
12月20日開幕の一ヶ月半限定の作品と言う事で、当初チケットは争奪戦になるんじゃないかと囁かれていた作品ですが、蓋を開けてみるとチケットの足のあまりの遅さに、予定していた日以外のチケットもうっかりポチっとしてしまう様な事態。
実際、最初予定していた1月分のチケ取りでサクッと安定の最前ドセンを押さえた後、売れ行きはどうなのかな~と思って12月の冬休み期間中のチケットを見てみたら、なんか普通に三列ドセンとか余裕で空いてたので思わず取ってしまい。
従来のソング&ダンスシリーズとは全く違った新しいショー!なんて触れ込みでしたが、ソンダンの系譜である事には変わらないし、制作期間も異様に短いしで、どうせ過去のソンダンみたく焼き直しの連発だろ!って事で、四季を支えるヘビーリピーター達が買い控えた結果なんでしょうね。
そんなワケでウィキッド以来、2ヶ月振りの電通四季劇場・海。

客席に入ってまず感じた事は、他の作品と比べ舞台がかなり低い、と言う事ですかね。
中央部分は広い階段となっており、いかにもキャストが客席に下りますよ~的な造りです。
客入れBGMはアイーダの、ファラオの宴のシーンですね。
候補曲にはあったアイーダナンバーが、製品版(違)ではまるっとカットされてしまっていたので、アイーダファンとしては、こんな所にでもアイーダが生きててくれて良かったなぁと。
【オーヴァーチュア】
オルゴールの様な音色で、夢から醒めた夢の夜の遊園地が奏でられると、続けてウィキッドのオーヴァーチュア、キャッツのオーヴァーチュア、美女と野獣の美女と野獣、リトルマーメイドのアンダー・ザ・シー、アプローズのようこそ劇場へなど、様々な曲が目くるめく流れ、舞台上では何枚もの扉がスライドしたり前後に倒れたりと様々な表情を見せます。
【ハレルヤ】(メサイアより)
岡村さんのソロで始まったハレルヤは、やがて多重奏になり、深みのあるコーラスを聞かせてくれます。
【音楽をありがとう】(マンマ・ミーア!より)
本編でもハリーの役を持っている味方さんのソロから始まり、味方さんと雅原さんによるMC、吉田さんと山本さんによるソフィパートを挟んで、お客さんから寄せられた感謝の手紙が岡村さんによって読まれます。
この日は、大学で出会って44年、揃って定年を迎える事が出来た旦那様と、三人の娘達への感謝を述べた奥様のお手紙でした。
手紙を読み終えて、♪幸せよ~私を見て下さい~と言うソフィパートへ。
この歌詞の意味をより一層感じられる素敵な演出でしたね。
途中から、皆様もご一緒に!と振られるけど、ほとんど歌ってなかったなぁ…(^-^;)
最後のソフィの♪あり~が~とうと~…を歌ったのは山本さんかな?
【ようこそ劇場へ】(アプローズより)
ソンダンシリーズの定番ナンバー。
【街の絵描き】(壁抜け男より)
この曲はソンダン初登場かな?
壁抜け男のテーマがソンダン魂で歌われて以来?
絵描きの格好をした味方さんにより、キャンバスに絵が描かれ、それが動き出します。
今作は映像を多用した、と聞いていたけど、こういうことだったのね。
【口笛バレエ】(壁抜け男より)
本編ではあまり印象に残ってない曲。
【赤毛のアンメドレー】(赤毛のアンより)
オーヴァーチュア⇒私は私で良かった。
歌ってたのは誰かな?山本さんor吉田さん
【ブルーなブルース】(魔法をすてたマジョリンより)
前回のソンダン(ようこそ)で一際異色だったナンバー。
女性ダンサーによる演技です。
【どうして】(赤毛のアンより)
【心から心に】(魔法をすてたマジョリンより)
達郎さんによって連続的に歌われたナンバー。
この『どうして』ってナンバーは他の曲との繋ぎに凄く威力を発揮するね。前回はアンパンマンマーチと繋げられてた気がします。
このシーンでは手話が取り入れられていました。
【二人は永遠に】(ウィキッドより)
上川さん&岡村さんと言う、フィエロとエルフィーをそれぞれ持ち役にしてる二人によって歌われてましたが、相変わらず上川さんは危なっかしいなぁ…音域が足りてないんだもん。
それよりもこのシーンの演出…本来のこの曲のロマンチックな雰囲気が台無しです(笑)
ここで、ボイパと映像のコラボを挟んで次のナンバーへ。
【パパのかわいい天使たち】(リトルマーメイドより)
あ、オレのキライな曲だ(笑)
シカトだよ!って歌詞がどうしても許せないんですよね、この曲。
そしてタイトル初めて知った(笑)
アースラ役は雅原さんですが、途中からアースラは舞台に生きる女優になってました。
スポットライトが生き甲斐なんだそうな。
今日も命懸けで舞台を務めるんだそうです。
【アントラクト】(オペラ座の怪人より)
この曲を聴いて思った。やっぱりオペラ座の怪人の曲って大好き。歌じゃなくてバックのストリングスの演奏でそう感じました。
【ハンニバル】(オペラ座の怪人より)
未見だった吉田カーラの歌をここで聴けてよかった!
目の前で歌われる♪うららららら~は圧巻でした。一体どこからあんな声を出してるのか。
しかし、元旦公演ではカーラ枠自体がまるっとカットされてしまい、この曲もカットだったんだそうです。
2日の公演では浅井カーラに変更になって枠も曲も復活したそうですが…。
【Think of me】(オペラ座の怪人より)
こちらも未見の山本クリスの歌を聴けてよかったです。
ハイトーンを出した時も声が細くならないのがいいですね。
【墓場にて(Wandering Child)】(オペラ座の怪人より)
芝ファントムと山本クリスによるこのナンバーは不覚にも感動してしまった。
本編でも一番の見せ場だからねー。
ラウルが出る場もなく猿のオルゴールから次のナンバーにつながります。
しかし、カーラ枠が復活した2日の公演ではこの曲がカットになったそうです。
プログラムに載ってるのに何の説明も無くやらないとか、その公演のチケットを取った方々が気の毒です。
【恋してる】(リトルマーメイドより)
女性ダンサー達の生着替えがあります(笑)
浅利さんがいた頃だったらこんな事やらなかっただろうなぁ。
女性ダンサー達と厂原フランダーです。
【ラブ・チェンジズ・エブリシング】(アスペクツ・オブ・ラブ)
この作品も今年再演してくれるかな?
アレックスを歌うは達郎さん、芝さん、上川さん。
途中から滝山さんや味方さんも加わります。
【パリの縁日】(アスペクツ・オブ・ラブ)
恒例の連れ去りです。
連れ去り条件は、最前列センターに座る男性!
今回は最前列が全員女性だったので二列目センター上手通路の男性が連れ去られました。
ようこそ、の時は本編同様に射的でしたが、今回はなんと野球!
無理矢理バッターボックスに立たされ、とある演出により必ずホームランを打たされます(笑)
女性ダンサーのエスコートをつけてダイヤモンドを一周し、女性ダンサーに囲まれて記念撮影。
次回は最前ドセンだから、機会があれば連れ去られてみたいけど、女性ダンサーに囲まれた記念写真と引き換えに笑い者にされると思うと、考えちゃうなぁ(笑)
【エニー・ドリーム・ウィル・ドゥ】(ヨセフと不思議なテクニカラーのドリームコート)
ロイドウェバーのデビュー作という四季未上演の作品から上川さんのボーカルで。
本当のタイトルは【ヨセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート】ですが、翻訳上演をされてない作品なだけに、邦題もなんだか無理繰りで急造感満点です。
この作品は来日版を見てるけど、この曲は印象にないなぁ。
【彼らの心は天国に】(ジーザス・クライスト=スーパースターより)
芝ユダによるソロ。
無理してるのが伝わってきます。
歌うのがとても苦しそう。
【やりなおすことはできないのですか】(ジーザス・クライスト=スーパースターより)
いい!
山本さんマリア行けるんじゃない?
そしてペテロは久し振りの達郎さん!
初めてジーザスを観た時のペテロが達郎さんだったのを思い出します。
【スーパースター】(ジーザス・クライスト=スーパースターより)
55steps、感謝の花束に続いて3度目の登場になるミラーボール。
第一幕唯一の過去作品からの焼き直しです。
案外焼き直しが少なくてびっくりしました。
歌うのは芝ユダ。
二幕は味方さんによるMCよりスタート。
【オーヴァーチュア】(アラジンより)
これは期待も高まりますね!
【フレンド・ライク・ミー】(アラジンより)
ジーニー役オリキャス候補の瀧山さんが披露。
怪しい口髭にガッツリ濃いアイメイクで、アラビアーンな雰囲気(笑)
曲はCDで聴いたものに比べると随分と短い短縮版でしたがプロモーションとしては充分ですね。
【ホール・ニュー・ワールド】(アラジンより)
何を隠そう全てのディズニーナンバーで一番好きな曲です。
一番好きな曲であるが故に、ジャスミン=日本語版歌唱の麻生かほ里さん or 原語版歌唱のLea Salongaに直結する程に聴き込んでいるので、それこそ何度も様々なコンサートで聴いてきて、一度たりとも満足出来なかった曲。
曲のテンポからメロディの変更、果ては楽譜のまま歌ったのでは決して出ないオリジナルキャスト独特の“響き”に至るまでを曲の要素として捉えてる為、本当に満足出来る日が来るのか…と思ってましたが…。
飯田さん&山本さんによって歌われたバージョンは不思議と受け入れられました。
メロディーを下手に弄ってない為かな?
【夜の女王】(青い鳥)
雅原さんが、このまま大空高く舞い上がりそうな勢いで上空に浮かんでます。
舞台には赤・緑・黄色の三枚の扉が並びます。
本来は4枚あるべき扉が3枚しかない事について、雅原女王は『ケチってるわけじゃないのよ。どこかのランプの精が願いは3つまでって言うから』と最もらしい理由をつけます。でも開けられるのは1枚だけと言う矛盾。
【幕をあける歌】(はだかの王様より)
扉と言えばこの曲もセット物ですね。
味方さんと吉田さんによる進行で進むんですが、これだけお馴染みなのに、これだけ古くからある曲なのに、必ず間違える人がいる不思議な曲ですね。
♪手~を~叩いて!
パンパンパパン!
でも、ここはどうしても、パンパンパパパンと叩きたくなる不思議なリズムなんでしょうね。
【扉のコーナー】
中身に関しては…
赤…SING SING SING(from コンタクト)
黄…朝の報告(from ライオンキング)
緑…お洒落は私の切り札(from アイーダ)
当日は赤のSING SING SINGでしたが、これがもう格好いい!!
ダンサーさんたちのキレッキレの演技にもう目が釘付けです。
黄色は最近のシリーズ中では特に評判が良かった演出、緑は女性の連れ去りが期待出来るナンバーですが、願わくば毎回赤で観たい。
【愛を感じて】(ライオンキングより)
上川シンバと吉田ナラによるデュエット。
従来のソンダンと比べると、各々の俳優が持ち役の曲を歌う頻度が比較的高い四季フェスですが、これは持ち役ではなく更に出来もいいです。
【フレンチ・バンディン】【スラップ・ザット・ベース】【サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー】【シャル・ウィ・ダンス?】(以上、クレイジー・フォー・ユーより)
芝さんによる生ベース演奏、そしてタップ用に出来てない舞台&シューズで無理矢理タップ、
サムワンは岡村さん、シャルウィは松島さん、この二人が3月からの本公演でポリーとボビーを演じるのかな?
【一歩ずつ】(リトルマーメイドより)
上川エリックと、アリエルはダンサーさんかな?相馬さん?
手話を交えて歌います。
【キャッツメドレー】(キャッツより)
オーヴァーチュア/スキンブルシャンクス/ミストフェリーズ/メモリー
55steps/感謝の花束からの焼き直し。
スキンブルは厂原さん、ミストは松島さん、タガー(ミスト歌唱)は芝さん、グリザは雅原さん、シラバブは吉田さん。
ミストのターンはいつ見ても見事ですねぇ。
【美女と野獣】(美女と野獣より)
山本さんのソロに、途中から達郎さんがハモってくる感じ。
綺麗なハモりを聴かせてくれますが、もはやミュージカルナンバーと言うより、歌謡曲って感じです(笑)
【アンダー・ザ・シー】(リトルマーメイドより)
俳優の楽器演奏シリーズです。
賑やか~な感じ。
【自由を求めて】(ウィキッドより)
雅原エルフィーが歌います。
本編では体が上空に浮かび上がりますが、フェスでは広がった服の裾が逆立つ様に浮かび上がり、これはこれで強大なエネルギーを感じます。
が、ここで雅原エルフィー、歌詞を間違えてしまいました!
♪邪魔など~させない~誰もが~怖がる~…の所の最初の節で、♪誰もが~…と歌い出してしまい、どうすんのかな~と思って聞いていたら、なんとか自分で歌詞を並べ替えて誤魔化そうと頑張ってたけど、結局最後の節が余ってしまい、最後の節はたった一音で♪の~…って歌ってました(笑)
【ビー・アワ・ゲスト】(美女と野獣より)
過去に何度となく使われてる、シルクハットに燕尾服の演出ですが、この演出は何度見ても飽きないですね。
しかし、最後の『ビアゲスッ!』を叫んだのがまさかの味方さん。
しかもかなり力んでおり、声が荒れて聞こえました。そこはスマートに決めて欲しかったなぁ。
ここで味方さんによる締めの挨拶から、もう一度ホールニューワールドを合唱。
【サークル・オブ・ライフ】(ライオンキングより)
雅原ラフィキ、なかなかいいです!
やっぱりこの曲の一体感は特別ですね。
【さよならまたね】(サウンド・オブ・ミュージックより)
超ショートバージョン。
【総評】
まず、焼き直しに次ぐ焼き直し、と言う前予想は見事に裏切られました。
発表時、公式に伝えられていたのは未だ企画検討段階だったのに、一ヶ月強で良くこれだけ見た目に新しい物を作れたな、と言うのが正直な感想。
そしてなかなか楽しい。
終演後のロビーでは、早くも買い足しを検討する声がいくつか聞こえました。
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