昨日は、ユマニテ会に参加し、少しでも哲学的センスを身に付けようと一番前に座って、こっくりこっくりしないように頑張って目を開けていました。
四竃正夫先生(東海大学名誉教授)は冒頭から怒っていらっしゃいました。
以下内容をユマニテ会事務局の亀山さんの文章をお借りして再現します!!
「昨日の先生の一言「今日は俺は本気で怒ってんのよ!!」から始まりました。
なんでも、現在建設中の東京スカイツリーなのですが、業平橋駅の名前が、なんと東京スカイツリー駅になるとのことです!!知ってました?
浅草近辺には言問通りなどの歴史的にも重要な場所が沢山あります。
業平橋はもちろん今から1100年ほど前の平安時代の伊勢物語の在原業平にちなんだ場所です。
業平35歳 藤原高子18歳 たった1カ月だけの恋におちます。
天皇家の直系でありながら、おちぶれて、好きな人と結ばれることもなく、恋する高子(たかいこ)は天皇との結婚が決まっていて、一般人があうことのできない場所に移されていたそうです。
恋にやぶれて、都落ち、東下りのシーンです。墨田川を渡るときに、川にうかぶ鳥をみて、船頭にたずねます。
「あれは何と言う鳥ですか」と尋ねると、「これが都鳥ですよ」と船頭がいう。
その鳥、ゆりかもめ(都鳥)をみて、歌った有名な歌が
『名にし負わば いざこととはむ 都鳥
わが思ふ人は ありやなしやと』
(都鳥という名を背負っているなら尋ねましょう。私の思う人は無事かどうかを)
(業平橋、言問橋……伊勢物語から名づけられた地名だったんですね)
伊勢物語もまた、ユマニテ会でも登場します。中国の古典を学ぶことも大切なのですが、私たちは日本人として、古事記や徒然草や伊勢物語などの素晴らしい哲学のあふれる日本の古典も学ぶのもプラスになるのではないでしょうか。
そんな1100年ほども前の歴史にも通じる名前をなくしてしまって、東京スカイツリー駅ですよ!!!
経済効果はあるかもしれないけど、その先に何があるのよ!
あるのは「心の砂漠」だけじゃねえか、、、、
本当に怒ってらっしゃいました。 文化の否定だ!と。あと1100年後の人々が、東京スカイツリー駅という名前を聞いて、いったいどんなことを想像するのでしょうね。
以上です。(亀山さんありがとうございます!)
先生は静岡県の草薙、焼津という地名の由来もおっしゃいました。(調べてみてくださいね)
日本の地名には、歴史的由来を秘めているものが少なくないと改めて認識しました。
昨日もたくさん勉強しましたが、やはり一番、心に残ったのは、業平橋の話でした。
東京スカイツリー駅……かっこ( ) で、 (業平橋駅)と、せめて残しておいて欲しいと願う今日この頃です!!