新・富国強兵論

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　タイトルと関係ないのですが、民主党の「本質」を示す記事が三つほどリリースされたので、ご紹介。

『「秘密国家」へ？…政府の情報統制着々　民間人にも矛先！？　事務次官通達で批判封じ込め

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101117/plc1011170031000-n1.htm

　尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を受け、政府の情報統制がジワジワと進んでいる。かつて「政権の基本コンセプトは公開と説明だ」と明言していた仙谷由人官房長官が主導しており、国会中に「厳秘」資料を“盗撮”されたとして写真取材への規制強化にも言及した。そして統制の矛先は民間人にも向けられる。政権は「秘密国家」への道を歩み始めたのか－。』

『来賓者は政権批判自粛を＝防衛次官が通達、政務三役指示
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010111601049
　防衛省が自衛隊関連施設で開催する行事について、来賓者に政権に対する批判など政治的発言を控えるよう要請する内容の中江公人事務次官の通達を全国の自衛隊に出していたことが１６日、明らかになった。通達は同省政務三役の指示で作成されており、波紋を呼びそうだ。（中略）
　通達では、政治的発言の自粛要請が受け入れられない場合、来賓の参加を見合わせることも求めている。　』

『レアアース代替素材「中国と共同研究」　経産相
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E3E4E2E2998DE3E4E3E3E0E2E3E29C9CE2E2E2E2 』

　言論統制、政治活動（政治的発言）の制限、媚中。
　まあ、民主党が片思いしている中華人民共和国様が、まさしく言論統制の親玉でいらっしゃいますので、模倣をされていらっしゃるのだとは思いますが。

　中国の資源外交を回避するためのレアアース代替素材開発を、中国と一緒にやるとは、どんなブラックジョークでしょう・・・・。
　追い詰められて、いよいよ自分たちが何をしているのか、分からなくなってきているようでございます。

　というわけで、本題。

　日本及び日本政府がお金を使わなければならない分野は、山ほどあります。ざっと挙げますと、

◇「荒廃する日本」を回避するために、橋梁、トンネル、道路のメンテナンス

◇最低でも東京－大阪間、羽田－成田間のリニア新幹線
◇海洋資源開発（この辺、現在書いている「富国論」のテーマの一つです。お楽しみに）
◇都市部への自動車流入を回避するための外環高速道路整備による物流効率化
◇農業の大規模化（日本の農業の生産性を低めているのは、小規模兼業農家）
◇電力自動車の推進と、インフラ（高速充電器など）整備

◇宇宙、スーパーコンピュータなどの先端技術開発投資
◇主要都市圏への人口流入を促す、インフラ投資（ちなみに、日本の都市化比率は主要国の中でダントツに「低い」）

◇港湾の大型化（現在の日本の港湾は浅すぎ、大型船が入ってこれない）
◇耐震化（学校、病院をすべて耐震化。及び電柱の地中化）

　そして、

◇国民の安全保障、食糧安保、資源安保などを目的とした防衛産業への投資。

　これまでに何度か書きましたが、「食糧」とは、世界のほぼすべての国々が輸出をしているものです。そのため、食糧安保実現のためには、農水省が発明した「カロリーベース自給率」を高めるよりも、シーレーンの防衛の方がよほど有効です。具体的には、対アメリカ、対オーストラリア、対東南アジアのシーレーンを守ることさえできれば、日本人が飢えることは未来永劫ありません（地球滅亡とかになったら、別ですが）。

　資源安保については、「海洋資源への投資」で将来的な安全保障を確立しつつ、当座はシーレーンの防衛により実現できるわけです。

　さらに、最近の尖閣問題で明らかになったように、現在の日本には「仮想敵国（＝中国）」が存在しているわけですから、「戦争を回避するため」の軍事バランス構築を目的とした防衛産業への投資は必須です。日中間の軍事バランスが均衡している限り、戦争は起きません。逆に、現在のように中国にバランスが傾いていくと、いずれ「熱い戦争」が始まる可能性が出てきます。

　朝日新聞などのお花畑メディアの人たちは、日本に「仮想敵国」が存在することから目をそむけようとするかも知れません。とはいえ、そもそも仮想敵国が存在しないなら、軍隊はいらないのです。仮想敵国を明確化し、相手への対応を怠らなければ、「軍靴の響き」は逆に遠ざかっていきます。

　ともあれ、防衛産業への投資については、わたくしのような素人があーだこーだ書くよりも、これを一冊読んで頂いた方が早いでしょう。

【田母神国軍たったこれだけで日本は普通の国になる】　田母神俊雄 (著) 産経新聞出版
http://www.amazon.co.jp/dp/4819111167

　現在、書いている「富国論（仮）」ですが、本当は「新・富国強兵論」との仮タイトルで書きたかったのです。ところが、田母神さんの本を読み、
「あ、自分ではここまで素晴らしい『強兵論』は書けないな・・・・」
　と思い知り、強兵部分を取っ払い、「富国論」に的を絞ることにしたわけでございます。（こちらは得意）

　現在の日本は、「デフレ」「超低金利」「円高」「（それでも）経常収支黒字」と、政府が（もちろん民間も）大々的投資をする環境で溢れています。（※何度も書きましたが、「経常収支黒字＝国内が貯蓄超過」）

　そこにさらに「中国という仮想敵国の脅威増大」が加わるわけです。

　今の問題を片付け、同時に将来の問題も解決するために、今こそ「財政出動＆金融緩和」のパッケージが必要となります。ある意味、世界において、現時点でこれほど「有利な位置」を占めている国は、他には存在ないと断言しても構わないほどなのです。

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