金沢でのセミナー明けの夏休み、息子と合流した私は北陸旅を満喫しているのである。
2日目の宿となった白峯温泉で、われわれ2人は父子の会話もほとんどなく、それぞれが「ドラクエ11」に向かっている。
このとき、息子はすでにラスボスと戦う前の準備に入っていて、いろいろな武器を鍛冶で作っているのである。
そのための素材集めに忙しく、ナーバスである。その息子を私は攻略本代わりに使い、ウザがられているわけである。
さて、問題は旅行の最終日である。
いまいるところは、福井と石川の県境のあたり。夕方までに息子を京都に送り、私は家に帰るという予定である。
よって、そのルートで観光地がないかと探してみると、平泉寺白山神社、永平寺(ここはわが家の宗派である曹洞宗の大本山である)、そして、どこかアヤしげな越前大仏と、なにやら宗教的なものが点在することがわかった。
そこで、まずは平泉寺白山神社に行ったのである。
まったくなんの期待もせずに行ったのであるが、それはそれはビックリたまげた!
じつに素晴らしいところであったのである。そこには、世界遺産にもまったくひけをとらないような感動があった。
苔むし、長い歴史を感じさせるこの地であるが、参拝に来ておられる人はほとんどいない。
私も今日の今日まで、このような奥まったエリアにこれほど素晴らしい神社があるとは知らなかったのである。
が、たまたまというか、ご縁があったというか、ここに来ることができたわけで、あまりの素晴らしさに、後日、いろいろな人に宣伝して回ったほどであった。
そのあとは、この神社の近くにある越前大仏というところに行ってみた。
これは、関西のタクシー会社のオーナーが私財を投げ打ち、出身地である福井県の勝山に作ったというそれはそれは壮大な大仏である。
ところが、これまたびっくりするほど観光客がいない。
ゆえに、ドラクエにハマりにハマッている最中の私と息子の想像の世界は止まらなくなったのである。
「じゅんじは魔物に襲われた」
「戦いますか?」
〈はい〉 いいえ
‥‥という状態になってしまったのである。こま犬あたりがモンスターで、大仏はラスボスに早変わり。観音様たちは、われわれのパーティの仲間である。
投影の法則‥‥。人は自分のフィルターを通し、物事を見たいように見、聞きたいように聞くものである。
まさしくそれを実践しているがごとくに、私たち父子はこの場所を楽しみ尽くしたのである。
「少し、バチ当たりなふるまいがあったやもしれない‥‥」、はしゃぎすぎた父子はクルマの中で反省した。
そのあとは、禅宗の厳しい修行で有名な永平寺に向かった。
うちが檀家になっているお寺の和尚さんもここで修業しており、その厳しい修行の話はよく聞いていたのである。
それによると、トイレに紙はなく、水を入れた桶を持って入り、手動のウォシュレットとして使うようである。冬はもう氷が張るほど水が冷たいので、ほとんどの人が痔になってしまうとか。
また、あまりに質素な食事ゆえ、ほとんどの人がビタミン不足で脚気になるという。いまの時代、アリナミンやチョコラBBあたりの錠剤を飲むだけで簡単に治る脚気になんでなるのかの意味がわからない‥‥。
などなど、そんな話をよく聞いていたので、なにげに思い入れがあるお寺なのである。
さすがに、このお寺は観光客が多かった。
精進料理が有名なので、ここでランチをいただきたいと思ったのである。
そういえば、ここで修業をしているお坊さんたちは、私たち観光客のにおいにすごく敏感になるということも聞いた。
修業中は精進料理のようなものしか食べていないので、われわれが発する肉のにおいやニンニクのにおいがもれなく感じられるらしいのである。
修行を終えたお坊さんが、しばらくしてこの永平寺に寄ってこられたときなどにも同じようなにおいがするらしい。そんなときは「この、ナマグサ坊主が!」といつも思っていたという話を思い出した。
現代社会において、このような厳しい修行をなさっているお坊さんたちは、とても光り輝いて見えたのであります。
゜..:。:.*.:*゜..:。:.*.:*゜..:。:.*.:*゜..:。:.*.:*゜..:。.:*.:*
いよいよ明日になりました!
丸1日を通じて、じっくりと心を癒やす1DAYワークショップ。
【日時】 2017/10/15(日)10:30-20:00
【講師】 カウンセリングサービス代表 平準司
【場所】 PARM-CITY 131貸会議室 4G
・JR仙台駅出口から徒歩10分
・地下鉄南北線 広瀬通駅から徒歩3分
・バス「電力ビル前」下車から徒歩3分
【料金】 ¥21,600(税込)
【ゲストカウンセラー】 大塚統子・大野愛子・やなぎあこ
○詳細はこちら>>>