映画【レ・ミゼラブル】 | たかびの自己満観劇ブログ
舞台鑑賞ではないけど、題材が題材なのでこの記事もこちらのブログに。


26日は有楽町にあるTOHOシネマ日劇で映画【レ・ミゼラブル】を鑑賞してきました。

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小説をはじめ小学生向けの文庫やテレビアニメなど様々な形で作品化され、映画化も幾度となくされているレ・ミゼラブルという作品。

ちなみに、オレが初めて【レ・ミゼラブル】という作品名を聞いたのは1992年の、第16回アメリカ横断ウルトラクイズでした(笑)

確か『フランス革命を扱ったユーゴーの小説で、噫無情(ああ、むじょう)という邦題が付けられた作品は何?』という問題だった気がします。フロリダでのマラソンクイズでした。

↑これ、生記憶。しかしオレもこんな事良く憶えてるなぁ…。

今回の映画は、ミュージカル版の映画化だそうで、ミュージカルも昨年、帝国劇場でオリジナル演出版のさよなら公演を観ました。


映画版を観たミュージカル仲間の皆さんの感想が、概ね『号泣!』だったので、楽しみに向かうと、映画館は満員!


一時は、館内清掃待ちでロビーが大混雑してしまい入場規制がかかるほどでした。

映画館=客席ガラガラというイメージが強いオレには、凄く新鮮な光景だった。


んだば、ざくっと簡単に感想文。


舞台版との比較になるので、そこまで致命的なネタバレは無いと思いますが、一応ネタバレ御免という事で。

◇作品は舞台版同様に9割近く歌でした。ミュージカル映画自体を映画館で観たのは初めてだったので、音響面とかどうなのかな?と思っていたけど、迫力ありました。更に凄い音響システムを備えた映画館でもう一度観る!と言っている人もいました(笑)

◇このシーンは、舞台版で言うこのシーンだな…と、照らし合わせながら観て行きましたが、ほとんど黒と茶色のみで構成された舞台版の情景が、こんなにカラフルになると(と言っても、派手は色使いは一切ないけど…)なんだか違和感(笑)

◇舞台版の楽曲の事はほとんど何も覚えてないんだけど、不思議なもので映画で歌われた楽曲のほとんどが耳に覚えがありました。当然同じ曲なんだろうけど。

◇序盤、アン・ハサウェイ演じるファンティーヌが髪を刈られる(切られるより刈られるイメージ)シーンは結構衝撃的でした。

◇おや?と思ったのが、エポニーヌの幼少時代。
舞台版は、幼少期のコゼットが仕える宿の娘のエポニーヌも、コゼットの事を汚くあしらい、酷い時は足蹴にしたりもしていたのに、そのエピソードが丸ごと省かれている。

◇このシーンをカットしちゃうと、後々に軸になるコゼットとマリユスとエポニーヌの関係の意味合いが変わっちゃう様に思うんだけど…。

◇その通り、後半でコゼットを愛するマリユスを愛するエポニーヌの図式の場面で、その幼少期のエピソードが無い分、ちょっとエポニーヌが悲劇のヒロイン化し過ぎな気がしました。

◇ただ、舞台ではマリユスの手紙をコゼットに届ける事だけに必死になっているエポニーヌが、映画ではマリユスと一緒に革命に参加してしまっているので、その点での悲劇の度合いは舞台の方が上だと思うなぁ。

◇映画版は、舞台版の難しい部分を省いてよりわかりやすく作り変えられている印象を受けました。まぁそのお陰でエポニーヌに泣かされましたが。

◇ガラクタのバリケードを挟んだ革命シーン…舞台でももちろん登場するし、舞台版のバリケードのシーンは別のミュージカル作品(ク○イジー・フォー・○ー)にパロディをやられて『まさか、例のフランス革命のミュージカルをやるワケじゃないだろうな!?』なーんて皮肉られてましたが…(笑)

◇このシーンの悲惨さは映画の方が上かな…銃殺された学生の血の池の中を歩く…なんて舞台じゃ表現出来ないから。

◇場面的にはエポニーヌに泣かされた他、最後にバルジャンが天命を全うするシーンも泣けたかな。

全体の感想として、
舞台版を観た人が舞台版で解り難い部分を映画版で補完して舞台に戻る、というのはあると思うけど、逆に映画で興味を持って舞台を観に行く人には舞台版は難しくて厳しいかも知れない

それだけ映画版は解り易く描き過ぎている印象を受けました。

映画版はミュージカルの完全映画化と言う触れ込みだけど、この記事にも書いた通り、特にエポニーヌに関係する設定はだいぶ書き直されてるし、同じ題材の別の作品という捉え方でもいいかも。

まぁでも、DVDが出たら観ます、多分(笑)

それと、来春の東宝ミュージカル版も観に行きたいな。

前回より確実に作品に対する理解が深まった見方が出来る自信あるし。

有楽町のいるみ。

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