日時: 2023年5月21日(日)13:30
場所: すみだトリフォニーホール 大ホール
曲目: ブリテン ヴァイオリン協奏曲、マーラー5番
指揮: 齊藤栄一
独奏: 西江辰郎(Vn)
私は中学生の頃から「青少年のための管弦楽入門」の大ファンであり、しかしながら、それ以外の曲にはあまりピンと来ていなかったブリテンなのだが、(今自分のブログを検索して、何年前なのか分かった)7年前に洗足学園音大のオケで4つの海への間奏曲を聴いてその素晴らしい音響の世界に惚れ込み、機会があればブリテンの曲を聴くようにしていた。シンプルシンフォニーのようにすぐ好きになれる曲もあるにはあるけど、結構気難しい曲が多い、というのがこれまでの印象。
この日、このコンサートを聴きたいと思ったのは、大好きなマーラーの5番がメインだったから。しかしカップリングされている曲がブリテンのヴァイオリン協奏曲という、たぶんまだ聴いたことのない曲だったのも魅力だった。さあてどのような印象を受けて聴き終わることになるのだろうか。この楽団を聴いたときの記事をこのブログで調べると、アマオケとしてはかなりレベルが高い楽団のようなので、私の好きな曲を一つ増してもらえるかもしれない、という期待も持ち上がった。
なお、この楽団は1984年に一橋大オケの若手OB、OGによって結成されたとのこと。
ブリテンの協奏曲はまず独奏者の悠揚迫らぬ理知的な演奏に引き付けられた。オケもバランスが良く、曲のアウトラインが良く分かる。楽章構成が緩・急・緩という珍しい構成であるうえに初めて聞く曲でありながら、私ごときの聴く集中力が最後まで続いたのは凄い。きっと指揮者、独奏者、オーケストラによる演奏が素晴らしかったからだろう。今現在すでにどんな曲だったか、細部を思い出せなくなっており恥ずかしいのだが、ブリテン作品をたくさん収録したCD集が我が家にあるので、近日中にこのヴァイオリン協奏曲を聴き返してみたい。たぶん私が楽しめる音楽の世界が一曲分広くなるような気がする。
ソリストによるアンコールのバッハ・無伴奏パルティータ2のサラバンドもブリテンにおける演奏同様静かながらぐいっと引き付けられる演奏だった。
マーラーの5番もバランスが保たれた演奏で十分楽しませていただいた。こんな複雑で長大、かつ強い音が要求される曲なのに最後までバランスが崩れないなんて、本当にすごい。個別のパートで見ると弦の中低音部にもっと表現の強さがあったらなあ、と思ったし、何故か大感激には至らなかった、という不思議な感覚もあった。しかし、この演奏会においてはこの楽団の凄さが遺憾なく発揮されていたと思う。曲目が合えばまた聴きに行きたい楽団だ。