劇団四季【アイーダ】(7回目) | たかびの自己満観劇ブログ
昨夜は劇団四季『アイーダ』を鑑賞してきました。

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アイーダの鑑賞も、東京再演5回目、通算7回目となりました。
 
今回は、アイーダ初見の友達とご一緒しましたが、浜松町駅で待ち合わせている時に、主にTwitterで絡んで頂いている四季友達と改札前でばったり遭遇し、そのまま四季トークで立ち話(笑)
 
ご一緒する友達と合流して劇場へ向かいましたが、今回は何故かアイーダのチケット受け取り窓口にびっくりする位、長蛇の列。
 
何だ何だ?と思いながら劇場内へ…しかし中央ロビーから秋劇場のロビーへの入口も妙に混雑してました。
 
今回は作品の何が目的というワケではなく、同行の友達とご一緒する事を目的に前々からチケットを確保していたんですが、この前週から東京公演初登場となる福井ラダメスが登場しており、その好評振りにワクワクしながら来たワケです。
 
ただ、主役のキャス変に関しては月初にアムネリスが大和さんから光川さんに代わった段階で非常にがっかりさせられているので、観てみるまでは何とも言えませんでしたが…。
 
こちらキャストボード。

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前回からの変更は以下の通り。
 
ラダメス:阿久津陽一郎さん→福井晶一さん
メレブ:吉賀陶馬ワイスさん→有賀光一さん
 
開幕から3ヶ月強ずっと連投していた阿久津さんが休養?に入り、満を持して登場の福井さん、2月にエビータのペロン役で拝見して以来。
 
そう言えばエビータも夢子さんとのペアでした。
 
メレブは6月に観た有賀さんが戻ってきた感じでした。6月はやや不調だった有賀さん、今月は?
 
その他、アンサンブルが若干代わった様です。
 
客席に入ると、満員とは行かないまでも近頃の寂しい客入りに比べると中々の入り状況、これは福井さん効果?
 
今回の席は実質3列のセンター下手通路側。
 
んだば雑感ですが、もう作品全体の感想に関しては過去に何度も書いているので、今回は福井ラダメスを中心に俳優の出来不出来メインにしようかなと。
 
その他の細かい部分に関しては過去記事を参照頂ければ…。
 
んだば雑感。
 
【愛の物語~勝利ほほえむ】
 
◇勝利ほほえむでは、大和アムネリスは長音で伸ばして欲しい部分をサクサク切っちゃってるイメージだったけど、光川アムネリスは大和アムネリスの比じゃない位更に短く切っちゃってて何だか聞き心地良くない…苦手だなァ。
 
◇注目の福井ラダメスの歌い出し、阿久津ラダメスに比べると随分荒々しくてワイルドなイメージ。
 
◇そう言えば衣装から覗く胸板も胸毛が目立ち、つるつるな胸板だった阿久津ラダメスより全体的にワイルド。
 
◇阿久津ラダメスが最近はクリーントーンで歌ってた♪広がる明日へと~の部分もしっかり声を荒立てて歌ってた。
 
◇やや歌声全体に力が入ってて声も大き過ぎる気はしたけど、ラダメスの歌声としても全然違和感は感じなかった。
 
◇しかし福井さん歌上手いよねー。歌の上手さだけだったら阿久津さんより全然上だろうけど、ただ節の最初の音に力を込める癖があるんだろうな。妙にロックっぽい歌い方に聞こえる事が少なくなかった。これは渡辺ラダメスとの共通点かも知れない。
 
【反逆シーン】
 
◇阿久津ラダメスの様な“作った悪どさ”が無くナチュラルかつ迫力があった気がする。
 
◇反逆を起こしたアイーダに対し『それを渡せ』と剣の返還を求めるシーンも、余裕を見せる阿久津ラダメスとは違い、怒鳴りつける様な感じ…見慣れている阿久津さんのラダメスとは役柄の解釈からして全然違うな、という印象でした。
 
【港】
 
◇メレブが酒と金を換えるシーン、ラダメスに突然声を掛けられ、ビックリして財布を取り落とす時に、今回有賀メレブは『うぉあ!!』って声に出してたけど、ラダメスの家から酒樽を盗み出し、金に換えている後ろめたさが良く出てて良かった。
 
◇今回は、その単語を知ったからか、それとも福井ラダメスの発音のせいか、阿久津ラダメスの時はなんて言ってるのかどうしても解らなかった『ハルトゥーム』と言う名前がきっちり聞こえた。
 

【ピラミッドを建てよう】
 
◇飯野ゾーザーは本当にびっくりする程の安定感。調子の変動による演技や歌のブレが全くと言って良い程ないのが本当に凄い。
 
◇変動が無いと言えばゾーザー軍のダンスも調子の変動が感じられない位、いつもキレキレで格好いい。
 
【私は知っている】
 
◇メレブの♪あなたは王女~と正体を見透かされた瞬間の夢子アイーダのリアクションって観る度に大袈裟になってきてる気がする。今回は『は…!』って音がめちゃくちゃデカく聞こえて、少しわざとっぽかったなァ。
 
【お洒落は私の切り札】
 
◇光川アムネの台詞でどうしても違和感を感じるのが、アイーダに『秘伝を知っておりますから』と言われた後の『気に入ったわ!あァ~ラダメス!私の事が良くわかってるのね~本当に嫌だわ~』という台詞のラダメス!の部分を『ラダメェース!』って、まるで少し離れた場所にいるのを呼んでるかの様な発音をするんだもん。アレがどうしても違和感あって気持ち悪いんだよなァ。
 
◇光川アムネの『お洒落は私の切り札』は歌を弱めに調節しながら歌ってる?どうも迫力に欠けると言うか、全力で歌ってない様な気がする。まァ前回は『勝利ほほえむ』を多分全力で歌ったんだろうけど、声量があり過ぎてマイクがハウリング起こしちゃってたけどね。
 
◇光川アムネの『お洒落~』は歌い方がキュートなんだけど、大和アムネの迫力ある歌い方に耳が慣れてしまってるからか、どうにも耳に馴染んでこないんだなあ。
 
【晩餐会~勝利ほほえむ・Reprise】
 
◇福井ラダメスは、事が自分の思惑通りに進んだ時に随分大袈裟に喜びを表現するよね。アムネリスが贈り物(侍女のアイーダ)を気に入ったと聞いた時とか、ヌビア王を生け捕りにしたと聞いた時とか、手を打って喜んでみせてるもん。そう言った意味じゃ阿久津ラダメスよりわかりやすいかも。
 
◇晩餐会でファラオはラダメスに対し『そなたが発見した水路のお陰で我が軍は圧倒的な力でヌビアを攻める事が出来る』と言っています。
 
ラダメスはハルトゥームの先まで遠征に行っている事は、帰還シーンでわかります。
 
地図で見ると、ハルトゥーム(現在のスーダン首都)は、ヌビア遺跡が残るアスワン(エジプト南部)から随分と南に遡ったとこにあります。
 
その水路をエジプト軍は飽くまでもヌビア攻略に使っているという事は、当時のヌビア王国はアフリカ東半分の南北に1/4程の広大な国土を有していた大国だったのかなぁ?…なんて勝手に想像してみた。
 
◇勝利ほほえむRepでの、杯に込めた怒りの強さが凄いな。福井ラダメスは感情(思い通りに事が進まない時の葛藤や煩わしさ)を、台詞にない声にする事が多いね。
 
【儚い喜び】
 
◇『ヌビアの事を話しているの?』というアイーダの問い掛けに対する『ああ、まあな』という台詞、阿久津ラダメスの解釈に慣れ過ぎていて、アイーダに見透かされて少し恥ずかしい…という意味の台詞だとばかり思っていた。
 
◇ところが福井ラダメスのそれは、優しさに満ち溢れており、微笑みながら返しているのが台詞の声色からも伝わってくるほど。
 
◇♪この女に何故惹かれるのだー…の部分、♪る~の部分をオリジナルの高音で歌わず、低い音で歌っていたけど、阿久津ラダメスと同じくその時々で高音と低音を歌い分けてるのか、それとも福井ラダメスは常に低い音で歌ってるのか?
 
◇夢子アイーダとの歌声の相性は阿久津ラダメスより福井ラダメスの方が良い気がした。ただ、夢子さんも福井さんも歌声が強めなので、ハーモニーがきれいとは感じなかったな。
 
◇ラストの♪二人は~の部分、福井ラダメスの歌声は声が荒立つほど力が入っていた。これも阿久津ラダメスとは違う福井さんならではの曲に対する解釈なのかな?
 
【お洒落は私の切り札・Reprise~王女の寝室】
 
◇ラダメスに甘い言葉を掛けられ、舞い上がって寝室に飛び込むアムネリスが漏らす笑みが…光川アムネの『キャハハハハ!』ってのは、どうも場に合ってない気がする…と言うかバカっぽくて苦手。その割にはベッドの中からラダメスを呼ぶ声が余裕に満ちてるんだもんなァ…流れ的にもおかしいし、苦手。
 
【ローブのダンス】
 
◇アンサンブルの熱量は良かったけど肝心の夢子さんがやや熱量不足。思えば夢子さん、調子悪そうだったなぁと。
 
【どうもおかしい】
 
◇光川アムネ×夢子アイーダ×福井ラダメスのハーモニーはなかなかバランスが良く綺麗だった。ただ、有賀さんのメレブはひとりだけ声質が違うのか、やや浮いていたなぁ。最後の♪ありえ~ない~の部分は裏返らなかったので良かったんだけどなぁ。
 
◇福井ラダメスの歌い方がロックっぽいなぁと感じたのもこの曲。ビブラートが凄い反面で一音一音が粒立っていて滑らかじゃない。アイーダとアムネリスが滑らかに歌ってる横でロック調なのもどうかと…(笑)
 
【迷いつつ】
 
◇ご一緒した友達、涙腺崩壊。そうかーここで来たか~。
(´∀`)
 
◇福井さんの歌の強さの為か、♪ひーとーはーの部分かなり迫力があった。
 
◇愛してるわ、と言ってしまったアイーダが口を押さえていやいやをするシーンは相変わらず可愛らしいなぁ。
 
◇ヌビア王の生け捕りが兵士によって報告された時の福井ラダメス、ガッツポーズをするほど喜んで、それからアイーダの視線に気付いた様な仕草をして、俺達の国は戦ってるんだ…と言う様が、ラダメスの中にある葛藤が良く伝わってきて、阿久津ラダメスの同シーンより好きだなぁ。
 
【神が愛するヌビア】
 
◇歌に入る直前、夢子さんがっつりセリフを噛んでしまった…初見でもわかるほど盛大に。
 
『ヌビアは私達の心の中で生き続けるの』→『ヌビアは私達の心なけ…中で生き続けるの』
 
元々『ら行』が弱く、ら行の音が落ちるのは日常茶飯事なんだけど、こんなにがっつり噛むの初めて見た。
 
◇しかし歌の熱量は文句なし。凄まじいエネルギーでした。
 
◇桜野ネヘブカの歌声はますます良くなっていってます。開幕当初、ネヘブカ存在感ゼロ…いるのかいないのかわからない…という状態だったのが嘘の様な存在感、ハイトーンももの凄い迫力でした。まだまだ伸びるんじゃないかと、その伸びしろに期待半分恐ろしさ半分です(笑)
 
【どうしたらいい】
 
◇声質的にはバランス良いんだけど福井ラダメスの歌声が大き過ぎて、アイーダとアムネリスが後ろでごにょごにょやってる様に聞こえてしまったのが残念。
 
【牢獄】
 
◇一番びっくりしたのが、アモナスロ王の台詞回しの変化。『忘れるのだ!そんな男の事は』と言う台詞が、過去に観た全てのアモナスロ王がそうであった事から、アイーダが憎むべきエジプト人と交流を持っている事に対し『忘れるのだ!』と叱り付けるシーンだとばかり思っていた。
 
◇しかし今回の高林アモナスロは『忘れるのだ…そんな男の事は…!』と、アイーダに対し教えを説く様な口調だった。高林アモナスロも前回観た時は怒鳴っていたので、台詞に対する解釈が変わったのかと驚いた。
 
【ヌビア人収容所】
 
◇今回初めて知ったんだけど、ゲッパイヤーのダンスの時に箱の上で滑稽な踊りをやってるの、脇坂さんだっんだね(笑)
 
◇ヌビアはきっと勝つ!と全員が声を併せて叫ぶシーンが地味に好きです。
 
◇ネヘブカが犠牲になるシーンのヌビアの民達の叫び声が今回イマイチ…タイミングがややズレたか、悲しみを感じなかったなぁ。
 

【星のさだめ】
 
◇二人の歌声の相性が物を言うナンバーの1つですが、2番サビの♪神が二人を~の部分、やっぱり福井さんの歌声がデカくて、夢子さんもそれに乗っかったのもあって、とにかく迫力はあったんだけど、ハーモニー云々はボリューム有りすぎて聞き取れなかったなぁ。
 
【真実を見た】
 
◇オレ、涙腺崩壊。元々アムネリスの心情が凄く伝わってきて特に歌いながら花嫁姿になるのが切な過ぎて好きなシーンだったんだけど、あの表情が薄い光川アムネが、この歌の最中に涙声になったんです。それを聴いた瞬間にブワッときました。
 
【最後の審判】
 
◇『真実を見た』での涙声に、最後審判でも少しは良い表情を見せてくれるかなぁと思ったけど、残念ながらそこは相変わらず無表情…号泣しながら審判を下していた大和アムネが懐かしい…。
 
◇光川アムネの『我こそはイシスの神の娘!その命令である!』って言う台詞が、どうも声のトーンを上げて高らかに宣言する風なのが苦手。
 
◇だって、自分が愛した人と、自分が絶大な信頼を寄せ、大切な友達として接した侍女に自ら死刑を宣告するのに。それに厳格な空気の中で行われているであろう裁判で、あそこだけ改めてトーンを上げるのはどうも違う気がする。
 
【迷いつつ・Reprise】
 
◇福井ラダメス、口からの噴射がハンパない!阿久津ラダメスの非じゃない!
 
◇この歌声もなかなか良かった。♪固い~絆に~永遠の愛に~の歌声が本当に大好きです。
 
◇ただ、欲を言えばやっぱりこのシーンは阿久津ラダメスで観たい。
 
【儚い喜び・Reprise】
 
◇夢子さんのこのシーンの芝居、ますます良くなったなぁ。ラダメスに抱き付く姿から恐怖に必死に耐えようとしてる様が伝わってきて好き。
 
◇このシーンでアイーダに語りかける福井ラダメスの優しい声が良かった。阿久津ラダメスのこのシーンも好きだけど、福井ラダメスも良い!
 
『さぁ、手を繋ごう。ほら、すぐ傍にいる。僕達を全く新しい世界が待ち受けているんだ。ナイルが湾曲した先に必ず新しい世界が開けているのと一緒さ。発見されるのを待っているんだ。』
『その世界で、あたしを見付けられる?』
『例え100回生まれ変わっても、きっと探し出すよ。アイーダ…』
 
感動です。
 
◇儚い喜び・Repriseの歌声も優しい気持ちが伝わってきて良かった。
 
【愛の物語・Reprise】
 
◇この曲の後に、オープニングのエジプト展のシーンに戻る意味を知った所で改めて感動する人が多いみたいだね。ご一緒した友達も、このシーンで改めて涙腺崩壊した様です。
 
【カーテンコール】
 
◇カテコを見る度に思うんだけど、カテコでの桜野ネヘブカの笑顔、めっちゃ素敵じゃない?キラキラしてて。
 
◇少なくともオレには、カテコの時の桜野ネヘブカの笑顔は本当に素敵な笑顔に見えます。
 
◇カテコは多めで5回程度…5回目は目が届く範囲では完全なスタオベ。アイーダで客席総立ちなんて本当に久し振りに見た。
 
大好きなアイーダ、次回で一応の見納め。
次回アイーダ鑑賞は8月12日、千秋楽公演です。
千秋楽はフルハウスが確定してるので、フルハウスでの客席総立ちを是非見たいものです。
 
さて、次回の劇団四季鑑賞は8月10日、キャッツです。

2ヶ月振りのジェリクル舞踏会楽しみです。

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