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三橋貴明の新刊、続々登場! 
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チャンネルAJER2011.7.19 NEW!

チャンネルAJER2011.7.19(1)三橋貴明

http://www.youtube.com/watch?v=XPRObV_ZGuA
チャンネルAJER2011.7.19(2)三橋貴明

http://www.youtube.com/watch?v=fD3VJgvU43s

今回は「財政破綻論」の歴史のお話です。

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「東日本大震災の復興を妨げるTPP推進に反対する請願 (http://www.sns-freejapan.jp/2011/04/07/tpp/ )」は、来週、請願を実施するため、署名の受付は22日(金)必着とさせて頂きます。よろしくお願い致します。
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後援会員限定イベントとして、今月末締め切りの「サイン本プレゼント企画」が走っています。詳細は三橋通信(http://mitsuhashi-takaaki.jp/wordpress/?page_id=165 )をご覧下さい。

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2011年8月22日 藤井聡、中野剛志、三橋貴明の三名が京都に集まり、トークセッションを開催致します。
【2011年8月22日 ふたば書房・主催 飛鳥新社・共催 トークショー「未来を変える 希望の政治へ」 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_34.html#Aug22

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 最近、他の方のブログを見ていると、楽天ブックスの広告があり、そこになぜか、まゆゆの写真集と室谷&三橋の「韓国人がタブーにする韓国経済の真実」が常にセットで並んでいるのですが、あれはどういう仕組みなんですかね? ご存知の方、教えてください。(PHP研究所が広告費を出しているのでしょうか?) ちなみに、物凄くどうでもいい話でしょうが、わたくしはこじはる推し。それと、最近はYOさんを見ると、反射的にTNさんを思い出すようになってしまい、極めて微妙な気分。


 まあ、それはともかく、現在、わたくしの手元に扶桑社「国民の教養」、海竜社「世界でいちばん!日本経済の実力」、角川書店「黄金の復興計画-成長を阻む道路不要論から脱却せよ」と、何と三冊分のゲラが積み上がっているという異様な状況になっています。ちなみに、全て「書き下ろし」です。(原稿用紙換算で1300枚分くらい・・・) 校正の「段階」が異なるので、連続して出版されるというわけではないのですが(第一校のものもあれば、最終校のものもあるので)。


 何でこんなことになったのかといえば、出版社によってゲラ作成が早いところと、遅い丁寧なところがあるからでございます。それにしても、三冊分で六センチくらいに積み上がったゲラを見ていると、
「よくもまあ、こんなに書いたなあ・・・」
 と、自分に呆れてしまいます。何か変なものが、乗り移っているのかも知れません。


 ともあれ、三冊分のゲラチェックを急ぎつつ、飛鳥新社の加筆分を書き上げ、徳間書店の大作ものを書かなければならず、しかも現在は「講演月間」であるため、次第に何がなんだか分からなくなってきました。まあ、こんなことを書いておきながら、最後には結局、何とかなるんですけどね


 グローバリズム1992、すなわち91年末のソ連崩壊からリーマンショックまで続いたグローバリズムを象徴する政策や思想や言葉は、幾つもあります。構造改革、グローバル・スタンダード、新自由主義、規制緩和、自由貿易、株主重視、ROE主義、金融工学、IT革命、法人税減税、民営化、ワーキングプアなどなど。
 さらに一つ、グローバリズム1992を象徴する言葉(と言うか思想)があります。すなわち、トリクルダウンです。


トリクルダウン理論:「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が浸透(トリクルダウン)する」とする政治思想である。「金持ちを儲けさせれば貧乏人もおこぼれに与れる」と主張することから、「おこぼれ経済」とも通称される。現状では、マクロレベルでのパイの拡大が、貧困層の経済状況を改善につながることを裏付ける有力な研究は存在しない。一方、この事への反論から理論的否定がなされ「トリクルダウン仮説」とも呼ばれる。(Wikipediaより)


 GDPとは、国民の所得の合計(分配面のGDP)です。同時に付加価値の合計(生産面のGDP)であり、需要の合計(支出面のGDP)でもあるわけですが、最近、しつこく書いているように、「GDPをいかに拡大するか」が国民経済の基本になります。


 GDPを拡大すれば、マクロ的に見た国民の所得は必ず増えます。無論、ミクロレベルで言えば個人差は出てきていますが、逆に「マクロ的に所得が減少している最中、ミクロレベルで個人の所得を増やす」ことは至難の業です。GDPが成長しても、
マクロ的に所得が増えていると言ったところで、自分の所得は全く増えていない。むしろ減っている!
 と文句をつける人はいるでしょう。が、政府がミクロレベルの所得を増やすように個人の経済活動に口を出してくるのでは、まるで共産主義です。資本主義における政府の役割は、マクロレベルで国民所得が増大する環境を作ることに限定されるべきだと思います。


 日本の場合は、デフレ脱却です。デフレ脱却は政府が主体となってやるしかありませんが、日本経済が健全なインフレ率を取り戻し、勝手に成長し始めたら、政府の役割は小さくしなければなりません。さもなければ、それこそクラウディングアウトが発生してしまいます。


 それはともかく、政府の所得(税金や社会保障費など)であっても、税率等が同じと仮定すると、GDPを拡大しないことには増えません。何しろ、政府の徴税とは、単に「GDPから政府に分配された所得」を意味しているに過ぎないのです。


【図 全ての源泉はGDPである 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_34.html#GDP


 とはいえ、デフレ下で税率を上げると、国民の可処分所得が減り、「次の段階」のGDPが減ります(当然です)。結果、政府の税収も減ってしまうわけですが、デフレ環境下で「GDPをいかに増やすか」に注力せず、増税増税と繰り返えすバカな政治家が政権の座についているのは、日本くらいなものです。(PIGS諸国は他に手段がないため、GDP成長を放棄しています)


 基本的に、政府の政策は「いかにGDPを増やすか」に注力されるべきなのです。上記のトリクルダウン理論も、「いかにGDPを増やすか」の一手法というわけです。すなわち、金持ちを優遇することで、彼らに「投資」を拡大してもらい、GDPが成長すれば全体に恩恵が波及するという考え方になっているわけです。


 無論、お金持ちに減税し、可処分所得が増えた結果「貯蓄」が拡大してしまうのでは、意味がありません。あくまで投資(もしくは消費)を増やしてもらわなければならないのです。上記のWikipediaは、トリクルダウン理論について、
「マクロレベルでのパイの拡大が、貧困層の経済状況を改善につながることを裏付ける有力な研究は存在しない」
 と批判していますが、わたくしはそもそも「マクロレベルで、パイが本当に拡大する(=GDPが成長する)のだろうか」という疑問を持っています。政策的にお金持ちの可処分所得を増やしたところで、単に貯蓄が拡大するだけのように思えてならないのです。特に、現在の日本のようにデフレに苦しんでいる国であれば、尚更です。


 また、トリクルダウン理論は「格差拡大」に繋がるという批判もあります。実際に、トリクルダウン理論が実践に移されたアメリカでは、格差がゾッとするほど拡大してしまいました。


 アメリカのシンクタンクEPIの調査によると、1979年から06年にかけて、同国の上位1%の所得が国民所得全体に占める比率は、10%から22.9%へと増えたのです。上位1%の国民が得る所得シェアが、対国民所得比で二倍以上に拡大してしまったわけですね。しかも、上位0.1%の所得の伸びはさらに凄まじい状況で、97年の対国民所得比3.5%から、06年には11.6%にまで増えました


 特に問題に思えるのは、トリクルダウン理論に基づいた「富裕層優遇」の政策が行われた結果、所得増加の大部分もまた、富裕層が獲得してしまったという点になります。たとえば、1989年から06年までの期間において、アメリカ国内で増加した国民所得のうち、上位一割の富裕層だけで91%を得ているのです。また、上位1%に絞れば、同期間に増加した国民所得の59%を獲得しています。


 トリクルダウン政策により発生した「果実」を、結局富裕層がほぼ独り占め(?)してしまったというのが、アメリカの現実なのでございます。


 というわけで、オバマ政権はトリクルダウン理論の否定に乗り出しています。


米大統領 “巨額黒字企業に減税 おかしい” 富裕増税を主張 財政再建策 共和党、猛烈に反発
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-07-18/2011071807_01_1.html
 米国の債務が法定上限の14兆2940億ドル(約1131兆円)に達し、オバマ政権と与野党の議会指導部が財政再建策をめぐって交渉を続ける中、オバマ大統領は16日、定例のラジオ・インターネット演説で改めて富裕層増税の必要性を強調しました。
 8月2日までに債務の法定上限引き上げを行わない場合、米国が初の債務不履行に陥る懸念が出ています。
 下院で過半数を握る野党・共和党は、上限の引き上げには明確な財政再建策が必要だとして、医療・社会保障制度の大幅縮小などの歳出削減案の提示をオバマ政権に要求しました。
 同政権は一定の社会保障費抑制策を示す一方、財政再建には歳入面での改革も必要だとして、ブッシュ前政権時代に導入された富裕層減税の廃止、巨額利潤を上げている石油産業などへの優遇税制の廃止などを逆提案しました。
 富裕層減税の廃止によって、今後10年間で3兆6000億ドル(284兆8000億円)の税収増が見込まれます。しかし共和党は猛烈に反発し、交渉がまとまる見通しは立っていません。
 オバマ氏は16日の演説で、財政再建策について「最も富裕な米国人にも、それ相当の負担をしてもらわなければ、問題は解決できない」と改めて強調しました。
 「何百億ドルも利潤を上げている石油会社が特別な税控除を受けていいとは思わない。ヘッジファンドの経営者が、自分の秘書より低い税率で済むことがあっていいわけがない」と述べ、「われわれは、富裕層に犠牲を共有するよう求めるほかない」と述べました。』


 個人的には、アメリカの政府の負債の法定上限問題は、あまり気にしていません。どうせ、ギリギリの段階で妥協が図られるに決まっていますし、そもそも債務上限に達したところで、別に米国債がデフォルトするわけではありません。FRBが米国債を購入すれば、それで話が済んでしまいます。(格下げはあるかも知れませんが)


 それよりも問題というか、重要なのは、オバマ政権が、
「ブッシュ前政権時代に導入された富裕層減税の廃止、巨額利潤を上げている石油産業などへの優遇税制の廃止」
 を提案している点です。すなわち、トリクルダウン政策の後始末です。

 現状のアメリカの状況を見る限り、上記のオバマ政権の提案は正しいソリューションです。トリクルダウン理論が「理論通りに進まない」ことは、すでに結果が出ているわけですから。

 とはいえ、共和党の力が強まっている現状では、オバマ政権はトリクルダウン的政策の方針転換は困難でしょう。それどころか、共和党は現在に至っても「医療・社会保障制度の大幅縮小」というトリクルダウン的な政策を打ち出しているわけですから、アメリカの状況は深刻です。


 それにしても、赤旗の調査能力は相変わらず凄いです。問題は、正しい現状認識から「へんてこ」な政策を日本共産党が考え付いてしまうという点なんですが。わたくしは頻繁に、
「正しい問題認識なしで、正しい解決策は生み出せない」
 と、書きますが、
「正しい問題認識をすれば、正しい解決策が生み出せる」
 とは限らないのでございます。


 とはいえ、日本共産党が民主党(日本の)よりも存在価値があるのは間違いないと思いますが。


民主党は「存在価値」以前の問題だろ!と思われた方は、
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