「閉鎖登記簿」とは、閉鎖された登記簿のことです。
ただ、登記簿を閉鎖する理由にはいろいろあり、
コンピュータ化前の紙の登記簿は、閉鎖された理由により、
編てつされる「閉鎖登記簿」が違っています。
①粗悪登記用紙の移記閉鎖 「粗悪用紙等の移記について」(昭和38・7・18民事甲2094)
いわゆる「粗悪移記」のことで、登記簿には「法務大臣の命により移記」と記載されています。
②登記のコンピュータ化による移記閉鎖 「不動産登記法及び商業登記法の一部を改正する法律」(昭和63年法律第81号)
紙の登記簿からコンピュータに移行したときに閉鎖された
「紙の登記簿」です。「紙の登記簿」ですが、土地については
スキャナで読み取り電子化が進んでいますので、電子化が
完了した法務局では、閲覧や閉鎖登記簿謄本は、パソコンの
ハードディスクに入っているPDFファイルを印刷しており、「紙の
登記簿」そのものを昔のように閲覧することはできません。
登記簿には「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項の
規定により移記」と記載されています。ちなみに「昭和63年
法務省令第37号」は「不動産登記法施行細則」の改正です。
③合筆、滅失などの登記申請による閉鎖
④土地改良、国土調査、土地区画整理などの特殊事件(大量事件)による閉鎖
だいたい、紙の閉鎖登記簿は、大きく分けて上記の4種類だと思うのですが...。