番宣広告シリーズ ~ 斉藤清作(たこ八郎)の全日本フライ級王座初防衛戦(昭和38年5月) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

ちょうど60年前、昭和(1963)年5月17日(金曜)。江口証券提供の『江口ゴールデンボクシング』(NETテレビ)の番宣広告。



この日は 全日本フライ級タイトルマッチ がラインナップ。チャンピオン・斉藤清作 (笹崎ジム)が初防衛戦で 野口恭 (野口ジム=同級2位)の挑戦を受ける。試合は5回終了時のTKO裁定で斉藤が初防衛に成功している。

説明するまでもないが“河童の清作”の異名で知られた斉藤は、のちに俳優、コメディアンに転向する たこ八郎 だ。

ちょうど裏番組(日本テレビ)では プロレス中継第五回ワールドリーグ戦 の決勝戦(東京体育館=力道山 vs キラー・コワルスキー)を放送。この日は決勝戦以上に、翌週に力道山と対戦する“白覆面の魔王”こと ザ・デストロイヤー が挨拶と花束贈呈のため、日本のファンの前に初めて姿を現わし、コワルスキーに 平手打ち を見舞ったことで知られている。


  昭和38年5月17日 (金曜) のテレビ欄

ダボダボの背広に不気味な白覆面姿のデストロイヤーが大物・コワルスキーを平手打ちするシーンは、お茶の間に相当なインパクトを与えた模様で、翌週(5月24日)のテレビ生中継は、前年から統計され始めたテレビ視聴率で 64% という驚異的な数字を記録。翌年、東京五輪の女子バレーボール中継(日本対ソ連)に抜かれるまで歴代1位をキープしつつ、60年後の現在でも、歴代4位となっている凄い視聴率記録だ。

視聴率64%の強力な予告編となったこの日。ともに後にタレントとなり、お茶の間の人気者となる、たこ八郎とデストロイヤーが夜8時台で視聴率を争っていたというのも面白い。