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takacciの「見た・観た・聴いた・読んだ」

音楽に関すること、観たこと、読んだことへの感想などを書いていきます。(文中敬称略) 2019年4月より別サイトで掲載していた写真の記事も同居させましたが、20年7月に元に戻しました。

本ブログの無断転載はお断り致します。

日時: 2023年5月5日(金・祝)14:00

会場: 東京芸術劇場コンサートホール

指揮: 和田一樹

曲目: R.シュトラウス 交響詩ドン・ファン、マーラー第9番

 

この演奏会を聴きに行くことにした理由、その一、聴きなれた「巨人」をまるで別の曲かと思うほど違う印象で聴かせていただいたことのある指揮者。その二、マーラーの第9番。

 

あいにく「ドン・ファン」の方は良さが理解できず沈没してうとうと。この曲は今回も含めて楽しめたことがない。

しかしマーラーの方はとても良かった。9番が別の曲に思えるような指揮ではなかったけど、これは必要事項ではない。管楽セクション、少なくともトップは達者な方ばかり、との印象。ヴィオラが若干弱かったことを除くと大いに楽しんで会場をあとにすることができた。

 

日時: 2023年4月22日(土)14:00

場所: なかのZERO大ホール

曲目: ドボルザーク・序曲三部作「自然と人生と愛」、ベートーベン「田園」

指揮: 内藤佳有

 

この日は以前からマーラーの大曲を聴きに行こうかと思っていた日なのだが、一時間半近くの演奏中トイレに立たざるを得なくなる可能性が高そう、と心配になったことから、代わりに「田園」を演奏するこの会が浮上し聴きに行った。

ドボルザークの序曲はこれまでの経験から期待薄だった。そして曲が始まると数分間「きれいな音を出す楽団だな」と好印象だったけれど、やはりどういう曲なのか訳が分からないまま演奏は続き、ほとんどうつらうつらしていた。迫ってこないのである。

しかし田園は最初から違った。さすが名曲。出てくる音楽の密度が全然違う。もちろん聴く私の未熟さを省みればドボルザークがピンと来なかったと言ってもあてにならないのであるが、それでも「田園」は良かった。特にクラリネットとホルンのトップの演奏に魅せられた。聞かせどころを幾つかふいにしてはいたけど、難しい曲だしアマチュアなのだし、全体的に大いに楽しめたのだからありがたいのである。

日時: 2023年5月21日(日)13:30

場所: すみだトリフォニーホール 大ホール

曲目: ブリテン ヴァイオリン協奏曲、マーラー5番

指揮: 齊藤栄一

独奏: 西江辰郎(Vn)

 

私は中学生の頃から「青少年のための管弦楽入門」の大ファンであり、しかしながら、それ以外の曲にはあまりピンと来ていなかったブリテンなのだが、(今自分のブログを検索して、何年前なのか分かった)7年前に洗足学園音大のオケで4つの海への間奏曲を聴いてその素晴らしい音響の世界に惚れ込み、機会があればブリテンの曲を聴くようにしていた。シンプルシンフォニーのようにすぐ好きになれる曲もあるにはあるけど、結構気難しい曲が多い、というのがこれまでの印象。

この日、このコンサートを聴きたいと思ったのは、大好きなマーラーの5番がメインだったから。しかしカップリングされている曲がブリテンのヴァイオリン協奏曲という、たぶんまだ聴いたことのない曲だったのも魅力だった。さあてどのような印象を受けて聴き終わることになるのだろうか。この楽団を聴いたときの記事をこのブログで調べると、アマオケとしてはかなりレベルが高い楽団のようなので、私の好きな曲を一つ増してもらえるかもしれない、という期待も持ち上がった。

なお、この楽団は1984年に一橋大オケの若手OB、OGによって結成されたとのこと。

ブリテンの協奏曲はまず独奏者の悠揚迫らぬ理知的な演奏に引き付けられた。オケもバランスが良く、曲のアウトラインが良く分かる。楽章構成が緩・急・緩という珍しい構成であるうえに初めて聞く曲でありながら、私ごときの聴く集中力が最後まで続いたのは凄い。きっと指揮者、独奏者、オーケストラによる演奏が素晴らしかったからだろう。今現在すでにどんな曲だったか、細部を思い出せなくなっており恥ずかしいのだが、ブリテン作品をたくさん収録したCD集が我が家にあるので、近日中にこのヴァイオリン協奏曲を聴き返してみたい。たぶん私が楽しめる音楽の世界が一曲分広くなるような気がする。

ソリストによるアンコールのバッハ・無伴奏パルティータ2のサラバンドもブリテンにおける演奏同様静かながらぐいっと引き付けられる演奏だった。

マーラーの5番もバランスが保たれた演奏で十分楽しませていただいた。こんな複雑で長大、かつ強い音が要求される曲なのに最後までバランスが崩れないなんて、本当にすごい。個別のパートで見ると弦の中低音部にもっと表現の強さがあったらなあ、と思ったし、何故か大感激には至らなかった、という不思議な感覚もあった。しかし、この演奏会においてはこの楽団の凄さが遺憾なく発揮されていたと思う。曲目が合えばまた聴きに行きたい楽団だ。

日時: 2023年5月13日(土)18:00

会場: ミューザ川崎

指揮: 清水宏之

曲目: 運命の力序曲、モルダウ、ベートーベン第7番

 

前回の演奏会でブラームス第1番の魅力を大いに再認識させていただいた楽団のコンサートであるので、私にとってあまり楽しめない人気曲ベートーベンの7番をどのように演奏するのか、興味津々で出掛けて行った。

 

まず運命の力序曲である。アマオケのコンサートで景気付けにまず演奏されることが多い曲で、これまで一度も楽しめたことのない曲。そのため全然期待していなかったのだが、オケのバランスと指揮者による構成が素晴らしくて、こんなに良い曲だったの?と思いつつ、最後まで大いに楽しめた。私が大事に思う曲を増やしていただいて何ともありがたかった。

モルダウはその調子が持続して快調に進み、これまでは気付かなかった曲の隅々の魅力に気付かせてもらった。さすが、さすが! しかし、後半曲の盛り上がりに連れてバランスが崩れたように聞こえた。そして、ワンワンと鳴り響く大音響のうちに終了。

さてベートーベンの7番。これがモルダウ後半の調子が続いたがごとく、強く鳴り響く大音響の中で曲の顔が見えにくくなってしまい、聴いていて疲れた。次の楽章こそ良さを楽しめるのではないか、と思いつつも最後まで行ってしまった。しかし、この後に驚きがあったのである。それは何と、演奏されたのがエグモント序曲! 7番の熱演で相当消耗していたであろうに、その演奏のしなやかで説得力のあったこと! 曲の難易度が楽団に丁度良かったのか、それともベートーベンは後期より傑作の森周辺の中期のものの方が実は出来が良かったのか? 別の楽団のコンサートで、ベートーベン後期の交響曲をメインとして演奏した後、アンコールでやった第1番の第4楽章がとても良く聞こえたことを思い出した。

日時: 2023年4月8日(土)14:00

会場: 北トピア さくらホール

曲目: 1.アラン・シルヴェストリ 管弦楽のための組曲「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

    2.冬木透 交響詩「ウルトラセブン」

    3.エルガー 交響曲第1番

 

この日のアマオケのコンサートの中から会場の場所、演奏曲目が自分の条件に合ったのがここだけだったため、意外と迷うことなく聴きに行くことを決定。自分のブログの中から楽団名ディマンシュで過去の感想文を検索すると二回、アンサンブル・ディマンシュという楽団の演奏会を聴いていた。本体の中から少人数のアンサンブルを組んで本体と別の演奏会を開くというパターンとばかり思い込んでいたのだけど、帰宅後調べているうちに、今回の楽団は全く別の楽団らしい、と思い始めた。二つの楽団のサイトを読んでも二つの楽団の共通性を窺わせるような言及が見つからないのである。どうやら別の道を歩んでいる別の楽団のようだ。

 

聴きに行ったお目当ての曲はエルガー。久しぶりに生で聴くとどんな感じになるかな、と楽しみにして行った。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と「ウルトラセブン」はどのくらい楽しめるのか、良かったら儲けもの、との心構えで臨んだ。

 

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はなかなか良さそうだったが、どんな風に展開していくのかな、と待ち構えているうちにあっと言う間に終了。少なくとも映画のサウンドトラックを聴くよりずうっとシンフォニックであり、映画音楽と言うより純音楽の演奏を聴いている感じだった。(古い分け方ですいません)

 

「ウルトラ・セブン」は一番期待しなかった曲。しかし「バック・トゥ・ザ・フューチャー」同様本格的?な編曲と演奏により、かなり長大な編曲であるにもかかわらず結構楽しんでしまった。特に「セブーン、セブーン、セブーーン」とテレビで歌われた曲の部分をホルンが堂々と奏で始めると、こちらの心は思わずウキウキし、好きな番組であったわけでもないのに妙にワクワクしてしまい、自分でも驚いたくらいだった。但しこの部分以外は意外と地味であり、この曲を楽しみに演奏会に参集したお子さん方は一体どのくらい楽しめたのかな、と心配になった。

 

そして楽しみにしていたエルガーの1番はどうだったか。こちらは意外にもオケのバランスが崩れていたように思え、曲のストーリーを追えなくなる展開となり、ついに集中力が切れ、一部うとうと。演奏するのも難しそうだし、それを聴衆に楽しませるところまでにするのは更に大変な曲だ、と認識を新たにした。

日時: 2023年3月25日(土)15:00

場所: 東京芸術劇場

曲目: ヨーゼフ・シュトラウス ワルツ天体の音楽

    伊福部昭 シンフォニア・タプカーラ

    ストラビンスキー「春の祭典」

指揮: 井上道義

 

去年11月と12月に聴いた個別の音大オケが次々にステージに登り腕前を披露するコンサートで心底素晴らしさに打たれ、その後存在に気付いたこの演奏会が楽しみでならなかった。首都圏の音楽大学9校からの選抜メンバーによるオケを来年いっぱいでの引退を発表している井上道義が指揮。9校とは具体的に言うと、上野学園大学、国立音楽大学、昭和音楽大学、洗足学園音楽大学、東京音楽大学、東京藝術大学、東邦音楽大学、桐朋学園大学、武蔵野音楽大学。

さてその演奏はどうだったか。奏者のレベルが高く、安心して聴いていられるのが良かった。

シュトラウスのワルツは特に感ずるところなし。スタートの腕慣らしなのだから、まあいいんじゃないの、と聴き終わる。

伊福部作品は最近何回かのアマオケの演奏で圧倒的に強い印象を受けていたので、今回一番期待していた曲。しかし何となく燃焼しないまま曲が進行して行く。まあ自分の音楽鑑賞力が大したことないのだから、とは思いつつも、途中から指揮が視界に入らないよう気を付けて聴くようにした。なぜか。私には指揮者が「見せる指揮」を意識しているように思えたからである。アクションが大きく、それに気を取られて出てくる音そのもの、と言うか、音楽を聴く集中力が妨げられてしまう。アクションが曲の内容とマッチしているとも思えなかった。そしてそれ以降も残念ながらタプカーラを楽しめなかった。

メインステージの「春の祭典」は大変な迫力だった。恐らくこの曲に一番傾注して練習してきたのではないかと思った。ただ、私は子供の頃、親に連れられて観たディズニー映画「ファンタジア」でこの曲が好きになったせいか、視覚的なトリートがないと楽しめなくなっていて、コンサートで演奏だけを聴いてもピンと来ないのである。駄目観客と言われても仕方ない。そのため曲のテンポや音量が劇的に変化するとはいうものの、雰囲気が変わらないように思え、聴くための集中力が途中で切れてしまった。バレーが付いていれば良かったかもしれない。

 

ということで、数か月間待ちに待ったコンサートだったのに、意外にもあっけなく終わってしまったのだった。

日時: 2023年3月5日(日)14:00

会場: 武蔵野市民文化会館大ホール

曲目: 劇場支配人序曲、プーランク・シンフォニエッタ、ブラームス3

指揮: 田部井剛

 

前日にウェブで席を取ろうとすると良さそうな席がもう取れなくなっており、これは隅っこの方でひっそり聴かせてもらおう、との心構えで出掛けた。しかし会場内で見ると結構空いていた。その分ゆったり聴けたのだからいいのだけど、誰かが抑えていたのだろうか。

 

モーツアルトの序曲はとても楽しかった。技術がしっかりしていてバランスも良く心地よい時間を過ごせた。

プーランクは出だしの響きが良いので「理解できそう!」と喜んだのが災いとなったか、曲が進んでも雰囲気が変わらぬように感じられ、結局退屈さをかみ殺して過ごすこととなった。プーランクは普段から、FMで流れていても止めてしまうくらいで、相性が合わないのかもしれない。

ブラームスではシュアな演奏で大いに楽しみつつ、迎えた終楽章は5割ほどそれまでより楽団の有機性が上がったように聞こえ、満足して聴き終えた。私の好きなホルンが良かったのも聴き終えての満足度をぐんと上げていた。

「ポロニア」は母体の高校名から取っていることは前から知っていた。ということは前にも聞いたことがあるので自分の記事を検索してみたら、今回は3回目だった。いずれの会でも上手でバランスも良い、と感じて書いている。今回のを聴いて、更に進化し脱皮していけるのではないかと思った。

日時: 2022年12月10日(土)15:00

場所: 東京芸術劇場コンサートホール

 

1.上野学園大学管弦楽団

曲目: 大学祝典序曲、ベートーベン2

指揮: 福島康晴

 

2.東邦音楽大学管弦楽団

曲目: バルトーク・管弦楽のための協奏曲

指揮: 現田茂夫

 

11月23日ミューザ川崎での会で素晴らしい演奏に満足し、同じ趣旨の演奏会であるこの日が待ち遠しくて大変だった。そして演奏には大いに満足して帰ることができた。

 

上野学園のオケは小さな編成で、広い舞台にちょこんと鎮座。前回この会場で聴いた大学オケ(中規模楽団)の音がよく聞こえなかったので心配したけど、この日はよく聞こえて全く問題なかった。二曲とも整った好感の持てる演奏だったと思う。

後半のバルトークは遅いテンポで面食らったけど、そのテンポが仇になるようなことはなく、存分に楽しめる演奏だった。

やっぱ音大のオケはレベルが違う。レベルじゃなくて次元と言うべきか。

3月にはみっちーの指揮する選抜オケがタプカーラと春の祭典を演奏する予定。会場はどんな雰囲気になるのだろうか。聴きに行きたいものだ。

 

 

日時: 2023年2月23日(木・祝)14:00

場所: 渋谷区文化総合センター大和田さくらホール

曲目: シャルパンティエ「テ・デウム」前奏曲、ハイドン88、ベートーベン8

指揮: 松井慶太

 

この日が祝日ということを意識せずに朝起きた。しかし、祝日なら何処かでコンサートがあるだろうと思いiAmabileを検索。最有力候補としてこの演奏会が浮上した。数あるこの日の演奏会の中で、会場の近さと演目が自分に一番だと思えたからだ。

 

久しぶりの会場であり、考えてみると渋谷を歩くこと自体数年ぶり。これまで地上レベルから大通りを渡る歩道橋に上がれたのに、今日はその位置からは入れなくなっており、100mほど戻り商業ビルの2階から回る。変貌していく渋谷という街に付いていけなくなった一幕だった。

 

楽団はバイオリン1パート7名ずつくらいの2管編成。このくらいなら舞台近くで聴いてもうるさくないだろうと前の方に着席。しかし大きな音で演奏する楽団だったので、前方席だと少々賑やか過ぎ、聞こえる音のバランスも悪かった。そこで後半ステージでは2階席に移って聴き、これは大正解。楽団の音量が大きめというのもあるが、会場の残響も大きめだった。

 

というわけで前半はこちらの思うように聞こえてこなくて、前奏曲では華麗なバロックトランペットが歌いだすと弦楽器群がどういう音を出しているのか分からなくなり、しかしながら出だしから大活躍のティンパニーには惚れ惚れしながらあっという間に終わった。ハイドンはがんがん音が押し寄せてくる感じで、もっと各パートが細い音で曲を紡いで頂けたら好みの演奏だったのだが、生き生きとした曲の良さが伝わる演奏だった。

 

ベートーベンの第8番は好きな曲。これまでにかなりたくさん聴いてきたというのに、この曲でこれほど気持ちが高揚したことは無かった。そうなる曲だとは思っていなかったので驚きながら聴いていた。決めたのは当日の朝ではあるけれど、この演奏会に来ることにして本当に良かったです。

 

小編成ながら弦のどのパートも表現力が魅力的。粒ぞろいのハイレベルなアマチュアオーケストラでした。

 

日時: 2022年11月13日(日)13:30

場所: 川口総合文化センターリリア音楽ホール

曲目: ハイドン・オペラ「無人島」序曲、交響曲70・71

指揮: 右近大次郎

 

上手な演奏家が集まって演奏していると思われる。しかし細かいパッセージになると揃わないので、どんな音楽なのかよく分からないまま曲が進行する。メロディーラインがきれいに聞こえてこない。アンサンブル練習も合奏練習もあんまりしないで、ぶっつけ本番に近い状態だったのだろう、と推測。県境を越えて好きなハイドン目当てに遠征したのだけれど、ちょいと想像とは違う結果になった。