「じゃ、兄ちゃん、
次は不動産登記規則第199条」
「第199条は削除」
「削除?
何が書いてあったの?」
「消えてしまった第199条...。
登記官は、登記簿に記録した登記
記録によって登記事項証明書又は
登記事項要約書を作成することが
できないときは、第9条の副登記
記録によってこれを作成することが
できる。」
「副登記記録?
何それ?ヤバイやつ?」
「全然ヤバくないよ。
第9条は残ってるし、副登記記録もある。
ただ、もともとの第9条は、副登記記録を
調整する、だけだったんだけど、
その後、第9条第2項で、
登記官は、登記簿に記録した登記
記録によって登記の事務を行うことが
できないときは、前項の副登記記録
によってこれを行うことができる。
と付け加えられてる」
「第9条に取り込んでしまった、ってことか」
「そう、だから第199条は必要なくなった」
「なるほどね。
どうする?第200条いく?」
「いや、今回は第199条の削除のこと
だけでおしまい」
「ちょっと聞いてみるんだけど」
「なんだよ」
「兄ちゃんはどうやって
過去の条文を調べてるの」
「古い登記小六法をひもといてる」
「へ~。それしか方法はないのかな」
「ほかにも方法はあるけど
それが一番手っ取り早いからな」
「だって、普通は古い登記小六法なんか
持ってないじゃん」
「まあな」
「どうすればいいんだよ」
「それは企業秘密だ」
「え~、兄ちゃん、企業じゃないじゃん」
「まあな。でも、あまり教えたくないん
だよな...」
「いいじゃん、教えてよ」
「じゃ、次の時にな」
「え~」