映画広告シリーズ ~ 少年ネロは後の大物プロデューサー「フランダースの犬」 | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和36(1961)年10月。空前の激讃!! 文部省特選の米国産映画フランダースの犬』(ジェイムス・B・クラーク監督)の新聞広告。



昭和50年に日本で放送されたアニメ版が最初に脳にインプットされているため、パトラッシュ(演・名犬スパイク)のイメージがちょいと違う感じがしてしまうが、「名優アラン・ラッドのジュニア」と但し書きされている デビッド・ラッド (アラン・ラッドJr) が演じる少年ネロの笑顔は、なんだか納得してしまう。

アラン・ラッドの息子ということは、あの名作西部劇『シェーン』の息子ということだ。

このネロ少年、俳優としての経歴はこの辺りまでで、米空軍除隊後は制作側として20世紀FOXで働きだし、映画プロデューサーとして大活躍。各映画会社から拒否されて制作のメドすら立たなかった『スターウォーズ』にGOサインを出して、世に出したという功績があるらしい。

FOX時代には『オーメン』『エイリアン』、独立後には『炎のランナー』『ブレードランナー』『ライトスタッフ』『ポリス・アカデミー』などなど、すさまじいヒットメーカーぶりを発揮。

風車小屋の火事の犯人にされたり、ルーベンスの絵の前で凍死したりする悲しい未来は待っていなかったようだが、昨年(2022年)3月に84歳で死去している。