
24日に突発した為、本来は初見だったこの日が二回目の鑑賞になりました。
この日は、ブログに良くコメントを下さるブロ友の『けい』さんが遠征してきており、偶然同じ公演を観る事がわかっていたので、開演前にご挨拶をさせて頂きました。
ブログのアバターから受ける印象とは違い、華やかな雰囲気の方でびっくりしました(笑)
こちらキャストボード。

前回鑑賞(12/24)からの役付きの変更は以下の通り。
◇与作・家老/岡﨑克哉さん⇒増田守人さん
◇松吉・殿様/鈴木周さん⇒高井治さん
◇七郎/田島康成さん⇒武智正光さん
◇九郎衛門/伊藤源さん・岡田匡平さん⇒佐藤幸治さん・寺尾聡馬さん
前回の鑑賞から僅か3日しか経ってないのにキャストが数名替わってるのも、週の中頃からキャストが替わる事も珍しくないファミミュならでは。
今回のキャスト、ソロ歌がない役に高井さんなんてもったいない!とか、高井さんがファントムに見えて仕方ない!なんて意見が聞かれますが、個人的には与作役の増田さんも、ムッシュー・アンドレにしか見えなかったりします(笑)
今回の座席は、安定の最前列ドセン!
…のつもりが、チケット購入時に座席表を数え間違う凡ミスで、ドセンから下手側に一席寄った席でした(笑)
物語のあらすじや、舞台詳細については前回の鑑賞記をご覧頂くとして、今回は前回の補完や訂正などなどを。
まぁ、最前ドセン付近と言う事で、オープニングの佐野ひろめ屋の口上は間近に観れるわけです。
とざい~と~ざい~、からの、あげたてまつる~。
こんな時でもないとお目に掛かれない、佐野さんの珍しいパクパク(ファミミュならではの強過ぎる開口)をガン見。
あげたてまつる~の“げ”の音は、これでもか!と言う程に鼻濁音でした。
また、佐野さんが客席に撒き散らす号外瓦版、前述のけいさんが確保出来なかったと仰ってたので、手に入れられたらあげます!と言う約束をしていたのもあり、幕間になったら即飛び出すつもりでいたんだけど、そうするまでも無く、佐野さんの手を離れた瓦版が目の前に降ってきてくれたので難なく二人分入手。
これがその瓦版。

中央下の部分がやや傷んでますが、これは佐野さんが握った際に付いた物です。
フライヤーなどの様に単純にモノとして保存するなら折り目などが無い綺麗なままの方が良いけど、こういうモノに関しては、この“傷み”が無いと只の印刷物に過ぎないし、特に役者さんのファンの方からすれば、この傷みがあるかないかで、逆方向に価値が変わるのではないかと(笑)
まぁ、特定の贔屓俳優がいない身としては、その価値はわかりませんが。
↑ソンダン魂の時に手元に振ってきた李涛さんの紙飛行機も、保管はしてるものの、保存状態は至って悪いです。
李涛ファンの友達に言わせると、全・李涛ファンの恨みを買うレベルだそうな(笑)
さて、主要キャストに関しては太郎坊、おミヨ、太郎衛門、おゆきは前回と変わらないキャスト。
前回も思った事で、うっかり書き忘れていたんですが、太郎坊が父親の太郎衛門を『とうちゃーん!』と呼ぶ度に、星飛雄馬が見え隠れしたのは内緒、と言う事で(内緒なら書くな、と言うオハナシ)
前回は客入りがあまり良くない状態(二階席なんて片手で数えられる人数しか座ってなかった)だった公演、本格的な冬休みかつ土曜日と言う事で客席は8割以上の入りでお子ちゃまもたくさん。
なのに、何故か今回は高井お殿様が一生懸命に飛ばしてたお寒い駄洒落(『なかなかカワイイ…カワイイ“ぞう”~』や『このゾウ、有り難く頂く“ぞう”~』など)に対する反応はイマイチ。
うちら四季の常連からすれば、高井さんがこんなお茶目な役をやる方が貴重なのに、何て贅沢な子供達だ!と思ったかどうかはさておき、反応が薄くて残念。
ちなみに佐野ひろめ屋が笑いを取りに行く『かっこ、唐国とは中国のことなり、かっことじ』や、佐野さんが語り部を務める人形劇(前回は文楽の要素と書いたけど、遠からずも演目としての正式名称は『人形浄瑠璃』と言うらしい)のシーンの反応は上々でした。
あ、あとね、今回初めてどの人が『七郎』なのかわかった!(笑)
だって七郎って名前、出てきた記憶がないんですよ。
今回は演じる武智さんの太い眉があったからわかった様なもんです←。
ずずずずいっと場面は飛んで、北の村へ落ち延びるシーン。
しんしんと降る雪を表現すべく大量の紙吹雪が舞うシーンですが、前回サイドから観ていた時は気付かなかったんだけど、あれ途中から舞台の方から弱風が吹いてくるんです。
吹雪いてきた様を表す為なんだろうけど、お陰様で最前列は紙吹雪まみれです。
頭の上に紙吹雪が乗ってないか心配になるほど。
あれって幕間中に掃除してるけど、当然全部は掃き切れないし、土曜日の二回公演の日は大変ですね。
それに、公演毎にかなりの量の紙吹雪を使用するので、回収出来た分の紙を再利用してるのか否かはわかりませんが、制作も大変でしょうね。
前回はこのシーンで九郎衛門ご一行が雪崩に巻き込まれたと言う要素をまるっとすっ飛ばして書いてしまいましたが、大きな布をばさぁ!っと掛ける事で雪崩としてます、がお世辞にもアレは雪崩には見えない(笑)
オマケに、太郎坊達は洞窟(九郎衛門の事)の下にいて助けられた、とか書いてますが、正しくは岩(九郎衛門の事)でした。
それから、村人が九郎衛門を助けに行くか行かないかで、我が身可愛さに殆どの村人が九郎衛門を見捨てた…と書いたけど、これも間違いで、助けには行ったけど、何とか助かった九郎衛門を村に入れるか否かでモメて殆どの村人が九郎衛門を見捨てた、が正解でした。
ついでに、ソロらしい歌は無い、と書いたが、これまた間違いで、おミヨちゃんがもの悲しいソロナンバーを3回歌います。
一体何を観てたんだ前回の自分…笑。
話は進んで、村人を助けようと奮起する九郎衛門なんですが、村に向かって全速力で走る九郎衛門が凄い。
もちろん中には二人の人間が入ってて、前足と後ろ足に分かれ、目鼻口耳と複雑な操作をこなしながら演じてるワケですが、このシーンでは何と、九郎衛門が後ろ向きにダッシュするんです。
芝居の上では前向きに走ってるんだろうけど、走りながらハケさせる為に後ろ向きにダッシュ。
只でさえ視界が悪い九郎衛門、見た限りでは視界を確保する為の窓って喉の所にある皺に見立てた切れ目だけだと思うんだけど、後ろ向きに走るって事は、恐らくは全く視界が無い後ろ足役の役者さんが主導になってゾウをコントロールしてるって事だと思うんです。
実際は視界が確保出来てるのかも知れないけど、あんなに大きくて体勢の自由が利かなくて視界も悪い被り物をして、良く後ろ向きに走れるなぁ、と感心しました。
そして、敵兵に襲われた北の村はカクカクシカジカで助かるワケだけど、九郎衛門に対して『オラの事も覚えてるべ?』と話しかける村人の中に、一人だけ覚えてもらえてない村人がいるわけですが、近くで見てると面白いんです。
殆どの場合、鼻や耳を動かして反応する九郎衛門だけど、その村人の時だけ、目をパチクリさせてゆっくりと首を捻る。
九郎衛門が人間以上に人間らしい表情を見せる瞬間に客席がドッと沸くワケですが、あれは本当に面白いのと同時に、良くあんな表現が出来るな、と感心させられるシーンでもあります。
九郎衛門の表情は本当に表現豊かで、言葉を話せない動物の言葉に無い台詞を細かく表現できるのが凄い。
言葉には無いけど、きっとこう思ってるんだろうな、きっとこう言いたいんだろうなってのが伝わってきます。
とても作り物とは思えません。
これを操作してる、背中に『九郎』『衛門』と名前が入った二人の黒子俳優が、カテコでセンターに立つのが納得出来ます(笑)
本当に複雑で大変らしいからね。
さて、クライマックスでは泣ける結末になるんですが、結末を知ってるからこそ余計に泣ける、と言う理屈は、残念ながら今回は当てはまらなかった様で、普通にうるうる来ましたが、前回と大差なかったです。
カテコでは元気に、ゾウなりに挨拶するしね(笑)
お見送りでは、前回とは逆の出口を通って、太郎衛門役の白倉さん、おゆき役の佐和さん、太郎坊役の横井さんと握手してきました。
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