10万年前の落とし物を届けに。
「映画 ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」
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2017年公開。
監督・脚本:高橋敦史。
原作:藤子・F・不二雄。
主題歌:平井堅「僕の心をつくってよ」。
シリーズ第37弾。
今回は珍しく、のび太があまりドジをしません。細かいミスはあるものの、これまでに比べたらマシな方です。
そういうドジ描写よりも、南極の氷でかき氷を作ったり、遊園地を作ったりと、非常に夢のある楽しい描写が多かったです。
南極に半袖半ズボンは寒いと思うんだが。
リングを見つけたドラえもん達は、そのリングを持ち主に返すために南極を冒険する事になりますが、その冒険も非常に良い。雪と氷と星空だけですが、無駄なものがないからこそ美しく感じました。
そして南極の地下にあった遺跡の冒険。
未知なる空間。
氷漬けの生物。
ドラえもん型の石像の攻撃。
数々の謎と未知との遭遇にワクワクしました。
明らかに伏線を意識した描写がありましたが、子供向けなのでこのくらいで十分でしょう。
注目なのが、後半で起きた意見割れ。
ニセドラえもんとドラえもんが出てきて、ジャイアン達はニセドラえもんを本物だと言い張ります。しかしのび太だけは、「どちらもドラえもんだと思う」と曖昧な回答。曖昧ではありますが、直感で本物のドラえもんを認識していたように思えます。
おそらく本来なら、ジャイアンの脅しによって反対意見は消されるんでしょうけど、今回は珍しく、のび太は反対意見を曲げません。
学生でも社会人でも、多数意見に飲まれないのはなかなか難しいですよね。メンタル弱い人はまず出来ません。だけど自分の意見、自分の意思って大事ですから、出来れば簡単には捨てたくないですよね。
のび太だから出来たというのもあるとは思いますが、対等に意見が言える関係というのはとても羨ましい。
評判が良かったので見ましたが、個人的には正直少し物足りない。
面白かったですが、もう少し話複雑にして欲しかったです。