腰上O/HまではヤマルーブPremium10W-40を使ってましたが同じ空冷単気筒SRでの実績は良いとの話でO/Hを期に300Vに変えました。
ヤマルーブの方が回転がスムーズで特にシフトフィールは300Vで悪化した感がありましたが
高粘度オイルなので当然なのかな?と思い使用を続けました。
僕にとってオイルを選ぶ上で最大の目的はピストンリングとカムの保護。
シフトフィールは二の次です。
とは言ってもライダーが感じられるのはシフトフィール、振動、音、温度になります。
一番感じ取りやすいのがシフトフィールなので世間のオイル情報はシフトフィールに片寄って評価されてるのが現状です。
振動、音は選ぶ粘度によっても変わるのでオイルの素質を知るには不足。
温度は油温を見るけどテストコースを走るわけでもないし条件も気温も違うから正直わかんない。
よってシフトフィールに片寄る。
バイクのオイルはクラッチとギヤも同時に面倒見るから潤滑性能を少し落とさざるを得ない。
特にクラッチを滑らせずに潤滑性能を保持するのが大変。
つまりシフトフィールを求めるとクラッチは?となる。
だからこそWPC処理やモリブデンショット処理はバイクにとっては有効で
エンジンオイルに頼りきらない保護は必要だと思う。
オイルメーカーは色々あって、其々の言い分をもって開発しているようだけど
ポリマーという増粘剤というものを知ることとなった。
ワイドレンジのオイルを作る上で今や無くてはならない存在。
世の中に出回っているエステル系オイルは、大体20%エステル+80%PAOの混合物です。
対してレーシングオイルのほとんどがポリマーを含まない100%エステルと言うことを知ることになる。
いわゆるノンポリマーと呼ばれるもの。
ノンポリマーオイルは製造コストが高くオイルそのものが高い。
1回の交換で3~4リッターを使うバイクでは恐ろしくコストパフォーマンスが悪く
実質売れない物はメーカーも作っても仕方ないのでポリマーを使うオイルがメジャーとなる。
またポリマーは汚れを吸着させるのでノンポリマーオイルを競合に出されると汚れを取る効果を見込んだセールストークも聞かれる。
逆にノンポリマーを製造するオイルメーカーはポリマーの分離による粘度低下、ポリマーによる汚れの抱き込みでピストンリング等への攻撃性を主張する。
そもそもポリマーは入れた瞬間から分離が始まるらしく高温において激しく分離することは証明されている。
また極低温でも分離が確認されていてサンダーボルトの社長曰く独自の実験で冷蔵庫に一晩入れておいたら分離したポリマーが沈殿してるのを確認したとのこと。
そして分離したポリマーにより粘度が落ち油膜強度が落ちスラッジを生み出し、それをポリマーが吸収しており、油膜強度が保たれていればそもそもスラッジは極少量に抑えられるのでオイルは汚れないというもの。
ここまでがオイルの豆知識ね。
前回のオイル交換で600ccしか出てこなかった300V。
前回のオイル交換は1月30日だった。
そこから4月まではマフラーやら電装系やら17インチ化やらやってたので全開走行は無く街乗りオンリー走行距離的には300~500km程度だと思う。
4月に入ってタイヤテストで4回ほど聖地での全開走行が約200km程度。
たったの700kmで300ccを消費した先はどこなのか?
白煙を吹いてる訳ではなかったし4月の全開走行時まではオイル窓を見た記憶があるので減ってなかったと思う。
つまりラストの200kmで300ccと考えるべきだと思う。
ここで1つの仮説が僕の頭をよぎった。
1~3月の気候で外置き。
↓
冷蔵庫並みの環境で2ヶ月間によりポリマーが分離。
↓
そのままオイル交換せずに全開で走っちゃったもんだからサラサラオイルがオイル上がりを起こして燃えて出ていった。
5月のサーキット走行前に300Vを入れたけど5本走行して全く減ってなかったのも
こう強く思う材料となった。
たったの1リッターしか入らないTWのエンジンオイルをケチる理由はどこにもない。
ピストンリングが摩耗すれば圧縮は落ちパワーは落ちていく。
オイルをケチって腰上O/Hを早めるなんてナンセンスな話は無い。
最上、最良のオイルでエンジンを守るべきなのは明白。
次回に続く