昨日に続いて間川三十二勝に、観我巌(かんががん)と呼ばれる大きな岩があります。以前一度ご紹介したことがありますが、この岩には竹林上人が詠み、自らノミを振るった歌が刻まれています。
まずは浣花渓の控えめな流れから
そしてこれが観我巌
何やら自が刻まれております。
左から観我巌と読めますか
下の段
判り難いと思いますが、こう刻まれています。
「やとしぬるこの たまもすらなかりけり かならすもまた のこるぬしとや」
上から読んでも山○山、下から読んでも山○山だとお気づきになりましたか?
この歌は廻文になっています。
ただ、歌の意味につきましては、おやじ、よく判りません。
岡村信男 著「志度のいしぶみ」によると、上人は、「人は一度死ぬと身も心も二度と生まれ変わる事がない」という考え方と、「善意や因果は残り、魂は永遠に不滅である」という考え方を共に否定したといわれます。上人のこの考え方を表した歌だと思われるのですが
観我巌の側面です。
再び浣花渓の流れに戻ります。
川面に落ちた杉の葉であります。