平助日記 | ぶーさーのつやつやブログ

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艶が2次小説と薄桜鬼ドラマCD風小説かいてます。

あー、また思いつきで書き始めてしまった。
その名も「平助日記」www
なんじゃそりゃ!!
と自分でツッコミ入れたくなるタイトルです。
そして設定も相変わらずめちゃくちゃで・・・すんません。
恋愛要素も皆無、の予定。
続く・・・になってますが、多分次で終わりますw

全て中途半端に書き散らす私は馬鹿ですね。

今週中に、総司編の続きでも書こうかな。

それでも興味を持って下さった奇特な方はどうぞ♡





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俺の名前は藤堂平助。

秘密組織「薄桜鬼」の一員だ。

まあ秘密組織って言っても悪い犯罪とかしてる訳じゃなくって、正義の為の犯罪って事なんだけど昔風に言うと“義賊”みたいなもんだな。

例えば同じ組織の一員である原田左之助。
彼の担当は持ち前の「イケメン&女ったらし」なのをフルに活かして、結婚詐欺が担当だ。
結婚詐欺師って男だけじゃないんだぜ。
女の詐欺師だっている。
だから、左之さんはそんな悪い女に騙された男たちからの依頼で、その女詐欺師を逆に騙すっていうのが仕事なんだ。


肉体自慢の永倉新八。
俺は新ぱっつぁんて呼んでるんだけど、彼はDV被害に遭った人達の依頼で相手に仕返しをするのが仕事だ。
当然女や子供には暴力を振るわないのが俺達のポリシーでもあるから、この依頼は男性からDVを受けた女性からに限っている。


続いて沖田総司。
彼はいじめに遭ってる子供たちからの依頼を担当している。
殴られたと聞けばその倍返しで相手を殴るし、悪口を言われたと聞けばさらに残虐な悪口を流すといった具合に、総司の陰険な性格にぴったりの担当だと俺は思ってる。


そして斉藤一。
一くんは、俺達の中でも一番寡黙で一番腕がたつ頼れる男だ。
見た目はクールなんだけど、内に秘めた誰よりも熱い心を持つ隠れ熱血漢だ。
ま、ちょっと天然なところもあるんだけど。
彼は依頼を受けるのが担当で、いわば俺達組織のマネージャーみたいなもんだ。


その一くんが忠犬のように慕って従っている俺達のリーダー、土方歳三。
すっげー怖くて鬼みたいな人で皆恐れてるんだけど、本当は優しい人だってちゃんとわかってる。
だから、細けえ事でガミガミうるさく言われると鬱陶しく感じる時もあるけど、なんだかんだ皆土方さんの事が好きだ。
あ、総司はどう思ってんだかわかんねえけど。


最後に非常勤の山南敬介。
山南さんは恐喝されてる被害者からの依頼で、恐喝している相手の弱点を探し出し、逆にじわじわと真綿で首を絞めるように脅し返す・・・ってのが担当だ。


とまあだいたい主要メンバーと担当内容はこんな感じ。
おっと、俺が何の担当してるかって紹介すんの忘れてたな。


俺の担当は盗み。
友達に借りパクされたゲームソフトや漫画を気づかれないように取り返したり。
そんな説明だと他の仕事よりも小せえ事のように思われがちだけど、実はこの依頼が結構多いんだよな。



秘密組織だからタウンページに広告とか載せる訳にはいかねえんだけど、何故か口コミで広まって、多いときなんかは1日に3~4件も依頼が入ることだってある。
でも、中にはお門違いな内容の電話もある。
夫婦喧嘩の仲裁を頼んでくる人とか。

俺達は何でもかんでも引き受ける便利屋じゃねえし、きちんと依頼内容を聞いて慎重に審査して、それでやっと依頼を受ける事になってから仕事が始まるんだ。
それに、ほとんどの内容が1日や2日で片付くものじゃねえし、掛け持ちできたってせいぜい2件ぐらい。
だから担当の仕事がなくてぽっかりと暇になる時も多い。



そんなある日、とある女性からの依頼―――



「はい」

いつものように一くんが電話に出る。

「ではまず名前を伺おう」

俺、思うんだけど、こんな応対の仕方でいいのかな?
一くんて口数が少ないうえにぶっきらぼうな話し方で、長年の付き合いの俺達だってたまに聞き取れないぐらいの音量でしゃべるのに、これで電話の相手に伝わってんのかなって思う時がある。

そんな事考えながら、俺は事務所のソファに寝転がってぼそぼそと話す一くんの声を聞いていた。

「雪村、千鶴・・・で、用件は」

女の人からか・・・じゃあDVか何か、かな。
新八っつぁんの出番だな、なんてぼんやりと考えていると。

「うむ、ストーカー被害か」

へえ、ストーカーかぁ。
意外とうちにはあまりない来ない依頼だな。
そう言えば、ストーカーって誰が担当なんだっけ?

「わかった。では17時にお待ちしている」

一くんは相手の名前と連絡先と依頼内容を簡単に聞いてメモをとり、電話を切った。

「ねえ、一くん」
「なんだ、平助」
「ストーカーって、うちじゃ誰が担当すんだっけ?」
「被害内容にもよるだろうが、今までにあまり依頼はなかったからな・・・土方さんに相談をしてみる」
「ふぅーん」

今は総司と左之さんが出払っていて、この事務所にいるのは俺と一くんと土方さんと新八っつぁんだった。
山南さんは非常勤だから、ふらっと事務所に来る事もあるけど、基本的には出勤してこない。

一くんは土方さん専用の部屋のドアをノックした。

「入れ」

相変わらず低くドスの聞いた声だぜ。

「失礼します」

恭しくドアの前で一礼して部屋の中へ消えた。

少しして、一くんと一緒に土方さんが出て来た。
どうやらさっきの電話の依頼に関して話してるみたいだ。

「ま、そういう事なら一度話を聞いてみて、空いてる者で対応出来そうなら平助か新八にやらせよう。総司も原田も、長期の案件で手が離せんだろうし」
「はい、わかりました」
「おい、お前ら」

土方さんはソファに寝そべったままの俺と、テーブルの方でエロ本を眺めている新八っつぁんに声をかけた。

「なんだよ、土方さん」
「聞いてたと思うが、ストーカー被害の依頼だ。受ける事になった場合にはお前らのどちらかに担当してもらうから、頼んだぞ」
「へーい、りょーかい」


そんなこんなで17時少し前に、依頼主の雪村って女性が事務所を訪れた。


一くんが応接室に案内して数分後、土方さんが部屋に入る。


「どうも、責任者の土方です。詳しいお話を聞かせていただけますか」
「は、はい・・・」


30分ぐらいして雪村って女性が応接室から出て来た。
可愛いからストーカー被害に遭いやすいって訳じゃねえかもしれねえけど、ちらっと見えただけのその雰囲気はかなり可愛い感じだった。
俺のタイプかも。

依頼者を見送って振りかえった土方さんはなんだか険しい表情だった。

「どうしたんだ、土方さん」
「ん、いや、まあな・・・ちょっと変わった依頼だったからな」
「変わってる?何がどう変わってるんだ?」

新八っつぁんも話に加わって来た。
そして一くんも黙って事務所の中央にあるテーブルまでやって来て、俺達3人が土方さんを囲む形になって座った。


「それがだな・・・」

先ほどの依頼者、雪村千鶴からの相談を土方さんが説明し始めた。




≪平助日記2へ続く・・・≫