こんにちは
泰山堂の金成（かなり）です
以前、箱根のホテルの売店で買った一輪挿しです。
（go to トラベル のクーポンで買いました）
結構気に入っていて、庭の小さな花を飾って楽しんでいます。
今日は、3色のパンジーにしてみました。
前回は、更年期障害の症状はどうして出て来るのか？
ということを西洋医学的な考え方でご説明いたしました。
今日は、漢方ではどのようにとらえるかという
お話をしたいと思います。
漢方では更年期障害は、五臓の中でも特に「腎（※）」の不調、
また「腎」と関かかわりの深い「肝」「心」の不調ととらえて、治療を考えます。
※西洋医学的な「腎臓」だけでなく、
生命エネルギーの源、陰・陽やホルモン系の元といった広い概念
腎には陰と陽があるのですが、
更年期の場合は、腎陰の方が不足することが多いです
腎陰には、身体を潤したり、冷ましたりする働きがあるため、腎陰が不足すると、
熱（熱感やホットフラッシュ・多汗など）や
乾燥（皮膚や膣の乾燥、コロコロ便など）の症状が出ます。
腎陰不足がホルモン系にも影響が及ぶと、
健忘症、めまい、耳鳴りなどが出ることもあります。
また、腎陰が不足すると、腎と心（しん、※）の協調関係にも影響が出て、
不眠、心煩（「焦燥感」など、心がざわついて落ち着かない状態）など、
心の熱の状態があらわれます。
※心臓だけでなく、血液循環や精神・意識・思考のコントロールといた概念
腎陰不足は肝との協調関係の不調をまねくことがあり、
この場合、イライラ、怒りっぽい、片頭痛などが出ます
このように腎陰が不足して様々な症状が出る場合、まずは、
「腎陰」を補う漢方薬や健康食品をベースに、
症状がひどい場合は、
具体的な症状に合わせて追加する場合もあります
一方、腎陽が不足している場合もあります
腎陽不足は更年期よりは老年期の方に出やすいのですが、
人によっては更年期に出ることもあります。
腎陽不足でもっとも顕著に出る症状は冷えです。
その他、頻尿、下痢、腰のだるさ
などもあります。
このタイプには、八味地黄丸、参茸補血丸、双料参茸丸、至宝三鞭丸など
腎陽を補う漢方薬の中から
症状に合わせて選びます。
陰でも陽でも、腎を補う漢方は、効果が出るのに時間がかかりますが、
ホットフラッシュやイライラなどは、比較的早く（２週間～１か月）
効果が出る方が多いように思います。
あくまでも個人的な印象ですが。
いずれにせよ、補腎という考えは西洋医学にはなくて、
西洋薬には、これに相当するものはたぶんないと思います。
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