映画【ノア 約束の舟】 | たかびの自己満観劇ブログ
水曜日は、映画2本を連続鑑賞してきました。

1本目は有楽町のTOHO CINEMAS 日劇 -SCREEN3-にて【ノア 約束の舟を】

2本目は、ノアから僅か25分のインターバルを経て、日劇3からエレベーターホールを挟んで真向い(移動時間10秒弱)の丸の内ピカデリー1にて【超高速!参勤交代】を。

と言うワケでこの日記では1本目、ノアの感想文を。

旧約聖書に出てくる【ノアの方舟】を題材にした映画ですね。

ノアの方舟自体、神のお告げを受けた男が方舟を建造して動物たちを大洪水から救った…程度のざっくりとした事しか知りませんけど。

なんなら、ノアの方舟とモーゼの十戒が混同しかけてますけど。←

ノアとかセムとか、とあるクラスタの人達なら“にやり”とする名前の登場人物が出てきます。←

出演は、レ・ミゼラブルでジャベールを好演したラッセル・クロウや、LUX Super RichのCMが懐かしいジェニファー・コネリー(なんて例え方だ!)、それからハリーポッターシリーズでお馴染みのエマ・ワトソンなどなど。


いや…ジェニファー、老けたなぁ…、43歳だって。
出演者の中で一番古くから知ってる女優だから、そう言う見方にもなるわな。


以下、ネタバレ注意。


ざっくりとしたストーリーは、神話のノアに沿ってるか否かは知りませんが、退廃した世界を舞台にラッセル演じるノアが神から受けたお告げを遂行するあまり盲目気味になり、名も知らない多くの人だけではなく、しまいには極身近な人を見殺しにしたり、血がつながった人に自ら刃を突き付けたりと、結構残酷な映画です。

多分作品自体は全年齢対象だと思うんだけど、R指定でいいんじゃないかなぁ…。

映像は、大洪水のシーンはもちろん、岩が怪物になったり、何もない地面から水が噴き出したりにょきにょきと樹が生えて森になったりと、CG時代ならではのシーンがいっぱい。

それと同時に、主に傷を表す特殊メイクが出てくる回数が多かった印象ですが、本当に気持ち悪い…直視したくないレベルです。

殺傷や傷痕など、グロテスクなシーンは、瞬間的なカットだったり非常に暗い映像だったりで、グロさを抑え気味にはしてあるものの、傷口なんかはチラ見せはチラ見せで余計な想像が働いて余計に気持ち悪い…。

残虐なシーンは本当に印象強く残ってます。

特に印象強く残ったのが、ナエルが亡くなるシーンと、ノアがセムの子に自ら刃を突き付けるシーン。

いわゆる“人間”(ノア曰く、神が滅亡を望んでる生き物)の大群に追随され、逃げる最中に足を罠に捕らえられ動けなくなったナエルと、愛するナエルを助けようと必死になるノアの二男ハム、そこに現れたノアはハムだけを助け、見殺しにされたナエルは最後まで助けを求めながら暴走を続ける人間の大群に踏みつぶされ、断末魔の悲鳴を挙げて亡くなる…。

↑ライオンキングの舞台で、息子の身代わりに父親がヌーの大群に踏みつぶされて亡くなるシーンがあるけど、真逆の意味ですね。

神のお告げ通り、自らとその家族を含む人間の滅亡計画を綿密に遂行していたノアに取って想定外の邪魔者となった、自分の長男セムとイラの間に生まれた双子の女の子を、神の望みだと言って刺し殺そうとしたシーン。
泣きながら必死に抵抗したイラが、最後は覚悟を決めて無抵抗に子供達を差し出し、この子たちを苦しめない様に一突きで殺してくれって言ったり、残酷過ぎるー。

そんな状況下だからこそ、なのかも知れないけど、セムとイラの子供が産まれたシーンは、ホッとしたと言うか感動したと言うか…赤ん坊の泣き声にあんなに感動するなんて、未婚の身としてはちょっと無い。

まぁ、生まれたばかりのその子供達にも刃が向くわけですが。

最終的にはノアは、神の教えに背くワケですが、神の教えや神そのものの存在を信じるって、時に恐ろしい事だなって感じました。

特に、この映画に対してもキリスト教からかなりクレームが入ってるらしいです。

事実と違う、解釈が違う…何でもいいんですが、宗教と言うのは時にフィクションと言う概念に理解を示さなくなるらしいです。


残虐なシーンを繰り返す事で命の尊さを浮き彫りにする作品、なかなか良い作品でした。

このあと、直後に観たもう一本の映画とのギャップに苦しむ事になりますが(笑)その記事はまた後日。

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