鉄鼠の檻 / 京極夏彦[再読] | カーツの歴史散策&御朱印作庭  庭は眺めるものではなく、       出てみるものなのだ、、

カーツの歴史散策&御朱印作庭  庭は眺めるものではなく、       出てみるものなのだ、、

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電光影裏斬春風

知っているようで知らない歴史の裏側をそっと、

御朱印帳をたずさえぶらり、ふらり、、つれづれに、、、

日々徒然に

自分でテーマを決めて巡っているシリーズが幾つかあって、
今日はその中の一つにも絡めて、、


 禅宗は纏めて一宗と勘定され、慥か天龍寺の貫首が初代管長になったはず。
 鉄鼠の檻 / 京極夏彦 [再読]


滴水老師のことだねぇ... こんな記述まであったとは ((((゜д゜;)))) 💦
円覚寺の 釈宗演老師 の名前も出てくるし

鉄鼠 は1953年 (昭和28年) 2月下旬の話だから、まだまだ気になる記述も、、
鎌倉の本山とあったがこれは建長寺さんか円覚寺さんのいづれかになると思うが、
ここでは建長寺さんの方かな (°_°)?


さてさて


  「そんな苦労をして旅館の庭の木の天辺で坐禅を組まなきゃいけない理由がどこにある?」
 鉄鼠の檻 / 京極夏彦 [再読]

ともあったけど、いや、実際にそういう話はあるのだ、中国は唐代の話になる
ちょうど数年前の年始の管長さんの法話の中で、、、


 白 「そんなところにいたら、危ないぞ危ないぞ」
 道 「いや、あなたの方が危ない」

木の上で坐禅をしている鳥窠道林和尚のところへ、
詩人であり学者でもあった白楽天が訪ねていった時の話だ

 白 「私はこうして地面の上に足をつけて立っている、その上、
    社会的地位もある、財産もある、いったいこの私の何が危ないというのか」
 道 「いや、あなたの方が危ない、例えていうなら、火のそばに薪があるようなものだ、
    いつ燃えだしてしまうかわからない、あなたの心もそれと同じであって、
    いつ燃えてしまうかわからない、危ないのはあなたの方だ」


たとえ地位や財産があろうとも、自分の心が穏やかでなければ、すなわち危ないのだという

惜しい、欲しい、憎い、可愛い、恨めしい、怒り腹立ち、驕り高ぶり、、

いつ燃えてしまうかわからない
いつ燃えてしまうのかさえわからない


自分の心の愚かさに気付いた白楽天は謙虚に鳥窠道林和尚にこう尋ねた

 白 「あなたの説かれる佛法とは、いかなるものでありましょうか」
 道 「悪いことはしないように、良いことは努めて行うように」

 白 (°_°)⁈

 白 「なんだそんな事か、そんな事なら、三歳の子供でも知っているではないか」
 道 「三歳の子供でも分かっていたとしても、八十歳になってもこれを実践していくことは難しいぞ」


ふーむ、、なるほど、、、


にしても、ちなみにひょっとして、、火のそばに薪?

R.クリーガーはこの話を知っていていたのかもしれないなぁ (・ω・)?
時代は60年代も半ば、大拙博士はピッピー文化にも影響を与えたというから


 Try now we can only lose
 今、試さなければ何もかも失ってしまうじゃないか
 And our love become a funeral pyre
 俺たちの愛は火葬用の薪になってしまう
 Come on baby, light my fire
 カモンベイビー 俺のハートに火をつけてくれ
 Come on baby, light my fire
 カモンベイビー 俺のハートに火をつけてくれ
 Try to set the night on fire, yeah
 夜を燃え上がらせよう
 The time to hesitate is through
 ためらう時間は終ったんだから

 ハートに火をつけて / ドアーズ


等と、

思い出しながら読みすすめていると、、


  「ほう。柏の木の上? 仙石楼の? あの庭の、柏の上で? はあ、なる程」
  「何か思い当たることでもおありで?」
  「庭前柏樹」

 鉄鼠の檻 / 京極夏彦 [再読]


ほ〜✨まさに禅の語録 「無門関」 にある言葉だねぇ禅寺に柏樹が植えられていれば
間違いなくこの語に由来してのことだろう

また、

  「それでね、ある人が尋いたんですって。百足に。
  あなたはそんなに沢山足があるのに、どうしてそんなに器用に、
  一本一本動かせるんですか──ッて」
  「ああ」
  「そしたらね、百足は考え込んじゃって、いったいどうやって動かしていたのか、
  改めて考えたら何だか判らなくなったんでしょうね。
  その途端に足が動かせなくなッて、考えれば考える程動かせなくッて、
  死んじゃッたんですって──」

 鉄鼠の檻 / 京極夏彦 [再読]

これは、荘子 / 内編七編 にある

 日鑿一竅、七日而渾沌死
 日に一竅を穿つに、七日にして渾沌死せり

か (・ω・)?


御朱印百鬼夜行シリーズ
・姑獲鳥の夏 / 雑司が谷鬼子母神
・魍魎の函 / (未定)
・狂骨の夢 / 浄光明寺
・鉄鼠の檻 / 建長寺
・絡新婦の理 / (未定)

もちろん御朱印帳は、、、







塗り仏編以降も五徳猫を除いては未定、
魍魎編の御朱印は着想はあるが、まだ詰めきれてはいない

一方、

絡新婦編は再読からになりそう、ただ、、、
通勤時に読むには重たすぎるから、分冊にしよか (・ω・) な?








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■関連ブログ■
霊亀山天龍寺 [京都府]
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