11月のスルース以来2度目の自由劇場です。
自由劇場は他の四季劇場みたいにロングラン・ミュージカルではなく、ストレートプレイやオリジナルミュージカル、過去作品の再演など様々な演目を2週間程度の短期間で上演する劇場です。
もちろん毎月演目が変わるので、今後最も訪れる回数が多い四季劇場になりそうです。
ちなみに現時点で3月のオンディーヌ、4月~5月のジーザス・クライスト=スーパースター(エルサレム/ジャポネスク)で既にあと3回訪れる予定でいます(笑)
一番右上に名前がある加藤敬二さんは四季のホームページに「日本を代表するダンサー」と紹介され、また劇団四季創立55周年記念作品であるソング&ダンス55Steps(10月に四季劇場・海で鑑賞しました)の振付や演出は彼が担当した物だとか…とにかく凄い人らしいです。
見た目はちょっと頼りなさげな(役柄的にそう見えただけかも…)オジサンでしたが…(笑)
今回は諸般の事情でパンフを買うのは止めました。
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今回の作品は、同じテーマを持つ3つの作品からなるオムニバス形式。
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今回の作品は、同じテーマを持つ3つの作品からなるオムニバス形式。
共通のテーマとは、もちろん『コンタクト』
ここで言うコンタクトは人と人との繋がりを表している様です。
ファーストコンタクトのコンタクトと同じ意味。
3本それぞれが違った形のコンタクトをテーマにしていますが、共通しているのは『コンタクトを取りたいけど理由があってコンタクトを取れない主人公』という共通点があった様に感じました。
ミュージカル、と謳ってはいるものの出演者が歌う事は皆無に等しいという変わった作品でした。
変わった…と言えば1作目の『swinging』は出演者3人で台詞はたったの1言。
正直、なんだコレ…?という気持ちでした。
1作目を観てる途中で、オレこの作品理解出来ないかも…という気持ちになりました。
それだけ風変わりな作品だったのは確か。
しかし、世界で絶賛された作品らしいので絶対に面白い筈!…と思って観ていましたが…なるほど、これは面白い。
1作目はどうやら『道徳的に禁じられたコンタクト』だった様です。
2作品目『did you move?』では情熱的なバレエが目白押し。
台詞は比較的多かったものの、メインは飽くまでもバレエ…という位置付け。
バレエをじっくり観たのは初めてだけど、格好いい…。
そろそろ臨月を迎えそうな大きなお腹の妊婦が激しく踊りまわるなど絵的に笑ってしまう演出も目立ち、作品として動いてくるのが2作品目。
オレが作品の意図を理解したのがこの『did you move?』でした。
2作品目は『人為的に禁じられたコンタクト』といった感じでした。
第二幕に入り、3作目『contact』
全体のタイトルが作品名となった3作目は、地位も名誉も手に入れた男が、それとは裏腹に結局自分に残されたのは孤独だけだという事に死を考えるほど苦しみ、そしてコンタクトを得る為に奮闘する話。
この3作目の主役が先出の加藤敬二さん。
コンタクトを求める為にCLUBに出向くももちろんどうして良いかわからず、浮きまくり…
このCLUBシーンは9割方ダンスのみで構成されていたに関わらず、個人的にはこのシーンが芝居として一番面白かった。
これは、空気を読んで楽しむ作品だ…とオレは感じました。
台詞がない、ただ踊りまくる役者達とそれに翻弄される主役。
この場の空気が凄く面白かった。
そして翻弄される主役の気持ちが手にとる様にわかった。
あ~わかる、そう、そうなるよねっ
…って思いながら薄笑いを浮かべて見ていたのは内緒です(笑)
↑もちろん口元を手で押さえましたが。
10年以上前に芝居を習ってた頃、講師で来ていた俳優座やら青年座やらの俳優さんが『この場面は空気で楽しませる場面なんだよ、セリフや動作の面白さじゃないんだよ』って言ってた事があるのを思い出し、なるほど…こういう事を言ってたのか…、と今更(遅!)気付いた気がしました。
激しいダンスの連続に役者さん達はみんな汗だく…メイクで顔の汗はわからない女優さんも首筋の汗がもの凄かった。
3作目は『自らが潜在的に禁じていたコンタクト』といった感じでしょうか。
最後は潜在的に禁じていた物を打ち破りハッピーエンド…でいいんだよね?ね?ね!?
多分もう一度観たらもっと面白いんだろうなぁ…と思いました。
歌のないミュージカル、でも物足りなさは全然ありませんでした。
さて次回の四季鑑賞はストレートプレイ『オンディーヌ』です。
初めて最前列センターが取れたので楽しみ♪