新聞広告シリーズ ~ 音をテープしよう‼「世界のスーパーカーフェスティバル」(昭和52年) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和52(1977)年6月。君もスーパーカーを写そう‼ 全車エンジン全開‼ 音をテープしよう‼ 世界のスーパーカーフェスティバル(7月1~3日)の新聞広告。



時はまさにスーパーカーブームの真っただ中。主催は 東京新聞東京中日スポーツ。協賛は翌7月から『対決!スーパーカークイズ』の放送をスタートさせる 東京12チャンネル。会場となる 大井特設会場 とは、要するに 大井競馬場の第5駐車場 のことのようだ。

ここに ランボルギーニ・カウンタック をはじめとする大人気のスーパーカーをズラリと並べ、停止したままブンブンと全開にしたエンジン音を鳴らすだけで充分に興行として成立したのである。今だったらスマホで撮影しまくり、動画の撮影すらも容易だが、当時は「テープしよう‼」とある通り、まだ大きかった ラジカセ を持参した子どもたちが エンジン音を録音 していたのだろう。

広告にはカウンタックと ランチャ・ストラトス斜め後ろから撮影した写真 があるのみ。通常、こうした場合は正面からの写真を使うことこそが王道だが、2台とも当時の小中学生ならば、すぐに車種はわかるし、うしろからのフォルムも美しい2台ゆえ、「このイベントは通のもの」とアピールしているようにも受け取れる。

それはともかく、ちびっ子たちが“推し”のスーパーカーに群がる中、仮設ステージにて「歌謡ビッグショー」を行った ガールズ なるグループは一体何者なのだろう? おそらく女の子によるユニット or グループだとは思うのだが、あまりにシンプルすぎる名称のため検索しても出てこない…。

ちびっ子たちがスーパーカーに夢中となる中、ステージで歌っている彼女たち(?)の姿を想像するに胸が痛む。下手すりゃ、エンジン音をテープするのに「邪魔だ!」「うるせえ!」なんて怒声を浴びせられていたのかも……。