増税によらない復興財源を求める会

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三橋貴明の新刊、続々登場！
　　　

◆日本経済復活の会ネットＴＶ「日本の復興と成長に向けて　その２」　ＮＥＷ！

　前編：http://www.youtube.com/watch?v=spRdf4_vpC4

　後編：http://www.youtube.com/watch?v=KeBDKLFmCbQ

　明日土曜日（６月１８日）から三橋経済塾（後援会員のみ対象）が始まります。予想の二倍を超えるお申し込みを頂き、まことにありがとうございました。

　すみません、申込殺到につき部屋を広いものに変えまして、新しい講義室の番号は本日、及び明朝の二度、メールでお知らせ致します。（渋谷フォーラム８は変更ありません）

　昨晩２０：２０頃、JWaveのJamTheWorldに電話出演しています。昨日、急遽決まった話なのですが、あまりにも超多忙で、告知することを忘れていました。お聞きになられた方、いらっしゃいます？

　明日１８：３０からBS11の「未来ビジョン　元気出せ！ニッポン！」に出演します。

http://www.bs11.jp/news/960/
　３０分間、増税路線を批判しまくっていますので、皆様、ご視聴のほど何卒よろしくお願い致します。

　本日はPHP研究所「韓国人がタブーにする韓国経済の真実（http://www.amazon.co.jp/dp/4569796613/ ）」の発売日です。本書はとにかく「面白い（笑）」な本です。「面白い！」ではなく、「面白い（笑）」の部分がポイントになります。
　ご期待下さい。

『社会保障と消費税の改革案　取りまとめ難航
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210616050.html
　政府は、消費税を10％に引き上げる社会保障改革案の最終調整に入りましたが、取りまとめは難航しています。
　退陣前に消費税増税に道筋をつけたい菅総理大臣は、20日には社会保障と税の改革案を決定したい考えです。しかし、2015年までに消費税率を10％まで引き上げる方針には反発が根強く、税のあり方を決定する税制調査会でも「10％ありきで議論すべきではない」などと反対意見が噴出し、合意は得られませんでした。政府は、17日に開かれる政府・与党の会合に「経済状況が好転する」ことを消費税増税の条件にすることや、地方への配分を確保することなどを盛り込んだ修正案を示す方針です。しかし、強硬意見が相次ぐ見通しで、改革案が20日に決定できるかどうかは依然として不透明です。』
　
　退陣前に、消費税増税（forラブリー財務省）の道筋を付けたいって・・・・。政権の座から消える奴が、余計な最後っ屁を吹っかけていくのは、本当にやめて欲しいと思います。どこまで財務省に媚びれば、気が済むのでしょうか。

　しかも、相変わらず「経済状況が好転すること」などと、姑息で「曖昧」な条件をつけ、増税案を通そうとしています。「経済状況が好転する」の定義って何なんでしょう。

　例えば、「インフレ率が１０％に達したら、消費税を増税する」なら分かります。定義も明確ですし、そもそも増税とは対インフレのソリューションなので、インフレ率１０％ならば、わたくしだって、
「消費税を上げろ！」
　と叫びますよ。

　ところが、相も変わらず政府は「経済状況が好転する」などと曖昧かつ危険なフレーズを使いたがります。例えば、GDP減少のマイナス幅が減ることだって、「経済状況の好転」に該当します。すなわち、上記のフレーズでは日本がマイナス成長を続けていたとしても、消費税をアップすることができるわけです。

　相変わらず財務省や民主党政府は姑息極まりないのですが、希望の芽が顔を出しつつあります。

　長い記事ですが、極めて重要なので、全て掲載します。

『超党派議連、日銀に復興国債の全額買入求める
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21739220110616
　超党派による「増税によらない復興財源を求める会」は１６日、国会内で会合を開き、東日本大震災の復興に向けた財源について、増税ではなく、日銀よる復興国債の全額買い切りオペで調達することを求める声明文を決議した。
　同声明文には民主党や自民党などを中心とした国会議員２１１人が署名。今後、各党政調会への申し入れや、政局動向を見極めた上で、新政権を含めた政府への提言などを計画している。
　政府部内では、震災復興のための資金調達手段として新たに復興国債を発行するとともに、日本国債の信認を維持するため、その償還財源を一定期間後の増税で確保することが検討されている。こうした動きに対し、声明文では「大増税になる可能性があり、デフレが続いている日本経済へのダメージは計り知れない」と指摘。デフレ脱却、経済の安定成長まで増税すべきでないとし、「国債や埋蔵金などに復興財源を見出すべき」と主張している。その「第一歩」として「政府と日銀の間で政策協定（アコード）を締結し、必要な財源調達として、政府が発行する震災国債を日銀が原則全額買い切りオペする」ことを求めている。日銀の全額買い切りオペによる貨幣供給増で、「デフレ脱却、円高是正、名目成長率の上昇が期待でき、財政再建に資する」とも主張している。
　日銀では、こうした国債買い入れオペの増額議論などに対して、財政支援とみなされれば、日本の財政に対する信認が低下し、国債の円滑な発行に支障が生じかねないなどの観点から慎重姿勢を崩していない。
　会合には、民主党デフレ脱却議連の松原仁会長や自民党の安倍晋三元首相、中川秀直元幹事長、みんなの党の渡辺喜美代表らが出席。安倍元首相は「増税は明らかに経済成長にマイナスだ。デフレから脱却し、しっかり成長することこそが、復興、財政再建の道と信じている」とし、渡辺代表は「復興、社会保障、財政再建の増税３段跳びが菅政権の戦略。法人税を中心に減税しなければ日本の空洞化が進む」と懸念を示した。』

　ポイントは、「増税によらない復興財源を求める会」が日本の政策目標について「デフレ脱却、円高是正、名目成長率の上昇が期待でき、財政再建に資する」と、全く正しいことを言っている点です。

　政府が国債を増発し、日銀が金融市場から買い取るなり、直接引き受けるなりすれば、
「デフレ脱却と経済成長（失業率低下）」
「円安」
「名目GDP成長による財政健全化」
　の三つが同時に達成できます。これは、TPPシンポジウム以来、わたくしも日経BOの連載等、色々なところで繰り返していることです。やらない理由が、さっぱり分かりません。

　また、「増税によらない復興財源を求める会」は「政府と日銀の間で政策協定（アコード）を締結」と、これまで日本の政治家が見向きもせず、その割に外国からは「そうしろ！　そうしろ！」と言われていた政府と日銀の協調（アコード）についても、堂々と発言しています。これは、大変素晴らしい傾向です。

　以前は、日銀独立性がなんちゃらと言いながら、誰もこの「アコード」に触れようとしませんでした。日本がデフレから脱却するには、財政当局（政府）と通貨当局（日銀）の協調が必要なのです。そんなことは、０３年時点から、バーナンキ氏が日本に強く提案していたことなのです。（当時は完全に黙殺されましたが）

　ちなみに、日銀の独立云々を主張する人が多いですが、日銀は日銀法改正後も、「常に政府と連絡を密にし、充分にコミュニケーションせよ」と定められています。

『日本銀行法（政府との関係）
第四条
　日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H09/H09HO089.html 　』

　日銀法改正後、日銀の人事は財務省から国会に移されました。すなわち、現在は政治家が日銀の人事権を持っているのです。
「アコード拒否したり、日銀法第四条無視するなら、人事権を行使するよ」
　国会議員が堂々と上記のことを言うことができるというのが、現在の日銀法なのです。政治家の皆さん、それを思い出してください。

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