底辺への競争

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桜ゼミナール 2月 講師:中野 剛志氏 『TPP亡国論』

日 時:平成23年2月27日(日)午後2時~
講 師:中野 剛志 氏 (経済産業省、京都大学助教)

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桜ゼミナール 3月 講師:東谷 暁氏 『ちょっと待てTPP』~日本人の心と生き方を考える~

日 時:平成23年3月6日(日)午後2時~
講 師:東谷 暁 氏 (ジャーナリスト)

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『三橋貴明のTPP亡国論 -暴走する「尊農開国」』
 第一回 『「平成の開国」意味分かって言っている? TPPとは「過激な日米FTA」にほかならない」』

 本日の23時から、ラジオ日本(AM1422Khz)「菅原明子のエッジ・トーク」に出演します。来週の16日(水)も、全く同じ時間に三橋が登場いたします。
 本日のテーマが欧州経済で、来週がTPPになっております。公共電波使って、「TPPは農業の問題じゃないですよ。アメリカの法律サービスとか金融サービスも自由化されますよ。知らないでしょ?」といった話をガンガンしております(来週は)。


 昨日、日本政策研究センターの「明日への選択」(誌名です)の取材を受けたのですが(テーマは韓国経済)、お土産に頂いた「明日への選択 1月号」にも三橋が登場しております。「問題提起 自由貿易の『泥沼』から目をそらすな」というタイトルの記事なのですが、わたくしのみならず、中野剛志氏も登場していました。
 すなわち、現在の各国が陥っている、
「グローバル市場で競合すればするほど、国内の給与水準が下がっていく。これは本当に正しいのか?」
 という問いかけでございます。


【参考:輸出増加と平均給与減少が同時発生した日本】


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出典:財務省、国税庁


 わたくしは国民経済の目的は「国民を豊かにすること」であると信じていますので、「ぐろ~ばりずむ」やら「しんじゆうしゅぎ」やら「じゆうぼうえき」やらが「国民の給与水準を下げ、デフレを深刻化させる」のであれば、
「やめればいいじゃん」
 と、あっさり思うわけでございます。なんて事を書くと、即座に、
「日本は資源を輸入しなければならないうんちゃらかんちゃらlkkつあぁkjがあが:;l!!!」
 などとヒステリックにわめく人がいますが、別に鎖国しろと言っているわけでも何でもありませんく(ヒステリックな人は、100%に近い確率で『極論』をわめきます)。

 単に、グローバル市場をメインマーケットにするのではなく、内需拡大で成長する戦略を立てれば良いでしょ、という話です。何しろ、日本の貿易依存度(=(財の輸出+財の輸入)÷名目GDP)は、二割程度で、アメリカと変わらないのです。(ちなみに、韓国の09年の貿易依存度は82%)


 デフレ、長期金利世界最低、建設会社の仕事がない、と、政府が投資を拡大するためには三拍子揃っているわけですから、
「政府が『世界最低の資金調達コスト(=低金利)』で資金調達し、デフレギャップを埋める公共事業を行い、建設会社に仕事を与えると同時に、短納期で仕上げてもらう」
 を実行に移せば良いだけです。当然、現在のアメリカがやっているように、日銀は国債買取枠を増やし、金利を調整していく必要があります。


 オバマ大統領の一般教書演説風に言えば、


「今後数年間、我々は21世紀の再建作業を始動しよう。これは衰退した建設業界に数千もの仕事を与える事業を意味する。今夜、私はこうした努力を倍増することを提案する。壊れかけた道路や橋を修復する仕事にさらに多くの人をあてるようにする。そのための給与や民間投資を保証し、政治家のためではなく、経済にとって最適な事業を選択するようにしたい。
 今後15年の目標は、自動車による交通事故をゼロに近づけ、東名阪あるいは羽田-成田間を超伝導リニア新幹線でつなぐ投資を実施することだ。そのための技術を、我々はすでに所有している。ただ、果敢に投資をするだけで、我が国は新たな文明フェーズに到達することができるのだ。

 他国に先駆けて、交通事故ゼロ社会という壮大な目標を掲げ、人口6千万人超という超巨大メガロポリスによる新たな文明を構築しよう。これは日本が誇る自動車産業や家電産業に対しても、新たな市場を提供することになるだろう。
 将来に向けた技術革新や教育、インフラへの投資は、日本のビジネス環境を改善し、現在における雇用を創出することになる」


 といった感じでございます。


 さて、話を「明日への選択」に戻しますが、同記事中で英国の政治思想史学者のジョン・グレイ氏が「新しいグレシャムの法則」、アメリカの経済学者アラン・トネルソン氏が「底辺への競争」と呼ばれる、自由貿易に不可避的に付きまとう問題について提起したことが紹介されています。


 まずは、ジョン・グレイ氏の指摘から。
「自由貿易に対する規制の経済的不効率性はほとんど自明なことなので、規制なきグローバル自由貿易を批判する者はだれでも、すぐに経済的無知という罪を着せられてしまう。しかし、規制なきグローバル自由貿易への経済的観点からの賛成論は社会の現実から大きくかけ離れた抽象論になる。グローバル自由貿易の制約が生産性を向上させないことは真実である。しかし、社会的混乱と人間的悲惨というコストを払って達成される生産性の極大化とは、常軌を逸した危険な社会理念である」


 すなわち、「生産性の極大化」とは、企業がグローバル競争に勝つべく、「ムダを徹底的に省く」「非効率な雇用を切り捨てる」「労賃を減らす」「生産工場を海外に移転する」「国内を徹底的に寡占市場化し、キャッシュマシーンとする」など、国民経済にダメージを与える形でしか達成されないというわけです。結果、国内の消費は縮小傾向に入り、失業や格差、それに貧困が社会問題化して、果たして「国民経済の目的」を達成しているといえるのか? という話になります。


 実は、「明日への選択」でも取り上げられていますが、韓国こそがまさしく大手輸出企業が「生産性の極大化」に突き進んでいる国の代表国なのです。

 そして、わたくしは今回、まさしくこの話をテーマに一冊の本を書き上げたわけでございます。それこそが、未だゲラ(初校)チェックを終えた段階にも関わらず、すでにamazonに掲載されているという、「早すぎ!」と書いた本人が驚いてしまった『サムスン栄えて不幸になる韓国経済http://www.amazon.co.jp/dp/441303791X/ )』になります。ちなみに、表紙カバーは以下のイメージです。


【写真(サム韓)】
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 グレイ氏の指摘を続けます。
「規制なきグローバル自由貿易は、やはり労働者の賃金、なによりも特に先進国の非熟練製造業労働者の賃金を低下させる。もし国際貿易に対する障壁が低くなれば、労働も含む生産要素の価格は同一水準に収斂する傾向になるだろう。これは経済学者が『要素価格平準化』と呼ぶものである。『あなたの賃金は北京で決定される』ようになるというような見通しを経済学者が口にするとき、彼らが意味するのはこのことである」


 この「労働を含む生産要素の価格が同一水準に収斂する傾向」こそが、まさしくアラン・トネルソン氏がいう「底辺への競争」というわけでございます。


 さて、日本と関係が深いベトナムの国民所得(国民一人当たりGDP)は、2010年の数字で1155ドルです。それに対し、日本は42345ドル。その差、実に36倍以上になります。
 TPPに加盟すると、「労働者の移動の自由化」も原則的に保証しなければなりません。別に、ベトナムに含むところは全くないですが、国民所得が日本の36分の一以下の国の労働者と、我が国の労働者は「真っ向対決」しなければならなくなるわけです。まさしく、トネルソン氏の言う「底辺への競争」が始まることになります。


【参考:TPP諸国の2010年国民所得(国民一人当たりGDP) 単位:ドル】
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出典:IMF


 ちなみに、TPP諸国の中で本格的な製造大国は日本しかありません。TPPによりベトナムの労働者たちが向かう先は、圧倒的に日本が多くなるでしょう。


 国内工場において、国民所得36分の一の国の労働者と、日本の労働者が「底辺への競争」を繰り広げる。もしかしたら、経団連のお偉方は「人件費が下げられる」と喜ぶのかも知れませんが、果たしてこれが「国民経済の目的」にかなっていると言えるのでしょうか?


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