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 日経ビジネスオンライン(http://business.nikkeibp.co.jp/ )で三橋貴明の連載コラムがスタート致しました。


 恐らく本日だけだとは思いますが、日経ビジネスオンラインのページを開くと、いきなりドンッ!という感じでわたくしの写真が出てくるようになっています。実際のコラムは以下になります。

【第一回「「財政再建」なんて自殺行為だ 何十兆円も償還されて困るのは“借金”漬けの銀行」】



 今回の連載コラムですが、一応、全六回の予定になっておりまして、以下の順番で書いていこうと思っています。


 第一回:「財政再建」なんて自殺行為だ : 日本経済の問題は財政云々ではなく、民間の資金需要がないことである。なぜなら~
 第二回:「ギリシャ破綻と日本をダブらせる愚」4種類ある「政府の負債」を混同するから本質を見誤る : まあ、タイトルだけでご理解頂けると思いますが、ギリシャと日本の両政府の負債について「絶対額」や「対GDP比率」のみで比較し、破綻だ何だと騒ぎ立てる愚を突いています。また、今回は「政府の役割とは何か?」についても踏み込んでみました。
 第二回はすでに書き上がっており、来週にリリースされるのではないかと思います。(週一連載とはいえ、毎週、決まった曜日にリリースされるわけではないそうです)


 第三回:国家のバランスシートについて
 第四回:公共投資に関する誤解について
 第五回:インフレ期とデフレ期の経済政策について
 第六回:経済成長こそが少子化や社会保障の問題を解決するという点について


 第三回以降は、あくまで「予定」ですが、上記の順番で書き進めようと考えています。ご期待下さい。


 本日後半は、久々にNO様からのご投稿。


『2010年8月1日 日本経済新聞 「スペイン予算15%削減 来年度、財政立て直し急ぐ」
 スペイン政府は財政再建のため来年度予算を今年度比で15%削減する。スペインは2008年に不動産バブルが崩壊し、景気の低迷と税収減に伴い赤字が急拡大している。財政不安を抱える同国の国債は値下がりしており、金融市場での信用回復のため早期の財政立て直しを迫られている。
 サパテロ首相は30日、「来年度予算は必然的に厳しく制限されることになるだろう」などと発言。各省庁の予算を平均で15%削減する方針を明らかにし、緊縮財政を断行する姿勢を示した。
 政府は予算案を9月に示す。公務員の人件費削減や公共工事の凍結、政府開発援助(ODA)の削減、出産奨励金など補助金の廃止などが歳出削減の柱になるとみられる。これに対しスペイン主要労組は公務員削減や補助金廃止に反対しており、9月末のゼネストを予定している
 スペインの財政赤字は09年、国内総生産(GDP)比で11.2%に達した。政府は歳出減を通じ、11年には比率を6%、13年には欧州連合(EU)が求める3%にまで圧縮する目標を掲げている。
 スペインの6月末の失業率は20.09%だった。20~24歳の若年層では37.1%と高い。サパテロ首相は「失業率の低下は社会の優先課題」と強調し、労働市場改革を進める意向を示している。 』


 失業率がついに20%を突破し、「失業率の低下は社会の優先課題」と首相が強調しながら、「財政再建」を実施しなければならない。スペインの状況は深刻さを増すばかりです。
 別に説明は要らないと思いますが、政府が予算を15%も削減すると、GDP成長率は大きく下がり、失業者は増えざるを得ません。そもそも、最も手っ取り早い雇用対策は、公務員を増やしてしまうことなんですが(アメリカなどがやりましたが)、その真逆方向に進まざるを得ないわけです。


 なぜ、スペインはここまで追い詰められてしまったのか。最も大きな理由は、「ユーロ加盟国ゆえに、無際限に経常収支の赤字を拡大してきた」ことに尽きると思います。


 「いつまでも経済がわからない日本人 「借金大国」というウソに騙されるな 」 で細かく解説しましたが、


経常収支黒字国=国内の貯蓄過多」
経常収支赤字国=国内の貯蓄不足」


 になります。
 日本政府が国内の過剰貯蓄を借り(=国債を発行する)ても、長期金利が上がらないのは、まさしく日本が経常収支黒字国を長年続けているためです。日経ビジネスオンラインの連載コラム第一回にグラフを載せましたが、日本の過剰貯蓄(=預金超過額)は未だに拡大を続けています。


 だからこそ、日本政府は国債を発行し、財政出動で国内の需要不足を補うべきだと言っているわけです。


 それに対し、スペインもギリシャも経常収支赤字国です。しかも、ユーロ加盟国であるため、本来の「分を超えて」赤字(=対外負債)を拡大してしまいました。
 だからこそ、現在のスペインのように、にっちもさっちもいかない状況に陥ったわけで、このスペイン(やギリシャ)の状況を、日本と一緒にするな、という話です。そもそも、前提が全く違うわけです。


 今回の一連の危機や、本日から始まる日経ビジネスオンラインの連載コラムが、上記のような知識・情報が日本中に広まる切っ掛けになれば、これに勝る喜びはありません。


 せめて「議論」だけでも始まってくれれば、本当に嬉しいのですが、果たしてどうでしょうか。


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