「ここで一点確認しておきたいんだけど」
「何?兄ちゃん」
「一元化前の登記簿で、
表題部だけっていう登記はないんだよね」
「そうだね」
「それはなぜかっていうと」
「土地台帳は税金の台帳だけど、
登記簿は権利関係を公示するものだから、
だよね」
「そう。
だから、登記簿はすべての土地に
あったわけじゃなくて、
所有権の登記がされた土地建物
だけにあった」
「所有権登記がされたときに、
初めて表題部がつくられた、って
ことね」
「そういうこと。
なので、明治20年から明治32年
までに登記された土地建物だけ
旧登記簿がつくられてるということ」
「なるほどね。
明治32年以降に初めて登記された
土地建物は、もう旧登記簿ではなくて
土地・建物登記簿が
つくられてるからね」
「じゃ、次はバインダー化の話ね」