閉鎖登記簿解読研究所

閉鎖登記簿解読研究所

読みにくい閉鎖登記簿について、調べたこと、学んだことなどを共有していきたいと考えています。

乙号事務担当者の皆様へ

会社によって違うと思いますが、研修や教材は十分ですか。

わからないこと、気になることがあるけれど、職場では聞けない、わかる人がいない、ということはありませんか。

お客様から聞かれて答えられなくて残念な思いをしたことはありませんか。

乙号窓口で仕事をしていて、お客様から質問されても、知ってる人がいない、手引書にも書いてない、書いてある本がない、ということはよくあります。

そうして、答えが見つからないまま、いつのまにかどういう質問だったかも忘れてしまい、またお客様から質問されて答えられない。その繰り返しの日々が続きます。

ずっと知りたかったこと、ずっとわからなかったこと、をいつでも自分で調べることができる、載ってなかったらいつでも質問できる場をつくろうと思って、乙号事務オンラインを始めました。

現在のメニューはこれだけです。

01 疑問は思いついたときに解決を

02 [教材] 法務局のねずみコメント付き

03 [教材] 閉鎖登記簿入門(完)

04 [教材] 地図Q&A(完)

05 [教材] 地積測量図Q&A(完)

06 [教材] 履歴事項証明書の見方

07 商業登記Q&A

08 法人登記Q&A

09 閉鎖登記簿の見方

10 登記事項証明書の見方

11 土地台帳の見方

12 相続登記義務化について

13 法務局の証明書窓口にて(仮)

14 A4まとめプロジェクト

15 乙号クイズ

17 実務資料

18 教材ダウンロード

19 法律・政令・省令・通達・回答

20 初めて乙号事務を担当される方へ

21 乙号事務担当者必見のサイト

22 ねずみくんの乙号用語辞典「乙辞苑」

23 法務局に行かなくてもできること

24 これ、どう説明したらいいですか。

25 知ってるようで知らない登記の歴史

26 この条文、なんだっけ?

27 それ、どこに書いてあるの?

28 乙号窓口で生き抜く方法

29 答えのない問題


乙号事務オンライン

https://yoor.jp/room/taisukemob

土地の閉鎖登記簿の保存期間は、50年です。(不動産登記規則第28条)

 

といっても、貴重な資料ですので、実際は、50年を過ぎても保管されていることが多いです。

 

ただ、あくまでも保存期間は50年ですので、50年を過ぎた閉鎖登記簿は、いつ廃棄されても文句は言えません。

 

ということで、昨日まで見ることができた閉鎖登記簿が、ある日突然見ることができなくなる、謄本も請求できなくなる、ということはありえます。

 

土地の歴史をさかのぼってみたい、ご先祖様がいつ、誰から土地を取得したのか知りたい、逆に、いつ土地を手放したのか知りたい、と思っても、もう二度と調べることができなくなるのです。

 

今から50年前というと、昭和51年です。ということは、昭和50年までに粗悪移記閉鎖された閉鎖登記簿や、合筆などで閉鎖された登記簿は、いつ廃棄されてもおかしくない、ということです。

 

閉鎖登記簿の請求は、お早めに。廃棄されたら、もう二度と調べることができなくなります。

 

閉鎖登記簿の読み方についての相談は、nikonikototoco@gmail.com まで。

 

さて、明治時代の登記簿の記載例を読み解いていきましょう。

 

明治時代の登記簿記載例

明治時代の登記簿記載例

明治時代の登記簿記載例

 

全体の流れは、こんな感じです。

 

明治32年7月1日、川田壮太郎、所有権保存。

同年7月2日、建物所有の地上権設定。

同年8月3日、抵当権設定。

同年9月4日、地上権に賃借権設定。

同年9月5日、通行地役権設定。

同年9月6日、売買予約の仮登記。

同年9月8日、分筆。

同年9月9日、賃借権抹消。

同年10月6日、所有権移転本登記。

同年10月11日、地上権抹消。

同年10月12日、所有権移転。

同年10月13日、所有権移転。

同年10月14日、観望地役権設定。

同年10月15日、抵当権者住所移転。

同年10月16日、質権設定。

同年12月1日、抵当権抹消。

同年12月2日、予告登記。

同年12月10日、永小作権に抵当権設定。

同年12月10日、質権移転。

同年12月27日、予告登記抹消。

明治33年2月1日、質権抹消。

同年2月6日、所有権移転(買戻特約つき)。

 

凄まじいです。

どうしてこんなことになってしまったのか。

いろいろと気になるところです。

 

昔の登記簿を読んでいます。

司法書士の方からのご依頼も受けさせていただいています。

 

 

 

 

 

登記簿の記載例と不動産登記法

すみません、すぐに解説をする予定だったのですが、閉鎖登記簿を読む仕事が立て込んでいて、なかなかとりかかれませんでした。

 

さて、この登記簿ですが、表題部の1番の登記事項を見ても、旧登記簿〇冊〇丁ヨリ移ス、の記載がありません。

 

もちろん、甲区1番も同じです。ということは…そうです。この甲区1番の登記が「所有権保存」登記の記載例です。

 

明治32年7月1日、所有権保存登記をしたことにより、今まで登記簿がなかった地番の登記簿を作成した、ということです。

 

表題部1番の受付の日付が甲区1番と同じ日付であることを確認してください。

 

細かいところを言うと、登記番号が「1番」になっています。

 

これは、「東京都本所区緑町四丁目」の登記簿で一番最初に登記をした登記簿、という意味です。

 

厳密に言うと、「不動産登記法」が施行されてから一番最初に登記をした登記簿、ですね。

 

「不動産登記法」の施行が明治32年6月16日ですから、当然といえば当然かもしれません。

 

受付番号が第1号なのも、その登記所で一番最初に申請された登記、を意味しています。

 

ただ、この登記簿、よく見ると、受付番号1号から22号まで、すべて独占してしまっています。

 

さすがに、そんなことはありえないですよね。

 

明治33年まで年をまたいでいるので、明治時代といえど、番号は更新してるでしょうしね。

 

見れば見るほど、味わい深い記載例です。