法務局には、
いろいろな方が来られます。
となりとの境界線で
もめておられる方、
今まで通ってきた道を
「ここはうちの土地だから通るな」
と言われた方、
共有の道路にいつも路上駐車を
されて困っておられる方、
誰も住んでいない実家の草取りを
きちんとしてくださいと言われて
困っておられる方、
山を相続したけれど
どこまでがうちの山なのか
全くわからない
と困っておられる方、
全く使っていない土地の
固定資産税だけを
えんえんと払っておられる方、
手放したくても売れない、
あげると言っても
誰ももらってくれない、
かといって
市役所も引き取ってくれない
土地を抱えて困っておられる方、
自分の代でなんとかしておきたい、
子供にはきちんとした形で
引き継ぎたい、
そういう思いを持って、
法務局に来られます。
解決できる問題と
解決できない問題があります。
長いあいだ相続登記をしていない、
所有権不明土地が問題になっています。
相続登記を義務化しよう、
ということも真剣に話し合われています。
相続登記は放置しておくと、
相続人が高齢化して、
認知症になってしまったり、
亡くなってさらに相続人が増えてしまったり、
会ったこともない人と遺産分割協議、
ということも、実際によくある話です。
みんなが仲良くハンコを押してくれるうちに、
知らない人が相続人に入ってこないうちに、
みんなの意識がしっかりしてるうちに、
相続登記を済ませておきましょう。
来年こそ、相続登記を。
所有権が不明土地は
九州の広さくらいあると言われています。
ということは、不明じゃないけど
相続登記をしていない土地は
さらにそれ以上あるということです。
相続登記が義務化されてしまうと、
自分で相続登記をしようという方が
法務局の相談窓口に殺到して、
登記相談が受けられない、という事態も
考えられます。