しゅーとめは糖尿病患者です。
家系的にも罹患者が多かったらしく、叔父さんや叔母さんが失明した等の話を、
何度も私に話してくれました。糖尿病は、病気が進行しないと直接的な症状が
現れないため、気をつけるのが難しい病気ですが、そんな怖い体験のおかげで、
割と食事に気を遣う事が出来ているのだとも言っていました。
あんなに、あんなに、あんなに、食べる事、甘い物が大好きでも、
お菓子を人の半分にしてみたり、今日はこれだけでやめておく等しており、
その成果か、インシュリン注射をせずに、投薬治療だけで済んでいました。
アルツハイマーになる、何年か前までは。
当時、気をつけている(らしい)割に、血糖値が300近くを示すような日が
続いていました。
なので、「しゅーとめが例のド天然を発揮し、食事制限についてとんでもない
誤解をし始めたのではなかろうか」と、夫婦で不審に思い始めました。
もしかすると、その頃からアルツハイマーの軽い症状があり、それまでは
気をつけていたことも、少しずつ抜けてしまっていたのかもしれません。
そこで、管理栄養士の食事指導会にしゅーとめと参加したり、夫と相談して、
当時、夫がお世話になっていたかかりつけ医に変えたり等しながら、自分たちの
管理下に置く事で、病状の把握だけでもしようと言うことになりました。
それから数年後、アルツハイマーの発症となりました。
今後は同居するわけですから、病状管理だけでなく、食事も管理することに
なります。
まずは、糖尿病予備軍である夫の食事療法を、そのまま適用する事にしました。
糖尿病認定ラインぎりぎりの所にいた夫のために、素人ながらも、最近流行の
健康系番組などを参考にして、
「血糖値を急速に上げない食べ方」(=膵臓に負担をかけない)
を実践していました。簡単な所で、
- 白米を玄米に変える
- 食事時、血糖値の上がりにくい食物から摂取する
と言う、案外、手軽に実践しやすい手法と、散歩などの運動を取り入れることで、
HbA1cを、まあ安全なレベルに下げることが出来ました。
これを、しゅーとめにも実践しました。
すると、血糖値が300近くになるような事はなくなり、ひとまずはほっとしました。
ところで、糖尿病の人は「甘いもの」を食べなければいいんでしょ?と、みなさん
思われると思いますが、では、「甘いもの」って何か、ご存じでしょうか?
糖尿病あるあるだと思いますが、しゅーとめと親類宅を訪問して、
「あなた、糖尿病だから、甘くないおせんべい用意しておいたわよ」と言われて、
「いえいえ、糖尿病だからダメなんですよ~」とお断りするのは良くある話です。
おせんべいはお米から出来ているので、糖尿病患者にはNGです。
それ以外にも、麺類はもちろん、小麦粉、トウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモ、
マメなど、世界各地で主食となっている食材(=炭水化物)は基本的にNGです。
炭水化物は、体内で糖質に変換されてしまうからです。
そしてもちろん、言わずもがなの砂糖。果糖もダメなので、果物もNG。
もっと細かく言えば、天ぷらに使われる衣、お好み焼きと、細かく考えると、
炭水化物は至る所で使われています。ホントに厳しい条件です。
一般的に、甘いお菓子や、ジュースだけがダメだと思われがちですが、
それだけではないのです。そして、そのことを勘違いしている一般の人、
特に、お年寄りの多さには、これだけ情報があふれている世の中なのにと、
こちらがびっくりすることも多々ありました。
そして、もう一つの糖尿病あるあるが、「少しくらいならいいでしょ」、もしくは、
「たまにはいいじゃない」と言う一時的な優しさ、もしくは、食べさせる事を止める
人間への「そんなに厳しくしなくても」と言う非難の目です。
血糖値の正常な人なら、少しくらい食べても、すぐに正常に戻ります。
しかし、その「ちょっと」を正常に戻すのに時間がかかりすぎるから
「糖尿病」なのです。
正常血糖値に戻すために、どれだけ膵臓に負担がかかるか、負担をかけることで、
どれだけ糖尿病の進行に繋がるか、周りの人はあまりにも知りません。
介護同居の始まりとともに、糖尿病の事を忘れてしまっているしゅーとめとの戦い、
そして、先に書いたように、あまりにも糖尿病の事を知らない周囲の人との戦いも
始まりました。少々大げさに聞こえますが、最終的に我々が行っていた食事療法を
考えると、まさに戦いそのものでした。
次回に続きます
↑厳しい食事制限の中、疲れてしまった時に利用していました。
こういうものをうまく利用して、長い介護生活を乗り切りたいですね。




