ニットー 1/76 キングタイガー ヘンシェル型(1/76 SERIES No.25)
 

AFVモデラーの皆さん、こんにちは!こんばんは!

今回はニットー1/76『キングタイガー ヘンシェル型』を紹介します。

絶版と再販を繰り返し、長きに渡ってミニAFVモデルの傑作とされてきたキットで、現在の目で見てもプロポーション、ディテール共に素晴らしい出来です。

 

 

 

キットの発売は1979年。

国内模型メーカーのミニAFVでは、1971年発売のフジミ製1/76キングタイガー以来、8年ぶりの新製品でした。

パッケージ左下の英文表記のとおり、ニットー「1/76シリーズ」のNo.25として発売されたシリーズ後期のキットになります。

 

↓フジミ 1/76 ドイツ重戦車キングタイガーの記事はこちら

 

ニットー「1/76シリーズ」は、インテリアまで再現しているのがウリでしたが、シリーズ初期には、車幅がやや広いといったプロポーションに難のあるキットが多かったようです。

キングタイガーヘンシェル型は、さすが後発だけあって、実車の雰囲気をよく捉えた素晴らしいプロポーションをしています。

 

キットのパッケージは、塗装済みの完成見本と「連結ジオラマセット」の写真を掲載したシリーズ共通の構成です。

ただし、「連結ジオラマセット」は1975年にシリーズが完結しており、キングタイガーヘンシェル型を利用した「連結ジオラマセット」は存在しません。

 

【キットの歴史】

1979年 発売「ニットー1/76シリーズ」No.25
1985年 ニットーの廃業により絶版
1986年 フジミから新パッケージで再販「ワールドアーマーシリーズ」WA-22
1997年 フジミから新パッケージ、連結キャタピラ付きで再販

    「スペシャルワールドアーマーシリーズ」SWA-14

 

●1979年、ニットーはキングタイガーポルシェ型とヤクトタイガーのキットも同時に発売しています。

 

●1986年、ニットーの金型を購入したフジミが、元ニットー製1/76シリーズを自社の「ワールドアーマーシリーズ」に吸収して新パッケージで再販しました。


●1997年、フジミが「ワールドアーマーシリーズ」の元ニットー製1/76モデルを「スペシャルワールドアーマーシリーズ」として新パッケージで再販。

これらのキットはキャタピラがベルト式から、プラ製の連結式に変更されています。

 

【キットについて】

●第2次世界大戦中のドイツ戦車の中で最も人気の高いキングタイガーヘンシェル型の組立てモデルキットです。


●インテリアキットで、戦闘室、砲塔、機関室の内部が再現されています。

 

●転輪は左右分割式で実車同様の構造を再現。


●軟質プラスチック製のベルト式キャタピラが付属。


●戦車長、装填手のフィギュア2体付き。

 

●「300号車」の車両番号、武装親衛隊の師団マーク4種が印刷されたデカールが1枚付属。

 

●塗装は、戦争後期のドイツ戦車によく見られる3色迷彩の塗装例が説明書に記載されています

 

●ランナー4枚入りという、1970年代のミニAFVモデルとしては、非常にパーツ数の多いキットです。

 

 

 

車体上下とサイドスカートのパーツをセットしたランナー。

車体下部は底板に左右側面を接着する箱組み式。

後部パネルがありませんが、別のランナーにセットされています。

車体側面に主砲の88ミリ砲弾が一体成型で再現されています。

 

 

 

足回り、各種ハッチ、主砲基部のパーツなどをまとめたランナー。

砲塔後部のラックに搭載する88mm砲弾20発が付属します。

こういうパーツを見るとなぜかワクワクしてしまいます(笑)

起動輪と転輪は左右分割式、誘導輪は3枚のパーツにより実車同様の構造を再現。

エッシー1/72より精密です!

 

↓エッシー1/72 キングタイガーの記事はこちら

 

 

 

 

エンジン、戦闘室内のインテリア、各種OVMのパーツをセットしたランナー。

マイバッハHL230-P30エンジンは、わずか3つのパーツですが、メリハリのあるシャープなモールドで機械的な精密感があります。

砲塔側面に装着する予備キャタピラには、2列のセンターガイドがきちんと再現されています。

タグロープと砲身洗浄ロッドのパーツは、フックを含め一体成型。

車体後部パネルに取り付ける牽引具やジャッキなどのOVMも非常に精密です。

機関室と戦闘室の隔壁にモールドされたハンドルなど、丁寧に塗分けたいところです。

立ちポーズの戦車長と装填手のフィギュア2体付き。

 

 

 

砲塔と88ミリ戦車砲の砲身のランナー。

一体成型の砲身は、マズルブレーキをピンバイスなどで開孔するといいでしょう。

砲塔内部にはバスケットと旋回装置が一体成型で再現されています。

別パーツの砲塔前面には、単眼式照準孔と同軸MGのモールドがあります。

戦車長と装填手のハッチは別パーツの開閉選択式。

フィギュアを載せる場合は開けておきましょう。

砲塔上面のベンチレーターは、カバーをかけた状態を再現しています。

Sマイン発射機や3カ所のピルツェン、空薬莢排出ハッチなど細部のディテールも一体成型でリアルな仕上がりです。

 

 

 

デカールと軟質プラ製のベルト式キャタピラが付属。

1970年代のプラモなので、チューブ入り接着剤も付いてました。

この接着剤で製作した人って実際にいたのでしょうか?

 

 

 

車両番号は白フチに赤の300号車。

中隊長の車両でしょうか?

白フチに黒のバルケンクロイツと、武装親衛隊の師団マーク4種が印刷されています。

左からLAH、ダスライヒ、トーテンコープフ、ヴィーキングですね。

キングタイガーって師団マーク付けてたのかな?

 

ニットー1/76キングタイガーヘンシェル型は、プロポーション、ディテール共に非常に優れた傑作キットで、素組でも十分完成度の高いモデルになります。

唯一残念なのは、砲塔の下端が謎のテーパーになっており、実車と砲塔形状が異なることでしょうか(笑)

 

 

パーツ数が多いため、一度箱から出すと、戻したときにパーツが箱に入りきらないという現在のドラゴン(サイバーホビー)キットみたいな現象が起きていました(笑)

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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