続　月が日本列島に落ちてきたら、日本は破綻する！

株式会社三橋貴明事務所　講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから」

三橋貴明後援会ホームページの「三橋通信」で、三橋の日々の活動内容をご紹介しています。（最新アップデート３月９日） ※現在システム変更中で更新が止まっています。

人気ブログランキングに参加しています。

人気ブログランキングへ
--------------

三橋貴明の新刊、続々登場！（「歴代総理の経済政策力」予約開始！）

　　

　ゴールデンウィークでアクセス数も少ない（現在、UU数で４万弱程度です）からというわけではないですが、何となく落ち着いて二つのデータをアップデートしました。
　
【2010年末（速報値）版　日本国家のバランスシート（単位：兆円）】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_33.html#JPBS2010

【2010年末（速報値）版　日本国債保有者別内訳】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_33.html#JPB2010

　日本銀行の資金循環統計速報値から作っているため、確定値では若干数値がずれるかも知れません。とはいえ、「全体を見る」上では、この種のグラフが欠かせないと思うわけです。

　最近、吃驚したのですが、結構、名の知られた方々が、真顔で、
「家計の資産から負債を引いた額が１０００兆円程度。政府の負債も１０００兆円。家計の純資産を政府の負債が超えたら、国債の入札未達になってしまう」
　などと、意味不明な珍説を語っていたりします。もちろん、上記のグラフなどがマスコミに登場しないため、間違えるのは仕方ないのですが、せめて「全体を見る」ができないのであれば、口をつぐんでいて欲しいものです。話が混乱するだけです。

　全体を見る、すなわち日本国家のバランスシート（２０１０年末版）を見ると、「家計の純資産（家計の資産－家計の負債）」と政府の負債を比べて、
「一体、何の意味があるのだろうか・・・・？」
　と、不思議に思えてしまいます。何しろ、この世には政府の資産もあれば、非金融法人企業の資産や負債もあるのです。

　しかも、上記の珍説を唱える人は、
「政府が負債を増やすと、同時に現預金としての資産も増える。政府がお金を借りるという形で調達した現預金は、景気対策などで支出され、最終的には民間の金融資産になる。すなわち、政府が負債を増やすと、日本の家計もしくは非金融法人企業の資産が増える」
　という、当たり前のことすら理解していないのです。

　様々な人々の努力のおかげで、昨今、
「政府には負債もあるが、資産もある」
「日本政府が発行した国債の９５％以上は、国内で消化され、かつ１００％日本円建て」
　などの事実が広まりつつあります。

　すると、財政破綻原理主義者の皆様は、
「う・・・・。やばいな・・・。さすがに『日本はアルゼンチンのように対外負債のデフォルトをして破綻する！』とか、適当な破綻論はもう通じないな。どうしよう・・・」
　とお考えになられ、
「そうだ！　日本の家計の金融資産か純資産を『国の借金』が超えたら、破綻することにしよう！」
「そうだ！　日本は経常収支黒字で過剰貯蓄だから国債が国内消化できるので、近い将来、経常収支赤字になって破綻することにしよう！」
　などと、懸命に後付でロジックを組み立てるわけです。

　日本の家計の金融資産を政府の負債が超えたら破綻するなどという異次元ロジックが正しいならば、最初から（三十年前から）そういう風に主張していればよかったわけです。もちろん、この種の説は後付なので、
「日本はアルゼンチンのように対外負債のデフォルトをして破綻する！」
　なる破綻論が全盛を極めていた頃は、誰も上記の「家計の金融資産を・・・」破綻論など思いついていなかったわけでございますね。

　「経常収支が赤字になって破綻論」の方は、「月が日本列島に落ちてきたら、日本は破綻する！http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10869723485.html 　」で散々にバカにしましたが、とにもかくにも結論（日本が破綻）だけは永遠に変わらないため、今後は更なる面白破綻論が登場してくるに違いありません。

　最終的には、やっぱり「月が日本列島に落ちてきたら、日本は破綻する！」に落ち着くと思うのですが、いずれにしても財政破綻論は根深いと言うよりも「しつこい」です。なぜ、この手の破綻論が消えないのか。最近、様々な方々とお会いし、ほぼ判明致しました。近い将来、書籍の形でオープンにできると思いますので、お楽しみに。

「結論だけは変わらない破綻論者」に、思い当たる人が多い方は、

↓このリンクをクリックを！

人気ブログランキングへ

【三橋の新刊、続々登場！】

◆本ブログへのリンクは↓以下のバナーをご利用ください。