成人映画広告シリーズ ~ 大蔵映画の性教育最高指導篇 『性の変則』 他(昭和38年4月) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和38年4月、よい子の大蔵映画が未婚の男女に贈る性教育最高指導篇! 『性の変則』 (小林悟監督)と、米国産の 『アメリカ大学 性愛の曲り角』 と 『ブロードウェイのセクシー踊り』 の三本立て新聞広告。




一見、性教育啓蒙の映画に見せかけつつ 「妊娠!性病!あやまちを犯した女性の不安!」 などのコピーで煽りまくるゴリゴリの成人映画。この手の映画にしては珍しく 「IRREGULARITY OF SEX」 なんて英語タイトルもあるんだな…と思いきや、実は日米合作映画。出演者の最後のほうに 「他外人タレント数十名」 と、ちり紙交換のようにザックリと記されているのも納得だ。

一方、左下の米国産映画は原題が 「HIGH SCHOOL CONFIDENTIAL」 なのに、あまりに堂々と 『アメリカ大学 ~』 なる邦題が付けられているのが素敵だ。高校から大学に昇格。

こちらの主演は『ウエスト・サイド物語』(1961年・米国)のジェット団リーダー・リフ役でおなじみの ラス・タンブリン 。私的には『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(昭和41年・東宝)のスチュワート博士のほうがおなじみだが…。

こちらのコピーにも 「暴力学生!セックス!暴走する若者たちの生態を描く異色衝動篇!」 なる煽情的なコピーが付けられているが、どう見ても成人映画ではなく、ウエスト・サイド物語的な暴力要素のある青春映画のようだ。