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【日経BO連載最新版】
第五回【30年前より少ない日本の公共投資 「荒廃する日本」にしていいのか。未来への投資、始めるのは今】
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20100827/216005/?top



 本日のタイトル「GDG」とは、日本経済復活の会制作の「【マンガ】没落する日本経済 デフレ不況克服・景気回復の経済学! 」シリーズに出てくる、秀逸なたとえ話です。


 このシリーズ、物凄く分かりやすいので、是非とも拡散お願いいたします。


【1/3 【マンガ】没落する日本経済 デフレ不況克服・景気回復の経済学! 】
http://www.youtube.com/watch?v=XNJjHCp2PzA
【2/3 【マンガ】没落する日本経済 デフレ不況克服・景気回復の経済学! 】
http://www.youtube.com/watch?v=eCA9SFlINxg
【3/3 【マンガ】没落する日本経済 デフレ不況克服・景気回復の経済学! 】
http://www.youtube.com/watch?v=kyYK0k63DZQ


 さて、GDGとは何でしょうか? ずばり「Gross Domestic Gyudon」(国内総牛丼)のことでございます。この牛丼を使った名目GDPと実質GDPの説明が、物凄く分かりやすかったのです。


 え~、日本経済の問題は、言うまでもなくデフレですが、デフレの現象の一つに実質GDPを名目GDPが大きく下回っちゃうというのがあります。と書かれても、よく分からない人が多いと思うので、GDG(国内総牛丼)で説明されているわけです。


◆10年前 牛丼一杯400円
 牛丼屋「松野屋」の一日の売り上げ 平均100杯
 すなわち、400円 x 100 = 
4万円


◆未来A 物価変動率ゼロ 
 牛丼屋「松野屋」の一日の売り上げ 平均120杯
 すなわち、400円 x 120 = 4.8万円
 成長率 
名目値:20% 実質値:20%


◆未来B デフレで牛丼一杯280円の世界 
 牛丼屋「松野屋」の一日の売り上げ 平均120杯
 すなわち、280円 x 120 = 3万3600円
 成長率 名目値:マイナス16% 
実質値:20%


 別に説明は要らないと思いますが、現実の日本は「未来B」の方です。すなわち、実質GDP(数量ベース)は伸びているにも関わらず、物価下落により名目値が落ちてしまう、と。昨日も書きましたが、「同じ牛丼を三割も安く食べれる」わけですから、未来Bにおいて「得」をしているのは、間違いなく消費者です。


 しかし、企業側からしてみれば、同じ製品の売上数量を20%も伸ばした(実質GDP20%成長)にも関わらず、名目の売上高が16%もマイナスになってしまうわけですから、こりゃあきついでしょう。こんな有様で従業員の給与を上げられる店主はいませんから、人件費が伸びず、人々は益々「格安もの」に群がるようになってしまい、デフレが深刻化していくわけです。


 まさに「悪循環」ですね。


【日本の名目GDP、実質GDP絶対額 1980年-2009年】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_30.html#MJJPGDP


 何気に、日本の実質GDPは、金融危機前は結構順調に伸びていたわけですが、その期間も名目値は横ばいです。要するに、デフレということなのですが。


 さて、実質GDPが伸びているということは、日本は充分に供給能力があるわけです。と言うか、過剰供給状態に陥っているため、デフレが深刻化しているわけですね。
 この現象を単純化して説明すると、「お金の量<モノ・サービスの量」ということになります。すなわち、日本の供給能力に対し、お金の量が不足しているわけです。ところが、現在の日本では日銀が金融緩和を拡大しても、銀行からお金が借り出されません(で、国債が買われる)。


 この状況を改善するために、「政府紙幣を国民に配り、モノ・サービスの量とバランスさせる」的なソリューションを主張する方々がいます。まあ、それでも正解かも知れませんが、個人的には、
「政府紙幣を配っても、老後が心配とか何とか言って、預金に回っちゃうんじゃないの?
 と思ったりするわけです。
 もちろん、期限付きの商品券ならば預金できないわけですが、絶対に「二次市場」が生まれるために、丸々GDPの個人消費に回るかどうかは疑問符です。というわけで、インフラががたつく時期であることもあり、わたくしは、
超低金利を利用して、まずはインフラのメンテナンスや耐震の公共事業を大々的にやり、デフレ脱却を」
 と、訴えているわけです。


 いずれにせよ、上記政府紙幣のソリューションを主張されている方と、わたくしは「問題認識」という点では全く同じなわけです。問題認識さえ同じであれば、解決のための「議論」ができます。


 これが「日本の問題は国の借金~っっっ!!!」とか思考停止的な問題認識をされてしまうと、解決への道筋が全く立たなくなってしまいます。

 わたくしがインターネットや書籍で言論活動を始めた理由は、要するに日本人の情報リテラシーを高めて、「この問題(問題認識が間違っているため、解決策を構築できない)」を何とかしたかったからなのですね。
 

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