1本目は有楽町のTOHO CINEMAS 日劇 -SCREEN3-にて【ノア 約束の舟を】

2本目は、ノアから僅か25分のインターバルを経て、日劇3からエレベーターホールを挟んで真向い(移動時間10秒弱)の丸の内ピカデリー1にて【超高速!参勤交代】を。

と言うワケでこの日記では2本目、超高速!参勤交代の感想文を。
ノアが終わって即ピカデリーに移動。
丸ノ内ピカデリーは初めて入りましたが、映画館なのに二階建てなんですね。
スクリーンも大きく、一階席はほぼフラットと言っても語弊ないんじゃないかと思える程、傾斜が緩やかだったので、観易そうな二階席へ。
ピカデリーは松竹系の映画館なので、この作品は松竹配給なのかと思ったら、案の定で松竹自社制作・配給でしたが、不思議な事にTOHO CINEMASでも上映してるスクリーンがあるんですよね。
以前もLife!が松竹スクリーン⇒東宝スクリーン、なんて事がありましたが、この作品買付/配給の仕組みがイマイチわかりにくいんですよね。
配給会社は買い付けた映画を自社スクリーンで上映して収益を得ているんじゃないのかと。複数配給会社で持ちまわりで上映とかあるのかと。
ま、どうでもいいですよ。
( ̄^ ̄)
さて、超高速!参勤交代。
笑えるだろうって事で観に行きました←。
ただそれだけで観に行ったので、作品の内容も出演者も事前情報は一切なし。
参勤交代と聞くと、子供の頃に習った“地方藩大名が交代で定期的に江戸に赴き従事する”と言うアレですね。
てっきり、現代社会で商社マンか何かが先方との絡みで無茶振られて参勤交代っぽく振り回されて悪戦苦闘するのか、あるいはテルマエとかちょんまげぷりんみたいに、現代と過去が歪んで起きるコメディなのかと思ってましたが…。←
まさか、本当の時代劇だとは思わなかった!←←←
先に読んでおけば良かった、あらすじ。
江戸時代、8代将軍・徳川吉宗の治世の享保20年(1735年)。磐城国の小藩・湯長谷藩の藩主・内藤政醇は、1年間の江戸での勤めを終えて湯長谷に帰国した。
ところが、それから間もなく江戸屋敷に居るはずの江戸家老・瀬川が、江戸幕府老中・松平信祝の命令を携えて政醇の前に現れる。
その命令とは、帰国を果たしたばかりの政醇に対し、「5日のうちに再び参勤交代せよ」というものであった。信祝は湯長谷藩が所有する金山に目をつけ、金山を手に入れようと無理難題をふっかけて、湯長谷藩を取り潰そうと企んでいた。
石高1万5000石の湯長谷藩には、4年前の飢饉の影響もあって蓄えがなく、参勤するための費用がない。
家臣たちからは「幕府に直訴する」「賄賂を贈って許しを乞う」など意見が二分して話がまとまらない。
これに対し、政醇は家臣と領民を守るために、あえて理不尽な参勤を受け入れることに決め、家臣一の智恵者である家老・相馬兼嗣に意見を求めた。
相馬は、少人数で山中を走り抜け、幕府の役人の監視のある宿場のみ日雇い仲間を揃えて大名行列を組むという案を挙げ、早速準備に取り掛かった。
その日の夜、政醇と相馬のもとに、一匹狼の忍び・雲隠段蔵が現れ、「自分を山中の道案内人として雇ってくれ」と言い出した。
胡散臭い段蔵をいぶかしむ相馬に対し、政醇はあっさり快諾し、一行に加えることにした。
翌日、政醇以下の湯長谷藩一行総勢7名は、段蔵の先導の元江戸に向けて出発した。
一方、政醇が参勤することを知った信祝は湯長谷藩一行を亡き者にするため、配下の忍び衆を刺客として差し向けた。
以下、ネタバレ注意。
序盤、やけにすっとぼけた大名だなぁ…程度で、特にコメディらしい要素がなかったので“これは間違えたか?”なんて思いつつも、主に江戸時代頃の時代劇ってわりかし好きだし、いいか…ってな感じで観てたんですが…。
無茶な参勤命令に苦肉の策で大名行列を組まずに少数精鋭(?)で江戸に向かう最中の、宿場町を通り過ぎる辺りから、途端にギャグ色が強くなり、思わず吹き出してしまうシーンもいくつか…(笑)
ちょ、ここまで時代劇作っておいて、それは斬新だよ!!
てか、この内藤政醇って実在の大名じゃないか!!湯長谷藩4代藩主だよ!!
時代設定が時代設定だけに、忍びの者まで出てきて…。
金目当てで湯長谷藩一行に近寄った、霧隠才蔵ならぬ雲隠段蔵と言う忍者。
しぶーーーい( ̄ウ ̄)←
伊原剛志さんが演じてるんだけども、伊原さんのイメージとはまた違って、小汚い恰好ながらに渋い表情、イイ。
でも、どことなく顔が【南野タケシ】と似てるな、と感じたのは果たしてオレだけだろうか?(笑)
キャラクターも渋いながらに、金さえ手に入れば用は無いと一度は裏切ったのに政醇の男気に触れてか、政醇の危機に助けに戻って以降忠誠を誓うって生き様もかっこいーーー、一匹狼の忍らしからぬーーー(何)
あと、登場キャラでインパクトが強かったのが、家老の相馬兼嗣ね。
演じてたのは、ガスター10の用法容量を守って正しくお使いください、の早口でお馴染み(その例え、どないやねん!)の西村雅彦さんですが、知恵者として無理難題を吹っ掛けられるわ、道中で井戸に落ちて亡霊みたいな酷い格好になるわ、結構散々な役割です。
その存在のあり方がね、志村けんのバカ殿様に出てくる家老(桑野信義)とそっくりなんだよ!
ほれ、じィ。何とかせい!⇒私めがですか!?みたいな感じの殿との関係性や、粉を被って真っ白になる様な酷い役回りまで。
バカ殿に出てくる家老と、この家老を見比べると、なんとなく似てるな、と感じる人もいるのでは?
あと、政醇とお咲の関係も面白いね。
子供の頃からの閉所恐怖症で、大名行列の籠にも乗れない、厠で扉も閉められない人が、お咲と居る時だけそれをコロっと忘れてしまう(言われて、あ!!!って叫んで思い出すレベル)設定とか笑えます。
原田泰造さんがこの役やっても面白いんじゃないかなー。
髷のヅラを被せると、佐々木蔵之助さんと、どことなく似てるし(笑)
髷のヅラを被っても、一目で誰だかわかる陣内孝則さんも強烈でしたね。
ギャグ満載の展開なんだけど、何故か一番笑えたのは無事江戸に到着した一行が到着の報告をしている時に、籠からひょっこりと出てきたお咲が老中首座の松平輝貞に向かって、そうとは知らずに無礼極まりない暴言を吐いたシーンかな。
後ろで政醇あたふたしてました(笑)
別段ギャグ要素が強いワケじゃないんだけど、何故かこのお咲の物言いに、グフッと笑い声が出てしまいました(笑)
時代劇“風”でもなく、現代劇とのmixでもなく、純粋な時代劇なのにコメディと言う、斬新な作品、とても面白かったと思います。
さて、次の映画鑑賞は【ダイバージェント】を観に行きます。
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