酒とバラの日々 -6ページ目

TGV東線でストラスブールへ

私たちが乗るのはStuttgart行きのTGV東線。

1番上に表示されているし、出発まで15分をきったというのに

未だに案内画面にホームの案内が表示されない。


今回の旅行では、本当に、このTGVのギリギリのホーム表示のせいで何度か走りました。

TGVの全長の長いこと長いこと。


酒とバラの日々



いつまで待っても表示されず、不安になってインフォメーションの女性に訊ねてみると、

今どき珍しくフランス語オンリー。

聞いたとしても言っていることが理解不能だったので、

とりあえず諦めて全然関係ないカウンターのおじさんのところへ向かってみたり。

2人とも、フランス語オンリーだったのですが、ニュアンス的には画面を見て待っていろだったので

辛抱強く待ってみたところ、5分前になって、やっと放送とともに画面にホームが表示されました。

結局のところ、出発前にミシェルが言っていたように

何もかも時間通りに動いているのは日本ぐらいで

とにかく辛抱強く待つしかないのだ、

が本当だったということを実感し、

この旅行中の教訓となったのでした。


日本ではどこ行きの列車はどのホーム、と大抵は固定で決まっているので

なんとなくそれが普通に思ってしまい、

流動的に決まるホーム番号には心底驚きましたが、

逆に、よくこれだけの列車を、毎回別のホームに被ることなくさばくことが出来ているなと

感心もしたのでした。

列車の案内表示もとてもよく出来ているし、こういったところは

なんとなく日本が遅れているなと思う部分です。


そんなことに感心している暇はなく、

他の多くの乗客とともに、とにかく急いで自分の車両を目指す。

TGVの車両の数にも驚きましたが、

1等車の車両が思いのほか遠く、なんとか到着して乗ったところで

列車はもう出発なのでした。



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今回、買った時期のせいだと思うのですが、2等車より1等車のほうが安かったので

1等車の切符を買いました。

(予め日本からWebで購入、便利な世の中です)

私たちの乗った車両は、乗客が半分も乗っていなかったため、とても静かで快適でした。


が、切符に記載された席に行くと、既にフランス人おばさんが陣取っている。

ううむ、何度か確認したけれど、車両も席の番号もここなんだよなあ。

しょうがないから一応どいてもらえないかなあと控えめに切符を見せてみたけれど

おばさんが「私の席はここよー」と多分言っていて、全然動く気配なし。

どうせ他の席も空いているし、そっちに座ろうかなと思っていたら

遅れて到着した彼女のだんなさまが、ちゃんと切符を確認してくれて、

そしてごめんねーと謝りながら彼女をなだめて連れて行ってくれました。


そういえば、行きのエールフランスも、自分の席に行ったらおじさんが間違えて座っていたし

(CAさんがすぐに移動させてくれましたが)

その後も、ドイツへ向かうTGVでも同じことがあったし(このときはとても紳士なビジネスマン)

とにかくフランスではそういうことは日常茶飯事のようだったので

あまり気にせず切符を見せればいいということで。



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それにしても、TGV東線、

本当におしゃれなデザインで、こういった随所随所のちょっとしたおしゃれさと、

全体的な色彩具合に、惚れ惚れしました。

こういうところも日本が真似してくれたら嬉しいな、と思うところ。

だっていい意味でとても無駄に、全てのデザインや色彩が、洗練されているんだもの。



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そうそう、すっかり空も白んで、いえいえもう青空が少し見えてきています。

なんだか今日の天気は良くなりそうな予感です。


憧れていた車窓からの風景、それは本当に想像通りで

ただただ大地が続くんですよね。

ずうっと見ていても飽きなくて

本当に会話も少なくひたすら眺めていたら、移動時間が終わりました。



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「フランスは本当に田舎だ、本当に本当に田舎なんだよ」

と寝ぼけているのか、正気なのか、だんなサマがやけに強調して申しておりました。

そしてそんな田舎のフランスが好きなのだ、とも申しておりました。

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これだけだだっ広く、ただひたすらに続く圧倒的な自然を見せられると、

確かにそう思います。

そして世界地図を思い浮かべて、実際にフランスという国土は、どれだけ広いんだろうと感心するのです。


人がいない車両はないかな、写真を撮りたいな、と隣りの車両に行ってみたら

なんと全く人がいない。

嬉しくなって写真を撮って、よく見てみると足が飛び出ている。

寝ているんですね、どなたかが。

空も大分明るくなってきて、のどかな空気のなか、穏やかに眠っていることでしょう。

のんびり落ち着きたいなら、やっぱり1等車なのでしょうか。

でもTGVの2等車は2等車で、とてもおしゃれでやっぱり好きです。

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国境を越えて、ドイツまで行く人たちには軽食が配られ、

ストラスブールで降りる人には何もなしでした。

コーヒーいかが?と聞かれたのでとりあえず飲もうかなと頼んだら有料だったし。

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私が行った時期は、ちょうど収穫シーズン。

フランスはどこも秋色で本当に綺麗でした。

車窓から見えた、フランスの秋景色。


最高時速300キロでしたっけ、そんなスピードも感じさせず、とても快適だったTGVの旅、

いよいよもうすぐ、ストラスブールに到着です。





北駅へ、そして東駅へ

だんなサマおすすめの危険のない急行列車の出発時刻が迫ってきていたので

寒い寒いホームへ下る。

閑散としたホーム、既に止まっていた車内に陣取っているのは賑やかな黒人グループ。

その笑い声のみが響き渡るホーム、

「早朝のRER B線は危険」というフレーズを聞いた直後にこのシーンに直面すると

何かよくない想像をしてしまうのは私だけではないだろう。


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一瞬乗ることを躊躇ったが、

ちょうど人のよさそうなアメリカ人らしき観光カップルがやってきたので

「そんなときは観光客の近くに座るべし」

というだんなサマの言葉に忠実に従い、いそいそと彼らの後をついていく。

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楽しそうな黒人グループと、観光カップル2組を乗せて

列車は定刻通りに出発した。

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これで旅の第一関門突破だね、なんて安心して寛いでいたら、

列車がすぐに次の駅で止まる。

・・・どうやら急行ではなかった模様。

だんなサマが事前にダウンロードした時刻表が間違っているのか、

いやそれよりは、いい加減なタイムスケジュール、よくありそうな話なのでしょうがないとしても

散々各駅停車のRER B線の危険さについて語られた後に、その各駅に乗っているというのは

それだけでかなりの恐怖です。

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途中の真っ暗で何もない寂しい駅から乗ってくる人たちの中には、

観光客を狙ったスリや犯罪者も・・なんて本当かウソか判らないことをふきこまれた後だったので

少しでも不審な人が近くに座るだけで妙に緊張しましたが

意外と何も起こらず、気付けば車内は地元の通勤客でそれなりに埋まっており、

とりあえず無事に北駅に着きました。


ここで次なるだんなサマの事前調査結果発表。

「北駅周辺の治安は結構悪い」

え、もうやめてほしいんですけど。

そういえば私も前に、ガイドブックか何かで読んだような気がして、なんとなく緊張が走る。


北駅そのものは、古い良い味が出た駅で、

それこそ昔のヨーロッパを感じる、例えて言うなら産業革命の頃とか、勝手なイメージですが

結構好みでした。


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確かここからは北方面行きの(ブルターニュ・ノルマンディー方面?)TGVも出ているのではなかったかな?

長距離列車が出る駅というのは、どことなく旅愁を感じます。

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さて、だんなサマの次の調査報告。

「北駅から東駅までの徒歩での移動は気をつけよ。」

要するに、治安が悪いから用心しろということらしいのですが、

確かに北駅、駅目の前にはさすがに人がいましたが、

少し離れたら途端に静寂が広がる街。

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あまりに人が見当たらず、歩いているのは私たちだけだったので

不穏なことを色々と想像してしまい、

犯罪グループに襲われたとしても、このだんなサマに私を守ることはムリそうだな、

とその体格を見て判断した私は、自然と歩調も早まるのでした。


東駅に近づくと、スーツケースを持つ人たちも目につくようになり、やっと安心することが出来ました。

着いてから考えてみると、北駅から東駅までの距離はちっとも大した距離じゃなかったはずなのに、

なぜかものすごく長く感じたのでした。

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全ては本当かウソか判らないだんなサマの報告のせいではありますが、

実際に北駅の治安は決して良くはないそうなので、

早朝及び深夜の移動の際にはお気をつけくださいませ。


北駅の雑多な感じと異なり、

東駅は少し洗練された、美しい駅でした。

おそらく同じTGVに乗る

アルザス、ドイツ方面へと向かう観光客たちが

徐々に到着してきているようで

早朝とはいえ少し賑やか。

数店舗あるカフェもほどよく賑わってきていました。


こうしてやっと到着した東駅。

憧れのTGV、たくさん並ぶ列車の中の、どれが今回私たちの乗るTGVなのかまだ判らないまま

フランス到着後、最初に飲むエスプレッソを啜りつつ

案内板にホーム番号が表示されるのを、粛々と待つ私たちなのでした。



am4:15シャルルドゴール着

パリ到着は朝の4:15。

パリに着く最初の便なのかどうかは判りませんが

前を歩く彼らを見失ったら、迷いそうなほどに閑散としたCDG。


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たしか、3年前にフランスに来たときは、ANAを利用したからターミナル1。

円形の変わった作りのターミナル1と比べて、今回到着したターミナル2は驚くほどに近代的。

スキポールにせよ、フランクフルトにせよ、ここシャルルドゴールにせよ、

どうしてこうも、洗練された作りなのだろう。

こういうところが、ヨーロッパの好きなところかもしれない。

歩いているだけで近代美術館にいるような感覚になるから。


荷物を受け取りに行くと、

意外とたくさんの人がいました。


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が、あっという間に人々は散っていき、

やはり4時台の空港に相応しく、静寂が訪れます。

先ほどまでたくさん居た人たちは、どこに向かったのだろう。

空港はいろんなところから人がやってきては、いろんなところへ消えていく場所。

一瞬だけ、ほんの少しの時間を共有した彼らが、その後どこに向かっていったのか、

なんだか妙に気になってしまいました。


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空港内のカフェはこんなに早くから営業準備。

もうすぐ開店のようで、スマートで素敵なお兄さんがテキパキと準備をはじめていました。

通勤してきたそのままのような格好で、ヘッドフォンにデイパックを背負いながら準備をする姿には惚れ惚れ。

こういう人、日本にはなかなかいないなと、少し海外を実感してきたのだけれど、

このときは時間はまだ朝5時前。

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それにしても、ターミナル2はなんて広いの。

翼を広げたように、対照的にホールが並び、且つ長く延びるデザイン、

移動が本当に大変。


これからまだまだ旅の移動は続きます。

パリ中心部へ行くならロワシーバスが便利だけれど

今回はTGVに乗るために、東駅へ、そのために一旦北駅(Gare du Nord)へ。

RER B線という鉄道を利用するために空港内を駅へと移動。


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掲示板には目がチカチカするほどの鉄道の本数が表示されている、

その本数の多さに感心していたけれど

よくよく見たら国際線の飛行機の掲示板でした。

全てがON TIME

意外と?優秀なのですね。

遅れることが多いと聞きましたが、さすがに国際線は頻度が少ないのでしょうか。

成田でも、CDGでも、いろんな国のいろんな都市が羅列された掲示板を見るのはとても好き。


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まだ朝の5時ちょっと過ぎなのに、

列車の待合スペースには、それなりの数の人がいました。

でもみんなお疲れの模様。しかも寒い。

それなりに人がいることにはとても安心しました。

旅人なのか、空港で働く人なのか、個々の背景など考えてみると、多少の暇つぶしにはなるのでした。


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早朝及び深夜のRER B線は危険らしい、

とどこから仕入れたのか判らないがまんざら間違ってもいなさそうな情報をだんなサマが突然言い出す。

そう言われてみると、全てが危険に思えてきた。

閑散としたホームを眺めつつ、でも急行に乗れば、次に止まるのが北駅だから大丈夫だよという言葉に安心し、

切符を買いに窓口へ。


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向かいつつもどうせ閉まっているだろうと思っていたら

案の定、そんなに朝早くから開いているわけがなくクローズされていて、

結局は券売機で購入、意外と簡単で安心だったけれども

やはり硬貨とクレジットカードしか使えないので若干注意。


大抵の人は今どきクレジットカードを持っていそうだし、

意外と便利な定義なのかな、と思っていたけれど

その後中国人らしきおじさんに券売機の使い方を質問され、

クレジットカードか硬貨を使うことを伝えたら

「クレジットカード持ってないけど・・」

と言われて多少戸惑いました。


が、その後彼の姿をホームで見かけたので

とにかく切符は買えたみたい。

何の力にもなれなかったけれど、とにかくおじさん、買えたみたいでよかった。


安全だというだんなサマ太鼓判のRER B線急行に乗って

とうとうパリ市内へと、出発です。