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三橋貴明の新刊、続々登場! 
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チャンネルAJER2011.7.12

チャンネルAJER2011.7.12(1)三橋貴明

http://www.youtube.com/watch?v=v37HPV-cePU

チャンネルAJER2011.7.12(2)三橋貴明

http://www.youtube.com/watch?v=AaJ329v1u6A


 「東日本大震災の復興を妨げるTPP推進に反対する請願 (http://www.sns-freejapan.jp/2011/04/07/tpp/ )」は、来週、請願を実施するため、署名の受付は22日(金)必着とさせて頂きます。よろしくお願い致します。


 後援会員限定イベントとして、今月末締め切りの「サイン本プレゼント企画」が走っています。詳細は三橋通信(http://mitsuhashi-takaaki.jp/wordpress/?page_id=165 )をご覧下さい。


 今週から八月上旬まで、講演が連続しており忙しい日々が続きます。特に、八月の初めには「ビッグ・イベント」的な講演があるので、またまた緊張です。国家ビジョン研究会のシンポジウムの司会よりも緊張しています。 


 さて、ギリシャの長期金利がまたもや18%(18.27%)を越えました。ちなみに、わたくしが先日のユーロのストレステストについて記事を書かないのを不思議に思われるかも知れませんが、同テストは「ギリシャのデフォルト」を想定していません。そんなストレステストに何の意味があるのかさっぱり分からないため、スルーしております。(現時点で、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場はギリシャのデフォルト確率を90%と見込んでいます)


 さらに、同日のアイルランド十年債の利回りは14.1%ポルトガルが12.7%スペインが6.29%です。そして、イタリアが6.02%でした


イタリア10年債利回り、6.02%に上昇-ユーロ導入後の最高
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aYgLwtgcrX84
 18日の欧州債市場で、イタリア10年債相場が下げ幅を拡大した。ロンドン時間午後0時22分現在、利回りは26ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し6.02%と、ユーロ導入後の最高となっている。』


 ついに、スペインのみならず、イタリアまでもが7%ラインに接近してしまいました。ユーロはいよいよ「システム的な崩壊」が近づいてきたと言えるでしょう。こうなると、PIGS諸国のユーロからの離脱というのが、ベストというか「唯一つ」の解決策に思えてしまいます。


 さて、話は変わりますが、中野剛志氏が講談社現代新書から「国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策」(http://www.amazon.co.jp/dp/4062881152/ )を出版されました。


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 この本、凄いです。
 偶然、わたくしが現在書いている「構造改革の終焉(仮)」もしくは「グローバリズムの終焉(仮)」(徳間書店)の「思想的裏づけ」的な一冊になっています。(わたくしはデータアプローチなので、切り口が全然違うのですが)


 経済ナショナリズムの意味を解き明かし、「国民経済(ナショナル・エコノミー)」について理解を深めることが、上記の一冊で可能です。


 同書の中に、「政府の財政問題」について書かれている箇所が大変興味深かったので、引用させて頂きます。(以下、「国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策」P187以降から引用)


『しかし、政府債務が国民の負担になるという健全財政論者の考えは、必ずしも正しくはない。それを明らかにしたのが、ケインズの弟子にあたる経済学者アバ・ラーナーの「機能的財政」論である。ラーナーは、次のように述べている。
 国債は、国内で消化される(自国民が購入する)「内国債」である場合には、その金利は、国民(ネイション)の負担とはならない。なぜなら、国債の償還金の支払先は、国民だからだ。例えば、政府が、納税者たる自国民から徴収した税金によって債務を返済するとしても、その税金は国債保有者たる自国民に支払われる。マネーが国民の間で移転しているだけであって、国の外には流出しないのである。ラーナーは、これを「右ポケットの小銭を左ポケットに移しているようなもの」とたとえている。内国債の累積によって財政破綻を心配する健全財政論者は、空になった右ポケットだけを見て、小銭がなくなったと騒いでいるようなものだというのである。
 したがって、内国債の場合、政府が財政破綻する(国債の債務不履行に陥る)ことはあり得ない。仮に将来の課税によって公的債務を返済しない場合ですらも、政府は借り換えを続けていけばよいのであって、全額返済して債務をなくす必要はないのである。なぜなら、政府(国家)は、民間企業や個人とは異なり、永続してなくならないと想定されているからだ。
 また、政府は、通貨を発行することで債権者に支払いをすることもできる。政府が通貨発行権を有するということが、国債の返済能力を究極的に担保しているのである。この点もまた、政府の債務と、私企業や私人の債務との性格の違いを決定付けている。
 債務と債権とは、言うまでもなく対概念である。債務があるということは、債権がある。内国債の場合、政府の債務が増大したということは、裏を返せば、国民の債権が増大したということである。したがって、政府の債務の増大をもって国富が減ったと考えるのも、反対に、国民の保有する債権の増大をもって国富が増えたと考えるのも間違っている真の国富とは、マネーそれ自体にではなく、その国の「住民の技術と勤勉さ、天然資源とこれらを結合させる設備にある」とラーナーは言う。
 こうしたことから、内国債の場合、政府の債務を、企業の負債や家計の借金と同じように考えるのは間違っている。ただし、国債の保有者が外国人である「外国債」の場合は話が違う。外国債は、国民から徴収された税が国債の償還金として海外に流れるので、内国債とは違ってマネーが国外に流出する。その意味で、外国債の性格は、企業や個人の債務に近い。外国債の増加は国民の債務負担の増大である。特に外貨建ての外国債であれば、通貨を発行して海外の債権者に返済することができないので、国家財政が破綻に至るという可能性はある。
 つまり、同じ政府債務であっても、国債の保有者が自国民か外国人かによって、あるいは自国通貨建てか外国通貨建てかによって、性格がまったく異なるのである。内国債であれば、より積極的な財政支出が可能であり、政府の経済政策の自由度は高い。他方、外国債の場合は、政府の財政政策が国際資本市場や債権国によって大きく制約されることとなる。また、内国債であれば財政破綻のリスクからは自由であるが、外貨建ての外国債の場合はそうはいかない。
 この内国債と外国債の違いをもたらしているものこそ、「国民(ネイション)」の概念にほかならない。(後略)』


 先日の「三橋経済塾」にご出席くださった方は、わたくしがラーナー氏と全く同じ事を言っていることに気がつかれたと思います。何しろ、先日の第二回のテーマは、まさに「国富」だったのです。(本講義は塾生の皆様全員にDVDで送付されます。出席できなかった方も、ご安心を)


『真の国富とは、マネーそれ自体にではなく、その国の「住民の技術と勤勉さ、天然資源とこれらを結合させる設備にある」』


 先日の講義は、まさに上記を解説するためのもの(あと「土地」がありますが)だったのですが、実はわたくしはラーナー氏について、中野さんの本を読むまで知りませんでした。要するに、上記は国民経済(ナショナル・エコノミー)の基本なのです。


 この基本すら忘れ、「政府の自国通貨建て対内債」の問題をやたらクローズアップさせ、「国富」を大いに毀損している人々が力を持っているからこそ、わたくしは危機感を持っているわけでございます。日本の問題はあくまでフロー(GDP、デフレ)であって、ストック(政府の負債など)ではありません。


 ところで、先に登場したイタリアは、「共通通貨建ての対内債」の問題で危機に直面しようとしているわけです。共通通貨ユーロの登場により、財政危機のパターンが増えてしまいました。


 それはともかく、中野剛志氏の「国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策」(http://www.amazon.co.jp/dp/4062881152/ )、超お勧めです。


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