これから「オールドキット レビュー」のテーマで、懐かしのプラモを紹介していきます。
今回取り上げるのは、フジミ 1/76 「ドイツ重戦車キングタイガー」
発売は1971年で、今に至るミニスケールAFVの先駆けになったキットです。
1960年代、緑商会が「インスタントタンクシリーズ」としてフリクション動力で走る1/76戦車キットを出していましたが、このキングタイガーに始まるフジミの「ワールドアーマーシリーズ」は、当時としては超絶リアルなキットでした。
当時の販売価格は200円でした。
※フォロワーのLENさんから「初版は150円だった」との情報を頂きました。
LENさん、ありがとうございます。
私も小学校低学年の頃に1台作りました。
ドイツ重戦車の常として、複合転輪の組立てに手間がかかるものの、シンプルな構造なので、あっという間に完成しましたね。
まあ、当時はパーツをランナーから切り離して接着しただけで、パーツの整形など全くしてませんでしたが(笑)
箱絵は故中西立太先生によるもので、照明弾の光る夜空を背景に夜間戦闘中のキングタイガーと、対戦車戦闘に備える擲弾兵が描かれています。
手前のパンツァーファウストを持った迷彩ヘルメットの兵士がカッコいいですね。
ちなみに、箱の左上に大きな青字で「1/76」の表記があるのは、1971年発売の初版のキットです。
左:砲塔と車体下部側壁のランナー
右:車体下部底面とサイドスカート、車体上部のランナー
下:
車体下部は箱組み式ですが、ガイドがしっかりしているので、組み立て難易度は低いです。
車体上面は操縦手と無線手、機関室ハッチが開閉式になってます。
当時すでに、エンジンを自作して組み込むモデラーもいたのではないでしょうか?
砲塔は装填手ハッチまで開口されてるのはスゴイですね!
タミヤ1/35が閉じたままだったのに。
30年以上も昔のキットながら、キャタピラが経年劣化していないのが驚きです。
ニットーの1/76キットは乾燥してパリパリに割れてました……
左:丸々ランナー1枚が足回りのパーツです。
起動輪や転輪のモールドは今の目で見ても非常にシャープで美しいですね。
右:一体成型の砲身と車体後面、OVMのランナーには、双眼鏡を覗く略帽姿の戦車兵のフギュアが1体付いています。
デカールは劣化が激しく使うのは無理でしょう。
接着剤のチューブが時代を感じさせますね!!
箱側面にはキットの完成写真が載っています。
車体にツィメリットコーティングを施し、キットには含まれない車体側面の牽引ワイヤーやスコップを他キットから流用か自作してますね。
砲塔の番号も手書きのようです。
【1971年の模型情勢】
・バンダイ模型設立
・「ウォーターラインシリーズ」開始
・タミヤ模型がエナメル塗料「パクトラタミヤ」を発売
・タミヤ1/72 イギリス海軍魚雷艇「ボスパー」発売
【1971年の社会情勢】
・ニクソン・ショック(ドルショック)
・NASDAQによる証券取引が開始
・スモン訴訟
・ミスタードーナツ1号店が開店
・マクドナルドの日本1号店が銀座に開店
・日清食品が「カップヌードル」を発売
・NHK総合テレビが全番組カラー化を実施
・「仮面ライダー」放映開始
・ボウリングブームの到来
・京王プラザホテル開業
・横綱大鵬引退
【1971年に発売されたタミヤMMシリーズ】
6月 ドイツ 2号戦車F/G型 (MM9)
7月 ドイツ 将校セット(MM10)
9月 ドイツ Ⅲ号戦車M/N型(MM11)
ドイツ パラシューターセット(MM12)
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