
普段は土日は仕事なので、基本的に日曜日に千秋楽公演が行われる四季作品は、千秋楽を観る事が出来ないのですが(最初から参加出来ないので、チケット争奪戦に敗れて落ち込む事もありませんが…笑)今回は丁度お盆休みに当たったので、初めて楽チケ争奪戦に参加、無事確保し、一番好きな四季作品で初めての千秋楽公演を観る事が出来ました。
当日同行の友達とエクセルシオールでランチの後(遅刻してすみません…)、いよいよ劇場へ。
エジプトに行くのも当面はこれが最後。

千秋楽なだけあり、劇場はフルハウス!熱気溢れる公演が期待されます。

こちらキャストボード。


楽週に一度観に行っているので前回と変更はなし。
最近では一番評判が良い朴アイーダ×光川アムネリス×阿久津ラダメスでの千秋楽です。
座席はアイーダ9回目の鑑賞にして初めての2階席、2階5列ドセンター。
アイーダという作品の魅力の一つと言われる、1階席からでは観る事が出来ない華麗なライティングを今回初めて観る事が出来るという事で、これも楽しみでした。
では雑感。
【エジプト展~愛の物語】
◇上から観ると舞台の奥行きや人の動きもよく見えて、特に大人数出てくるシーンでは、いつ誰がどんな動きをして、どのタイミングで出ハケがあるのか等が良くわかりました。
【勝利ほほえむ~反逆シーン】
◇最初は違和感あって仕方なかった光川アムネのぶつ切りな『勝利ほほえむ』の歌い出しが、あまり気にならなくなってきた…慣れって怖い…。
◇阿久津ラダメス、千秋楽だからと全力歌唱ではなく飽くまでも“いつも通り”って感じでした。公演前のミーティングで公演委員長の阿久津さんが『千秋楽だからと言って力まずにいつも通りやりましょう』的な事を言ってるんだろうなぁ~と言うのが容易に想像出来ます(笑)
◇♪広がる明日へと~の部分は相変わらずクリーントーン。
◇フルハウスな為か、拍手の熱気が普段とは別物でした。
◇反逆シーンでエジプト兵が『伏せてろ!』と叫ぶシーン、ヌビアの民が怪しい動きをしたのを見咎めての事だとばかり思ってたけど、上から観てる限りでは別にそうでもなさそうだったなァ。
【あの日は遠く】
◇前回初めて朴アイーダを観た時、反逆シーンからあの日は遠くまで、やけに声を低く作ってるなあと思ってたけど、今回はそうでもなかった気がする。
◇しかし『止めて!』『手械を外して欲しくないのか?』の時だけ、酒やけした様な声だったのが気になった。
【帰還~ピラミッドを建てよう】
◇有賀メレブ、前回は酒と金を交換した直後にラダメスに呼ばれて金を落とすシーンで、うぉあ!って声に出してびっくりしてたけど、今回は完全に上に放り投げた金から意識が外れてしまい、呼ばれた方を振り向く小動物みたいになってた(笑)
◇ピラミッドを建てようのシーンでビックリ!床に映されるライティングが△と□を組み合わせた模様になってたのです。これは上から観なきゃわからないワケだ!
◇ライティングも含めて舞台美術と言われる理由がわかる美しいライティングでした。
◇ゾーザー軍のダンスは上から観てても綺麗だけど、これは1階から観る方が好きだな。
◇しかし、ゾーザー軍のダンスの最中にこっそりダンスに混ざって一緒に踊ってる裏切り者が、ダンスに加わるシーンとか上から観てると凄くわかりやすい。
【私は知っている~お洒落は私の切り札】
◇「私は知っている」を歌ってるシーンのライティングもピラミッドと同じ△と□の組み合わせだったけど、アイーダやメレブの動きに合わせて滑らかに照明の模様も動くのが美しかった。
◇「私は知ってる」の♪知ってはいけない~不幸が来る~…の、“来る~”の部分は、夢子アイーダは“る”の音を下げてたけど、今回の朴アイーダはフラットでした。CDはフラットだったっけ?
◇アムネリスがプールから上がるシーン、水原さんがタオルでアムネリスの隠してるワケだけど、1階から観ると如何にもアムネリスが裸で泳いでいたかの様に見えるけど、2階から観ると視線がタオルより上からになるので当然そうではない事が良くわかります(笑)
◇しかし毎回思うのが、あのプールの形はもう少し考えた方が良いと思う。円形のプールなのはわかるんだけど、遠近法を用いていないので、丸いプールというより丸い水槽に見える(笑)
◇お洒落~のファッションショーのシーンでは手拍子が巻き起こりました。このシーンで手拍子が起こったのを観たのって、ソンダン魂で井上智恵さんがお洒落~を歌った時以来です。
◇ファッションショーの花道、そう言えばいつの間に出てくるんだろう?と思ってたけど、上から観てると奥からにょきにょきっと出てくるんだねー。
【晩餐会~儚い喜び】
◇今回初めて知ってビックリしたんだけど、ファッションショーの花道が横向きになって、そのまま晩餐会のテーブルになるんだねー!
◇晩餐会のシーンで、アイーダの存在がヌビアの民達に知れ渡ってる事をメレブに問い詰める時。上から観てるとアイーダとメレブの距離感が良くわかって、『確かに言いました、一人だけ…いや二人かも…』とメレブが訂正した気持ちが良くわかりました。アイーダ、メレブに凄い勢いで詰め寄ってるんだもん(笑)
◇「儚い喜び」の♪見知らぬ土地に船出して未知の魅力に出会う~という歌詞。
初めは「未知の魅力」とは当然遠征先で観たヌビアの土地の美しさの事だと思っていたんだけど…。
とある四季友さんに『私は、ラダメスが無意識のうちに「未知の魅力=遠征で出会ったアイーダ」の事を歌ってしまっていると解釈してる』と言われ、それ以来そっちの解釈になってしまってます(笑)
◇そっちの解釈で観ると、このシーンがますます重要なシーンに思えてきます。
【アムネリスの寝室】
◇「ラダメス!」と怒鳴りながら奥から出てくるアムネリスなんだけど「人の寝室に入ってきて、それで指一本触れないなんて一体どういう事?」という台詞、大和アムネは本当に怒ってる口調なんだけど、光川アムネは「どういう事?」の語尾が上がってる為、怒ってるというより甘えてる様に感じる。
◇どっちが正解ってないんだろうけど、オレ的には大和アムネの怒ってる口調が好き。そっちの方が勢いで言ってしまってあとから不安になる流れに合ってる気がする。
【ローブのダンス】
◇アンサンブルの熱量が凄くて、今回のローブいい!と思っているうちに目がうるうる。
◇朴アイーダも夢子アイーダの迫力には勝てないものの、上手く空気に乗っかった感じでした。
◇そしてローブ終了後に15秒を超えるショーストップ!
◇アイーダでショーストップが起きたの初めて観た。濱田さんがいた頃はしょっちゅうだったんだろうなァ。
【どうもおかしい】
◇このシーンのライティングの評判が良いので、てっきり河の水面が床にも映ってるのかと思ってたけど、床には別段ライティングがなくて、あれ?と思った。
◇この曲の朴アイーダ×光川アムネ×阿久津ラダのハーモニーは本当にバランスが良くて綺麗。
◇光川アムネがアイーダに「お願いしてるの、友達として」の台詞の言い方が好き。
【迷いつつ】
◇阿久津ラダと朴アイーダの「迷いつつ」は、サビの♪ひーとーはー…の部分で迫力とハーモニーの綺麗さが同時に来るから好き。
◇その直前にアイーダが歯を食い縛って天を仰ぐのも本当に好きだなァ。朴アイーダに限らず。
◇この曲では余韻に浸りたいから拍手はしないし、いつも拍手はないんだけど、今回は拍手が控えめながらも起きたなァ。ここ拍手いらない…。
◇愛してるわ、と言われたラダメス。福井さんは「命令だ!」と怒鳴りつけてすぐに笑い出すけど、阿久津さんの場合は端から「めーれーだっ!」とふざけ気味に言うよね。
◇迷いつつを歌い終えた後のラブシーンでのアイーダは、やっぱり朴さんより夢子さんの方が可愛らしいなァ。
【神が愛するヌビア】
◇この曲はやっぱり1階で聴きたいなァ。2階だとどうしても迫力が届かない。
◇もういい加減しつこい!って話だけど、桜野ネヘブカは本当に良くなったなァ。
◇桜野あらさんは、新役なのに東京再演開幕から千秋楽まで完走したからねー。本当に開幕当初とは見違えるくらい良くなりました。
【どうしたらいい】
◇この曲、何故アイーダだけ登場時にあんなに身構えてるのか毎回気になる(笑)一人だけ横向きに立ってるせいでそう見えるんだろうけど、何故一人だけ違う立ち方をしてるんだろう?
◇最後のハーモニーはこの三人、本当にバランスが良くて心地よい。
【牢屋】
◇このシーンのライティングも牢屋の鉄格子と同じ形になっているのを初めて知った。
◇正直、高林アモナスロはあまり得意ではないです。
◇台詞はぶつ切りだし、最後の「エジプト人め、許す事は出来ない!」のシーンの振り返り方が大袈裟過ぎるし。
◇やっぱりアモナスロは牧野さんか川原さんがいいなァ。
【この親にしてこの息子あり】
◇ラダメスの「優秀なスパイをお持ちですね!」の台詞、これまた阿久津さんと福井さんでニュアンスが全然違いますねえ。
阿久津さん「ほーーー(大袈裟に驚いてみせる)。優秀なスパイを…」
福井さん「ハッ(鼻で笑い飛ばす)。優秀なスパイを…」
◇このシーンでは丸い照明を幾重にも重ねてグラデーションを作るという、美しいライティングでした。
【星のさだめ】
◇阿久津ラダの台詞で「一緒になる方法がある、大丈夫だ」なんだけど、夢子アイーダの時はそれで1つの台詞だったけど、朴アイーダになってから「一緒になる方法がある」と「大丈夫だ」が独立した台詞になったよね。
◇アイーダの歌い出しのタイミングに合わせなければいけないので、その直前のアイーダの台詞のペースで変わるんだろうけど。
◇歌のバランスは1階で聞いた時の方が良かったかな?
【真実を見た~結婚式】
◇物陰に隠れてるアムネリス、やっぱり二階から観ると、頭のお団子が最初から見えてる(笑)
◇光川アムネでアレだけ見えるんだから、長身の大和アムネなんか大変だっただろうな。
◇やっぱりこの曲を歌うアムネリスの心情が切なすぎて好き。曲としてのインパクトは直前の「星のさだめ」に比べるとだいぶ薄いんだけど、この「真実を見た」のシーンは大好きです。
【桟橋】
◇直前の赤い空に緑の月というセットのインパクトがとにかく強いよね。
◇ラダメスの「芝居だった、全ての言葉が…そしてキスも!」という台詞、ブロードウェイ版では「そしてキスも!」の部分に当たる台詞は「and SEX!」なんだそうです。そりゃそうだろうけど、生々しいなァ(笑)
四季版はだいぶロマンティックに翻訳してあるんだねー。
【最後の審判~迷いつつ-Reprise-】
◇このシーンに入る時に流れる、ローブのダンスのインストが感情を揺さぶるよね。
◇アムネリスに「ラダメスの命を助けて!」と懇願するアイーダは、夢子アイーダの方がラダメスを助けたい気持ちがだいぶ強い気がする。
◇光川アムネの「陛下!お願いがあります」と「陛下!あなたの身体は既に毒に蝕まれています」の2つの『陛下!』が同じトーンなのがどうも納得いかないんだよなー。
◇大和アムネみたいに、二度目の「陛下!」の台詞に、強引に審判を下そうとするファラオをも押さえ込んでしまう説得力が欲しい。
光川アムネの言い方だと、ファラオがアムネリスに審判を委ねる理由がわからないもん。
◇他のシーンはだいぶ光川アムネに慣れてきた感じがするけど、この最後の審判のシーンだけはどうしても大和アムネの演技に軍配が挙がります。
◇「迷いつつ-Rep-」の♪ひーとーはー…からのバランスは最近聞いた4組のアイーダ&ラダメス(井上さん&阿久津さん/夢子さん&阿久津さん/夢子さん&福井さん/朴さん&阿久津さん)の中では、ダントツに朴さん&阿久津さんが綺麗。
◇ただし、過去に何度も書いてるけど、このシーンで号泣した組み合わせは夢子さん&阿久津さんです。
◇このシーンが横の兵士も含めスローモーションになってるのが切なさを強めてる感じするよね。
【儚い喜び -Reprise-】
◇石牢の台詞、今回も朴アイーダは涙声だったけど、前回観た時の方が涙声が強かったなァ。
【愛の物語-Reprise-】
◇何故このシーンは星空になるのかと思ってたけど、オリジナルのオペラ版の設定が星空なんだね。
◇四季版では比較的笑顔で歌うアムネリスが出てくるからそうは感じないんだけど、オペラ版では満天の星空の下、二人を埋めた砂漠にいつまでも立ち尽くすアムネリスという場面らしい。
◇ちなみに、石牢の中で執り行われるロマンティックなシーンはディズニーミュージカル版オリジナルの設定らしく、オペラ版はあんなにロマンティックではないそうな。
【千秋楽特別カーテンコール】
◇通常のカテコ終了後、ピンで登場した朴さんが「神が愛するヌビア」を途中まで歌い、阿久津さん&光川さんが登場しました。
朴:♪例えその身が~傷付いても~…
阿:皆様、本日はご来場誠にありがとうございます。4月14日より開幕致しました『アイーダ-愛に生きた王女-』東京凱旋公演は、本日千秋楽でございます。
光:皆様より頂きました熱いご声援は、我々アイーダカンパニー一同の大きな力となりました。
朴:アイーダは今年9月、名古屋に舞台を移して上演致します。
阿:私達もこれからも、一つでも多くの舞台を、皆様に感動をお届け出来る様、日々精進して参りたいと思っております。どうか、引き続きご支援ご声援賜りますよう、心よりお願い申し上げます。本日まで誠にありがとうございました!
そして一同がハミングを始め、♪思い出そう今~から全員で合唱。客席も手拍子で盛り上げました。
そして客席には銀の紙ふぶきが舞い、雰囲気を盛り上げます。
最後の♪見果てぬ~…のロングトーンだけ朴さんがソロになり、♪夢~…を再び合唱。
その後、カテコは3度くらいのアンコールを合わせ、多分7回か8回やったと思います。
通常カテコを併せると10回を超えたかと。
特に毎回仲睦まじい姿で笑わせてくれるゾーザー&アムネは、普段はやらないパフォーマンスで楽しませてくれました。
↑手を繋いでスキップスキップ♪みたいに大袈裟に手を揺らしたり、アムネがゾーザーの肩に手を置いて片足上げてポーズとったり、ゾーザーが客席に投げキスしたり…(笑)
これが悲恋物語じゃなければ、アイーダとラダメスが禁断の恋ではなく円満だったら、ひょっとしたらゾーザー&アムネリスの年の差カップルも誕生してたかもね、と毎回思います。
ゾーザーがアムネリスに対して満更ではないのは、晩餐会~儚い喜びのシーンでわかるし。
ついに終っちゃったなー、大好きな作品が。
でも千秋楽公演、観れて本当に良かった。
また何年後かに、東京に戻ってくれる事を心待ちにしてます。
ただ、実質ソロキャスト状態のラダメスがこの先どうなるか気になるところ。
阿久津さん一人じゃ、ロングラン公演なんて無理だし、かと言って下手に新役を立てると、ただでさえキャストを選ぶ作品なので、作品自体の質が落ちてしまいかねないし。
阿久津さんや福井さんに並ぶ新ラダメスの登場を心待ちにしたいと思います、それこそ千秋楽間際に朴さんという素晴らしい新アイーダが登場した様に。
心身共に満足で帰宅すると、もう一つのプレゼントが待っていました。
アイーダ運命の再会キャンペーンの賞品♪

さてさて、東京再演7度、通算9度に及んだアイーダ鑑賞はひとまず終了。
次回の四季鑑賞は15日、美女と野獣です♪
にほんブログ村 劇団四季