新世紀のビッグブラザーへ blog
三橋貴明診断士事務所  を開設しました。お仕事のご依頼はこちらから 
Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」連載中

Voice+で中国経済に関して連載中
「完全にヤバイ!韓国経済」発売中!
「新世紀のビッグブラザーへ」発売中!


 日本前向新聞さんが超カッコ良いバナーを作ってくれました。 m(_ _)m ありがとうございます。
 http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/index.htm
 コメントに書き込んでくださったビラやツールは、本文や保管所の方に随時アップデートしていっていますが、見落とし等があるかも知れません。お気づきの際は、恐れ入りますが再度コメントしてくださいませ。(絶対確実なのはメールです)
 集合知プロジェクトの方は、本日中にVol.2にいけるでしょうか。

【集合知プロジェクト】日本が大好き! 開催中!
 現行エントリー Yahoo!版 http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/29795681.html
 現行エントリー Ameba版 http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10299546192.html

※総選挙関連のコメントは↑こっちに書いて下さいませ。

 日本の政局はいよいよクライマックスを迎えようとしていますが、世界経済の方も実は大変なことになっています。本日は、欧米経済を中心にお送りしようと思っていたのですが、さすがにこれだけは先に取り上げなければならないと思い、ご紹介いたします。(情報提供A091様、ありがとうございます。)

「核の傘」日米協議へ、月内にも初会合
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090708-OYT1T00028.htm?from=main1
 日米両政府は7日、米国の「核の傘」を巡る両国の協議の場を初めて正式に設け、月内にも初会合を開く方向で検討を始めた。
 複数の日米関係筋が明らかにした。外務、防衛両省と米国務省、国防総省の局次長・審議官級の枠組みとする方向で、協議では、有事の際の核兵器の具体的な運用に関して日本側が説明を受け、オバマ大統領が目指す大幅な核軍縮と核抑止の整合性などを話し合う。
 日本に対する「核の傘」は、日米安全保障条約に基づき、米国が保有する核兵器によって日本に対する第三国からの核攻撃を抑止する仕組みだ。米国は、同様の仕組みを持つ北大西洋条約機構(NATO)諸国とは、有事の際の核兵器の運用や手順などの具体的な情報を共有している。(中略)
 新方針は、オバマ政権が12月にまとめる、米史上3回目の「核戦力体制見直し(NPR)」に反映される予定だ。日本としてはこの時期までに、有事に備えた「日米共同作戦計画」に核兵器使用がどう組み込まれているかなど運用について説明を受けたうえで、日本側の要望を伝える考えだ。NPRの全容は非公開で、協議内容も基本的には公表されない見通しだ。』

 ある雑誌の取材で、先日、
「日本が核武装するといっても、野党やマスメディアの問題で簡単に進みません。そもそも日本はNPTに加盟している以上、核武装は現実的に不可能に近いです。それよりは、旧西ドイツがやっていたように(今もやっていますが)、ニュークリア・シェアリングを早急に進めるのがベターな解だと思います」
 と話したばかりなのですが、まさか現実に進んでいるとは思いませんでした。
 ニュークリア・シェアリングとは、要は他国(アメリカ)の「核のボタン」をシェア(共有)させてもらうことで、「事実上の準核保有国化」することです。いわゆる「核の傘に入れてもらう」のではなく、アメリカが所有する核の傘を「共に持つ」というイメージになります。
 (実際は↑こんな単純ではないのですが、まあ、わたしは軍事専門家でも何でもないので、詳しい方、コメント欄でご説明して頂くとありがたいです。

 今回のこの日本政府の動きが極めて重要に思えるのは、首相が表明した「どの党が生活守り、日本を守るか」という争点にドンピシャになっているからです。と言うか、この動きが背後にあったからこそ「どの党が日本を守るのか」を争点に上げたのだと思います。
 「どの党が生活を守るのか」については、一昨日からかなり議論が進んでいますが、「どの党が日本を守るのか」の方も合わせて重視して訴えていくべきでしょう。
 ところで、「どの党が生活を守るのか」に対する民主党の提案は、「中間層に増税して、ばら撒く」という無茶苦茶なものですが、この理由について、ある人が、
対自民党で差別化する必要があり、あそこまで無意味な景気対策になっているのでは?
「実は、民主党は自分たちでも、さすがにおかしいと理解しているのではないか
 と、仰っていました。さすがに今の状況で「増税して、ばら撒く」はあり得ないので、もしかしたら本当にそうかな、と思い始めたところです。
 とは言え、今更、
国債を発行して、ばら撒きます
 とは言えないでしょうから、この「景気対策の財源」というのは、間違いなく民主のウィークポイントであり続けるでしょう。


訂正とお詫び
 ドイツなどのニュークリア・シェアリングは戦術核に関するものだったのですね。戦略核と勘違いしていました。まことに申しわけありません。 m(_ _)m
 Yahoo!側、Amega側共に高度な議論がコメント欄で行われていますので、本文はこのまま残させて頂きます。戦略核、戦術核、ニュークリア・シェアリングについて詳しくお知りになりたい方は、是非コメント欄をお読みください。



 ところで、戸締役様のブログをご覧になっている方はご存知でしょうが、現在、欧米では冗談抜きに「複数のカウントダウン」が進行しています。個人的に一番ヤバそうに思えているのは、以下の二つです。

■ カルフォルニアの州債数千億円分が、7月28日に償還を迎える。しかし、すでにIOU(借金証書)で「借金を返済している」カルフォルニアがきちんと債務を返済できる可能性は、ほぼゼロに近い。カルフォルニア州がデフォルトになると・・・・。
 しかも、実はカルフォルニアを超えるレベルにまで財政が悪化している州が、アメリカには複数ある(ネバタ、アリゾナ、ニューヨークなど)。カルフォルニアのデフォルトは、他州の格下げ⇒デフォルトの連鎖に繋がる可能性が高い。

■ 以前から問題視されていたアメリカのCMBS(商業用不動産担保証券)の格下げ、及びデフォルトが始まっている。
米商業用不動産ローン、6月延滞額は過去最大22億ドル増-フィッチ
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aOShAC_yMi78
 格付け会社フィッチ・レーティングスは13日、商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の裏付けとなる不動産ローンの延滞額が6月に過去最大の22億ドル増加したと発表した。これには1億ドル以上のデフォルト(債務不履行)5件が含まれる。 (中略)
 米不動産調査会社トレップによると、CMBSローンの返済遅延率は6月に4.07%に上昇。ゼネラル・グロースの破産申請が主要因となった。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は6月26日、「極端な経済悪化局面」における債務者の存続能力の評価によっては、2352億ドルに上るCMBSローンの格付けを引き下げる可能性があると発表した。 』

 延滞率の上昇、関連する金融機関が相次いで破綻、格付け機関による格下げ、該当の証券化商品を購入していた世界の金融機関に、一気に危機が波及する。
 まるで、RMBS/CDO破綻(いわゆるサブプライム危機)のプロセスをなぞっているようです。

 結局のところ、日本のみならず世界全体が同時に「パラダイムシフト」の時期を迎えてしまったというのが、歴史的に見た真実のように思えてなりません。パラダイムシフト終了後、日本がどのような位置を占めているか。それはもちろん、わたくしたちの今後の行動に掛かっているわけです。

カルフォルニア・カウントダウン 冗談抜きにガクブル!と思った方は

↓このリンクをクリックを。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ


 新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
 
新世紀のビッグブラザーへ blog一覧 はこちらです。
 
関連blogへのリンク一覧 はこちらです。

 兄弟ブログYahoo!版へ