチャンネル・インベーダー (フジテレビ)の番宣広告。
出演者は 三波伸介 をはじめ、真木洋子、亀井光代、佐藤蛾次郎、栗田ひろみ、芦屋雁之助、第1回目のゲストが 石川さゆり という、かなり珍しい組み合わせ。
紹介記事によると、この番組は アドリブが禁止 となっており、カチッと構成された台本 で喜劇に挑戦するという仕組みなんだそうだ。当時は インベーダーゲーム が大流行中とはいえ、この企画にこの番組タイトルとは一体……。
出演陣も含めて、とても面白そうに見えるのだが、この番組を観た記憶もなければ、そもそも放送されていた記憶もない。夜8時からフジテレビで放送とあれば、少しは小学校の教室などでも話題になっていそうなモノなのだが。
この番組は9月27日に全9回で終了。当時としてはかなり 短命番組 だった。木曜夜8時 といえば、ちょうど入れ替わるように10月から放送スタートした 所ジョージ 司会の素人参加型のお笑い番組『ドバドバ大爆弾』(東京12チャンネル)が小学生にも大人気となっており、こちらはよく観ていたものだ。
昭和54年7月5日(木曜)のテレビ欄
翌年(昭和55年)には 漫才ブーム が本格的に到来。綿密に作り込まれた喜劇よりも、反射神経が問われるアドリブや、素人の一発芸みたいなモノのほうがテレビ的にウケる時代が来ていたことがわかる。
この不思議な番組タイトルといい、エンタメ産業とはつくづく 流行に翻弄され続ける運命 にあるモノだ。