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『単位労働コストと生産性①』三橋貴明 AJER2015.12.8
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12月20日 第二回チャンネルAJER講演会「2015年を総括する~徹底検証この一年~」に出演します。
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昨日、遠藤章江議員の発言に関する、毎日新聞の去石信一記者の「捏造記事」を取り上げました。(公務員ルサンチマンと毎日新聞の捏造 )
毎日新聞の捏造記事に関する訂正記事は、まだ出ていないようですが、同紙が社説で欧州の「国民主義」の政党にレッテル貼りしまくっていたので、ご紹介。「社説」なので、毎日新聞の社としての意見というわけです。
『社説 欧州の極右躍進 排外主義拡大を憂える
http://mainichi.jp/articles/20151210/k00/00m/070/096000c
フランスの州(地域圏)議会選挙で初めて、移民排斥を訴える極右政党「国民戦線」が全体の得票率で首位に立った。先月のパリ同時多発テロや、中東などから難民の流入が続いていることが有権者の不安をあおり、排外主義が広がっていることの表れだとすれば憂慮すべき事態だ。 (中略)
マリーヌ・ルペン党首は、イスラム過激思想を持ち込む外国人や移民の追放などを訴え、オランド大統領はじめ歴代政権の治安対策の失敗を非難してきた。州議会選の勝利で勢いに乗り、2017年の大統領選につなげることを狙っている。
「反移民」を掲げる右派勢力は欧州各地で躍進している。10月のポーランド総選挙では、難民や移民の受け入れに反対する右派政党が勝って政権を獲得した。スイスでも移民排斥を掲げる右派政党が得票を増やして第1党の座を維持した。デンマークでは6月の総選挙で極右の国民党が第2党に躍進して影響力を強め、欧州連合(EU)との連携強化案が12月の国民投票で否決された。
戦後の欧州は、中東やアフリカから難民や移民を積極的に受け入れ、多様な文化が息づく社会の形成を目指してきた。ドイツのメルケル首相が今夏、シリアなどからの多くの難民の受け入れを表明したのは、こうした欧州の寛容さを守ろうとする姿勢の表れだろう。
その寛容さが今、厳しい批判にさらされている。難民の急増やテロがそれに拍車をかけ、異質な移民を排除しようとする動きが強まっているのは残念だ。 (後略) 』
国民戦線は「イスラム過激思想を持ち込む」外国人や移民の追放を訴えており、ギリシャの「黄金の夜明け」のごとく、
「外国人は全員追い出し、国境線に地雷陣を敷け!」
などと訴えているわけではありません。移民を「管理するべき」と訴えているのです。過激な思想を持ち込む外国人の流入を防止する、あるいは国外追放するという思想が、それほど「過激」なのでしょうか。
あれですか、毎日新聞は「過激な思想」を持ち、テロリズムにより日本社会を揺るがすことを目的とした外国人であっても「全面的に受け入れろ」と言いたいわけですか。
さすがは、2001年にヨルダンのアンマン空港にクラスター爆弾を持ち込み、一人を死亡、五人を負傷させた五味宏基記者が所属していた新聞社だけのことはあります。
それはともかく、毎日新聞(だけではないですが)は、社説において国民戦線が「ultra-right (極右)」であると印象操作を行っています。「移民管理」と「移民排斥」を読者に混同させようとしている意思が、同社の社説からはっきり見えるのです。
混同といえば、昨日の去石信一記者の捏造記事でも、
「何となく、公務員が給料を沢山もらうと、世間的に否定されるのではないかという空気」
が存在するという前提で、遠藤議員が提案した「災害時の社会保険料負担を緩和する公務員の特別給与体系」を、「災害時の公務員給与を高額にしないための、災害時の特別給与体系」を混同させるというか、故意にすり替える手法がとられています。(だから「捏造」なのです)
まさしく「何となく」公務員の給料が高くなることに反感を持っている気がする国民、あるいは反感を持っている人が多い気がする国民は、去石信一記者の記事に大いに納得し、「公務員の給料が高くなるのは許せない」という空気が濃くなっていくわけです。すなわち、ルサンチマンが捏造記事により強化されます。
毎日新聞は、移民問題についても「移民排斥(=移民追放)」と「移民管理」を故意に混同し、国民戦線や法と正義(ポーランド)などを「極右」扱いすることで、日本国民に、
「移民を受け入れないのは、良くないことなのかなあ・・・」
という印象を与えようとしているとしか読めないのです。というか、そのままなのでしょうが。
移民管理については「極右」「移民排斥」「追放」といったネガティブな印象の言葉を多用し、移民受け入れ拡大については、「多様な文化」「寛容」など「良い印象」を与える抽象表現を多用する。 典型的な、プロパガンダ記事でございます。
この手のプロパガンダに対抗するためには、「事実」を「具体的に」知る必要があります。フランスの国民戦線は、本当に「移民排斥」を推進している政党なのか。あるいは、メルケルの「寛容」は本当に「ドイツ国民」を幸せにするのか。
抽象的な言葉に惑わされ、事実を無視するようになったとき、我が国では「移民推進」の全体主義が進んでいくことになるでしょう。来年の今頃は、「外国人労働者受け入れ」に反対するだけで、排外主義者扱いされる可能性すらあります。
この手のディストピア的な未来を防ぐためには、事実を繰り返し主張し、国民で共有していく必要があります。というわけで、わたくしは来年、移民問題の調査のために再びヨーロッパを訪れることを計画しているのです。
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