自分でやる子。 | ピアニスト たっくやまだ/TAK-YAMADA

ピアニスト たっくやまだ/TAK-YAMADA

サムシングエルス・大久保伸隆さんバンドのピアノ/キーボード担当

『リアルゴールドXY』CM撮影で
YOSHIKI さんのスタンドインを担当
(カメラセッティング時の代役)
数々のCM音楽を手がける ピアニスト/作・編曲家

昨日はPalmネタでDiaryを終わらせてしまったので、
今日のDiaryでレッスン話を書きますね。


人というのは火がつくと自力でどんどん進んでしまうものでして、
走り始めたらちょっと手伝うだけでイイんですね。

急にこんな書き出しでは分かりにくいでしょうが、
木曜レッスンの生徒さんに教えている時によく思う事なんです。


発表会でもジブリ系の長い曲を弾いたり、
学校で合唱の伴奏をする事で、
木曜の生徒さん(小6)は1段と言わず何段も一気に駆け上がったみたい。

昨年のDiaryを読んでいた人は分かると思うけど、
「耳は良いけど譜読みが弱い」子だったんですが、
ここ最近はきちんと譜読みが出来るようになってきました。
発表会後からやっているソルフェージュ特訓も効果があったようで。
歌う‥というよりも弾くソルフェージュなんですがね。


元々良かった音感プラス読譜力で、弾ける曲の範囲が広がった感じ。
生徒さんも自信がついてきたのか、
先週アラベスクを始めたばかりだというのに
「月光を弾きたい」と言うんですね。


あの~、世間的なイメージでは「月光」って難曲の部類ですかねー?
僕は全然そうは思わないんだけど。



曲はシンプルだし、ソナタの中では比較的取っ付きやすいと考えています。

もし難しいと考えている人がいるとすれば、
それはシャープの多さじゃないかな?
あの曲ってC#マイナー(嬰ハ短調)だから、シャープが4つ。
僕が目の敵にしている(笑)バイエルなんかで教育された人にとっては、
かなり辛い曲でしょう。

でも、僕の生徒さんは小さい頃から音感を鍛えているので、
シャープが4つあろうが、音の響きと
コードの先読みで何とか出来てしまいます。

ハ短調に慣れていれば、それを半音上げるだけ。
相対音感さえ備わっていれば、4つのシャープなんて
どうって事はありません。


生徒さんの音感と弾く能力を信じて、
先週からのアラベスクと並行して、月光の出だし4小節をレッスン。
嬰ハ短調のスケールをしっかり弾いてから始めたので、
音の響きでミストーンを判断出来ています。
これなら大丈夫。

自分で弾きたいと思って選んだ曲だから、きっと完成しますよ。

しかしねー、昨年までの状況を考えると、
今年に入ってここまで変わるとは思わなかった。
嬉しい驚きです、ハイ。


そうそう、嬉しい驚きと言えば、
今日の生徒さんにも驚かされました。

自宅レッスンで歌中心に楽しくやっているんだけど、
今月に入ってからいつも歌っている(1レッスンにつき10回の時も!)
ハイ・ホーがたまたまヘ長調だったせいか、
僕が弾いている手を見ているうちに
シにb(フラット)がつく事を覚えてしまったんですね。


レッスン中、ハ長調のスケールをよく弾いているな~とは思っていたけど、
急にヘ長調の「ファ・ソ・ラ・シb・ド」を弾いたのにはビックリ!

よく僕の手の動きを見てるもんだな~‥。

この生徒さんの場合、とにかく見せる事・聴かせる事を
重点的にやったほうがイイみたい。

ビデオを見て覚えたガボットも、続きを弾いてくれたし。
ソーソーラーラー/シーシーラで止まっていたのが、
今日は「ソーソー/ラシドラ/ソーファ#ーソ」まで弾いてました。

最後のソーファ#ーソは若干あやしかったけど(笑)、
そのうちヘ長調のフラットと同じく、
ト長調のシャープも覚えてくれるでしょう。