富田耕生さん追悼~バターメーカーさんは実在するのか? | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

声優 富田耕生 さんの訃報記事で、なぜかかなりマイナー視されている 日テレ版ドラえもん (※13話まで)がネットニュースなどの見出しになっていて驚いた。

当時の記憶だと、さほど人気はなかったドラえもんの真裏(日曜夜7時~)で放送されていた『マジンガーZ』の悪役 Dr.ヘル のほうがおなじみだった気もするが…って、富田さんは今でいう 裏かぶり 出演していたのか。

貫禄がありそうでない中年役を演じさせたら天下一品。かぜ薬の改源 (カイゲンファーマ)CMの風神様などでも長年おなじみだった。



私的に富田さんの声でピッタリとはまり、大好きだったのは、TVシリーズ版 がんばれ!ベアーズバターメーカー監督 (ジャック・ウォーデン)の吹き替えだ。元プロ野球選手でありつつアル中で、いろいろと訳ありでベアーズの監督を引き受けてしまい、ベアーズの面々からもまったく尊敬などされておらず 「おい、腐れバター」 などと呼ばれているダメ中年。



映画版はたまにテレビで放送されたりするが、この秀逸な30分コメディドラマの再放送がほぼ絶滅しているのは寂しい限りだ。

日本国内での本放送(昭和54年10月5日~)当時から気になっていたのだが、米国内で「バターメーカー」なんて苗字は本当に存在するのだろうか?



それはさておき、TVシリーズ版でバターメーカーを演じた ジャック・ウォーデン が出演する映画の吹き替えは、他作品でも富田耕生さんがよく演じていた。ジャック・ウォーデンは1920年生まれ(2006年に85歳で死去)だから、生きていれば今年で100歳だ。

プロフィールを眺めていると 「バルジの戦い」 なんてキーワードが出てくるため、「あれ、ジャック・ウォーデンって、『バルジ大作戦』(1966年・米国)に出演していたっけ?」なんて思ってしまうが、ジャック・ウォーデンは戦争中、映画ではなく本物のバルジの戦いに従軍していたそうだ。