観我巌/間川三十二勝 | たいや旅館・おやじだより

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 四国88ケ所第86番札所「志度寺」の門前町にある小さな旅館「たいや(鯛屋)」のおやじであります。
 うどんだけじゃない「さぬき」を、趣味の写真を通して発信していきたいと考えております。どうかお気軽にお立ち寄りください。
 

昨日に続いて間川三十二勝に、観我巌(かんががん)と呼ばれる大きな岩があります。以前一度ご紹介したことがありますが、この岩には竹林上人が詠み、自らノミを振るった歌が刻まれています。

まずは浣花渓の控えめな流れから

観我巌1

そしてこれが観我巌
何やら自が刻まれております。

観我巌2

左から観我巌と読めますか

観我巌3

下の段
判り難いと思いますが、こう刻まれています。
「やとしぬるこの たまもすらなかりけり かならすもまた のこるぬしとや」
上から読んでも山○山、下から読んでも山○山だとお気づきになりましたか?
この歌は廻文になっています。
ただ、歌の意味につきましては、おやじ、よく判りません。

岡村信男 著「志度のいしぶみ」によると、上人は、「人は一度死ぬと身も心も二度と生まれ変わる事がない」という考え方と、「善意や因果は残り、魂は永遠に不滅である」という考え方を共に否定したといわれます。上人のこの考え方を表した歌だと思われるのですが

観我巌4

観我巌の側面です。

観我巌5

再び浣花渓の流れに戻ります。
川面に落ちた杉の葉であります。

観我巌6