昭和29年2月、日本プロレスリング協会主催、毎日新聞社後援による 「シャープ兄弟歓迎前夜祭」 (浅草国際劇場)の新聞広告。入場料は160円也だった。
しかし、第1部にて SKD (松竹歌劇団)による 「春のおどり」 を堪能して、漫談家にして洋画活弁士としても有名な 松井翠声 司会による第2部では、力道山、木村政彦、山口利夫 ら日本勢と、シャープ兄弟、ボビー・ブランズ らの挨拶を聞く。そして第3部では松竹映画 『陽のあたる家』 (田畠恒男監督)を観るという構成。
それぞれに豪華絢爛、入場料160円分の元は十分に取れそうな気もするが、この 食べ合わせの悪さ ときたら天下一品だ。ほぼ初輸入に等しいプロレス興行の前夜祭あって、どんな感じにすればベターとかのノウハウもなかったことだろう。
当日は春のおどりを披露するSKDの皆さんに、シャープ兄弟らが狼藉を働き、それを力道山・木村・山口の三銃士が救出するみたいなコテコテ演出もなかったと思われる。