「不動産登記事務取扱手続準則第134条について、どう考えますか?」 | 登記を、もっと、わかりやすく。

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ふだんなじみのない登記簿について、できるだけ、わかりやすく説明させていただきます。わかりにくいところは、遠慮なく質問してください。よろしくお願いします。

(前回のおはなし)

 

 

 

「ちょっと難しい話になるんですけど」

 

「なんだい」

 

「不動産登記事務取扱手続準則

 

 第134条について、どう考えますか?」

 

「君は、どこのねずみかわからないような

 

 ねずみに、法務省の通達について

 

 意見を述べてほしい、と言ってるのかい?」

 

「今さら、どこのねずみかわからないとか

 

 言わないでくださいよ。

 

 それに、ねずみさんのほうが

 

 言いやすいこともあるでしょ」

 

「まあね、デリケートな問題だからね」

 

「準則第134条で、地図及び地図に準ずる

 

 図面の写しは、原則として(中略)

 

 請求に係る土地のほか、接続する土地

 

 全部についてこれらの土地相互間の

 

 境界線及びその接続する土地の地番を

 

 記載する、と書かれています」

 

「うん」

 

「でも、現実の地図の写しには、

 

 隣接地番が記載されていないことがあります」

 

「うん」

 

「これについて、どうお考えですか」

 

「うん、

 

 じゃ、まず、地図の写しとは何かを

 

 考えてみて」

 

「地図の写しの定義ですか...」

 

「そう。まず、

 

 地図の写しについて書いてあるのは?」

 

「えーと、不動産登記法第120条です」

 

「そう、何人も、登記官に対し、

 

 手数料を納付して、地図、建物所在図

 

 又は地図に準ずる図面(中略)の全部

 

 又は一部の写し(中略)の交付を

 

 請求することができる、とある」

 

「はい」

 

「つまり、請求できるのは、

 

 地図の全部又は一部の写しであって、

 

 地図に記載されてないことまで

 

 証明する、といものではありません」

 

「そうですね」

 

「では、地図とは何か」

 

「えーと、不動産登記法第14条です」

 

「そう、登記所には、地図及び

 

 建物所在図を備え付けるものとする。

 

 そして、前項の地図は、一筆又は

 

 二筆以上の土地ごとに作成し、

 

 各土地の区画を明確にし、

 

 地番を表示するものとする、と」

 

「え?地図って、そんなものなんですか」

 

「そうだよ。地図の定義としては、

 

 一筆又は二筆以上の土地ごとに

 

 作成し、各土地の区画を明確にし、

 

 地番を表示するもの、なんだよ」

 

「どこにも、接続する土地全部について

 

 これらの土地相互間の境界線及び

 

 その接続する土地の地番を記載する、

 

 なんて書いてないわけですね!」

 

「そう、そもそも、地図に書いてないものを

 

 地図の写しとして証明できるわけが

 

 ないんだよ」

 

「そうですよね」

 

「なので、準則第134条の趣旨は、

 

 地図の写しは、地図の全部又は一部の

 

 写しなんだけど、その地図に載っている

 

 範囲で、接続する土地全部について

 

 これらの土地相互間の境界線及び

 

 その接続する土地の地番を記載する、

 

 ということだと考える」

 

「なるほど」

 

「あくまで、一ねずみの意見だけどね」

 

「でも、言ってることはよくわかります。

 

 だって、隣の地図は別の地図だから、

 

 隣の地図と請求の地図が

 

 どう接合するかなんて、法務局は

 

 証明できるわけないんですよね」

 

「そのとおり。

 

 ただ、これはあくまでも一ねずみの

 

 考えだからね。

 

 お客様からしたら、隣の地番が

 

 載ってる方が便利なのは間違いない」

 

「そうですね」

 

 

 

(つづく)