トラベル特集ーー嘉義特集(中)「嘉義市」散策 | 台湾観光のブログ

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「嘉義市」散策

嘉義市は阿里山への中継地として知られ、スポットの多くも森林鉄道と密接な関係がある。また日本時代から残る史跡も多彩で、台湾最大のヒノキの集散場があったことから台湾でも、もっとも木造建築が多い都市である。

嘉義を舞台に撮影された映画《KANO》(2014年公開)を契機に、近年は嘉義観光が注目されるようになった。市内には多くの日本時代からの老建築群が残っていたが、それらが檜意森活村・獄政博物館・鉄道文化パーク・文創パークとして続々とリニューアルされている。また木造建築を活かしたカフェ・雑貨屋・飲食店もブームを呼ぶ人気だ

嘉義は芸術と音楽の都でもある。日本時代を代表する台湾人画家「陳澄波」の故郷であり、交趾陶・石猴彫刻の故里でもある。年末になると管楽音楽のパレードが開催されるなど文化イベントも盛んだ。


鉄道芸術村 
台湾鉄道の倉庫を展示空間にリニューアルした初の例。倉庫内外にオブジェが配置されている。
Add:嘉義市西区北興街37-10号     

嘉義文創パーク 
前身は日本時代の製酒工場。ギャラリー・設計ブランドショップおよび飲食空間が進駐している。
Add:嘉義市西区中山路616号


嘉義市博物館
嘉義特有の地質および出土した文物および郷土の芸術(石猴彫刻・交趾陶)を紹介しているほか、陳澄波のコーナーが設置されている。
Add:嘉義市東区忠孝路275-1号

交趾陶博物館
交趾陶が嘉義の歴史とともに発展してきた経緯を建築・工芸などの方面から検証。
Add:嘉義市東区忠孝路275号

森林之歌
高さ14メートルの装置芸術であり、当地のランドマーク。阿里山の木材、八掌渓の石、廃棄された軌道など阿里山林業を物語る素材を使って創作された。


文化路夜市
中央噴水池から南に進むと文化路。嘉義でもっとも賑やかな街道で、夜に入ると歩行者天国となって夜市が四・五百メートルに延びる。


北門驛
1910年に創建された阿里山森林鉄道の始発駅。阿里山の高級ヒノキが使用された市の史跡。
Add:嘉義市東区共和路428号

噴水鶏肉飯
嘉義を代表する伝統の小吃で、「噴水鶏肉飯」は嘉義でも早期に創業した「第一商場」にある老舗。中央噴水池の圓環そばにあることからこの名がある。
Add:嘉義市西区中山路325号



檜意森活村
 嘉義市東区に位置し、面積は約3.4ヘクタール。1914年創建の和風宿舍など28棟のヒノキ建築が立ち並ぶ。阿里山の林業はヒノキが中心をなすことから、「ヒノキの町」と呼ばれた時代もあった。今は複合式の商業施設として再生し、雑貨・お土産・飲食店など多彩な店舗とともに展示スペースが進駐している。

Add:嘉義市東区林森東路1号
Tel:+886-5-2761601
Web:www.hinokivillage.com.tw


嘉義KANO故事館
 映画《KANO》の中で近藤監督の住宅が撮影されたところ。映画がヒットしたあと、記念館として利用されている。玄関右手に呉明捷(映画主役,「嘉農」のエース兼四番バッター)のポスターがあり、「一球入魂」の書が掲げられている。館内ではスクリーンに映画の一部内容が放映されているほか、随所に古い写真が展示されている。ショップでは各種関連商品が販売され、そばには陳澄波の孫にあたる彫刻家の蒲浩明氏が創作した呉明捷投手のフィギュアがたつ。甲子園のホームベースなどをバックに記念撮影する人たちも少なくない。

Location:檜意森活村T12A
Tel:+886-5-2761601 #2121
Open:10:00-20:00
Ticket:NT$30


 森 咖啡
 店内に入ると馥郁たるコーヒーと香ばしいワッフルの香りが迎えてくれる。店内は木質の色調で、壁には日本のNARUMI製の大皿がかかっている。かつて日本で暮らしたオーナーが嘉義で開いたのが和風カフェmei caféで、雑貨とスイーツを販売していた。森咖啡は阿里山コーヒーを基軸に、2014年開幕の二号店にあたり、淹れたてのコーヒーと新鮮イチゴを配したワッフルのセットが人気を集めている。


Location:檜意森活村T12B
Tel:+886-5-2761601 #2122
Open:10:00-20:00
Web:www.facebook.com/morikoohii


獄政博物館
 前身は嘉義監獄で1920年の創建。素材の大半が阿里山産ヒノキ材で、台湾で希少となった日本時代の監獄跡。建築は網走監獄でも採用されたペンシルベニアスタイルという往時の最新式。

 ペンシルベニア式監獄の最大の特徴は、受刑者を収容する建物が放射状に配列され、監視者は焦点となる中央に位置して、一人ですべての獄室の動態が把握できる点にある。獄内の詳細が理解できるよう獄政博物館では定時にガイドツアーを催している。高い天井は通風防潮を意図したもので、収容者の挙動監視のため高い位置に通路が設置されている。女性の収容房には授乳室が設けられているのも興味深い。かつての広々とした工場が展示空間に利用され、台湾各地の新旧刑務所の模型や古い写真、そして往時の諸道具のほか収容者が創作した作品が展示されている。


Add:嘉義市東区維新路140号
Tel:+886-5-362-1873
Open:9:30・10:30・13:30・14:30 が館内ツアーの時間、月曜定休


嘉義公園

嘉義市東部に位置し、1910年開幕の嘉義市野球場・嘉義植物園にあたる。園内には古木が高く生い茂り、優美な景観をつくっている。公園内にある高さ62メートルの「射日塔」は名実ともに嘉義市のランドマーク。特殊な造型は樹齢千年の阿里山千年神木から発想を得たという。入口には台湾の守護神といわれる雲豹の彫刻が対で建つ。天辺の眺望台からは市内の全景が見渡せる。同様に公園内にたつ嘉義市史跡資料館は1943年創建の嘉義神社付属の齋館および社務所で、現在嘉義の人物と文化・風俗にまつわる文物が展示されている。


射日塔
Add:嘉義市東区公園街46号
Tel:+886-5-2751357
Open:水曜-金曜9:00-17:00
   土曜-日曜9:00-21:00
      月曜・火曜定休 
Ticket:NT$50

嘉義市史跡資料館
Add:嘉義市東区公園街42号
Tel:+886-5-2711647
Open:9:00-17:00、月曜休館


老建築をリニューアル

Loft23.5
 周辺の純朴な風情とは一変し、店内に入ると欧風のビストロの雰囲気いっぱい。こうした風情のレストランは嘉義では決して多くない。だからこそオーナーの林緯廷氏はこの嘉義をとくに選んで開店を決意した。林氏は長年マスコミの記者を務め、広い見識を擁する。店内では日常的に各種講座を開催し、地元の若者たちとの交流を深めている。一番の人気メニューはパスタ。素材も種類も豊富で、サラリーマン世代の人気を集める。ミニマムチャージがないのもうれしい。林氏はより多彩な人たちが集い、グラスや傾け、美食を囲みながら歓談してほしいという。


Add:嘉義市西区光彩街568号
Tel:+886-5-2253508
Open:11:30-22:00、木曜定休


屋子裏有甜点

 三角窓のカフェは静かな路地裏に潜む。しかし営業時間がくるまでに、門前には行列ができている。嘉義市では珍しい光景だ。お店の前身が「印刷工場」だと聞けば、さらに驚く。店内には往時の看板がまだ掲げられている。そこには古きものを大切にする主人の志がみてとれる。コーヒーによく合う手作りケーキは、完売とともに品切れとなる。アイデア商品も並ぶ店内は、老建築ながら瑞々しいエネルギーに満ちている。まさに新旧がコラボする小さな空間だ。

Add:嘉義市東区成仁街209号
Tel:+886-5-2222643
Open:13:30-18:30、木曜・金曜定休


Bless

 飲食・金工・手染・植栽がコラボするコンプレックスな空間であり、嘉義市内にその名がとどろく名店である。オーナーの「発哥」はまったく個人の手でこの店の一切を立ち上げた。とある日本人客は「100回でも来たい!」と絶賛したという。左手の大きな窓には一面黄ばんだ紙が張りつけられている。よくみると、それはタイプライターでタイプされた英文の試験用紙だ。強い光線や雑多な景観を避けるための工夫と知れば、さらに驚かされる。店内はそうした工夫と視覚効果に満たされ、植栽の美学も見事。Blessでは一杯のコーヒーとスナックで、貴重な午後の時間を過ごせそうだ。


Add:嘉義市東区啓明路124号
Tel:+886-5-2762917
Open:14:00-21:00、月曜定休


 好物

 繁華な文化路夜市を通り抜け、延平街に入れば突然もの静かになる。その路上に「好物」はある。オーナーの高さんとご亭主は、いずれも高雄人。数年前に偶然嘉義で休暇を過ごし、この町の雰囲気が気に入ったという。店内では高さんが内外から蒐集した雑貨や小物が販売されている。老建築の木の門を開けば、「よき物」が迎えに来てくれる人を待っているという雰囲気である。二階建てで、一階がショップ、二階が手作り教室となっている。店内の人気商品としては、和風の籐籠、欧風の琺瑯、手染のファッショングッズのほか木質の食器がある。

Add:嘉義市東区延平街215号
Tel:+886-5-2252522
Open:14:00-21:00、火曜・土曜定休