法務局の屋根裏には
ねずみの兄弟が住んでいます。
「ねえ、兄ちゃん」
「なんだよ」
「相続登記って何？」
「なんだよ、今さら」
「いや、一言で説明すると、なんだろ？」
「そうだな、法務局には、土地や建物について
誰が所有者かを登録することになってる」
「うん」
「これが、登記だ」
「うん」
「で、その登録されてる人が亡くなった場合、
その土地や建物を誰が相続するか、を
法務局に届け出ないといけない」
「それが、相続登記、ってわけね」
「そう。
で、よく間違われるんだけど、
固定資産税を誰が納めるか、の届出と
相続登記の申請は別なんだ」
「うん」
「固定資産税の納税通知が毎年届くから、
といって、相続登記が済んでるとは
限らない」
「なるほど」
「相続登記がまだ済んでない、っていう
ことは多いんだよな」
「それが今、問題になっている、
所有権不明土地問題につながるわけね」
「登記って、どうしてもお金もかかるし、
手続きも面倒だからって、
後回しになっちゃうんだよ」
「そっか～」
「ところで、登記って、
なんでしないといけないの？」