南大東紀行2016 | 平準司@神戸メンタルサービス カウンセラー養成・個人カウンセリング・心理学の講演、執筆を行っています!

最近は、年に1回、11月に南大東島に行っているのである。

 

観光ではなく、仕事である。島民のみなさんを相手に講演会をしたり、カウンセリングをしたり、村の診療所の先生と情報交換するという名目でお酒を飲んだりするのである。

 

南大東島は、「台風X号は南大東島の東130キロの海上を‥‥」などと台風情報で出てくることで有名なあの南大東島である。

 

南の果てのこの孤島に、まさか仕事で行くハメになるとは夢にも思っていなかったのであるが、縁あって、お役所からお呼ばれされて行くこととなった。日常的にはなかなか行けないエリアに行くことが大好きな私は、すべてのことに最優先して、この仕事をこなしているわけである。

 

南大東島へは、那覇で飛行機を乗り継いで行く。今回は当日の朝の大阪発・那覇行の便で向かおうと思ったのだが、修学旅行に押さえられたからであろうか、満席でチケットが取れなかったので、前日の最終便に乗り、夜10時半ごろに沖縄に入ることとなった。

 

ホテルで一夜を過ごし、翌日の南大東島行は13時過ぎの便であった。

 

そこで、午前中は国際通りを散歩したり、牧志公設市場の2階にある食堂でラフテー、ゴーヤチャンプルーなどの沖縄グルメを堪能したりして過ごした。沖縄に来ると、ここでごはんを食べるのが、なぜか恒例になっているのである。

 

南大東島へのフライトは、39人乗りのとても小さな飛行機であった。飛行機であるにもかかわらず、電車のボックスシートのような向かい合って座る席などもあるめずらしい飛行機である。

 

 

そして、機内は飛行機というよりも空飛ぶバスといった様子である。観光や仕事のために乗っている人はごく一部で、ほとんどの乗客が顔なじみなのである。

 

沖縄から南大東までは約350キロ、1時間ほどで到着するのであるが、空港はもはや空港というよりも、大きめのバスターミナルのようなかんじである。

 

普通はどの空港も、出るとすぐにバスやタクシーが待機しているものだが、この空港、バスもなければ、タクシーも一台もいないのである。

 

したがって、知り合いに迎えにきてもらうか、この島に唯一あるホテルの送迎バスをお願いするかしか、空港から島の中心に移動する術がないのである。

 

最果てにある絶海の孤島に来るわけだからして、岬にでも立ち、海風を浴びながら旅情を味わいたいと思うのは私だけではあるまい。

 

 

が、しかし、この島のコーディネーター、いや、調教師と呼んだほうがいいであろうチカちゃんは、分単位のスケジュールで私を調教し、こき使うので、そんなヒマはないのである。夕ごはんだってお弁当ですませるという過酷な労働条件だったのである。

 

とはいえ、いちおう、初日の夜は居酒屋さんには連れていってもらいました。

 

おごってもいただきました。

 

が、しかし、この日は時化でなに一つ魚が揚がっておらず‥‥。

 

南大東で食べるピザはたいへんおいしゅうございました。ピラフもおいしゅういただきました‥‥。

 

‥‥‥‥‥‥;

 

が、しかし、である。

 

そんな目に遭いながらも、この島でチカちゃんが、日々、どのようにがんばっているかを垣間見ることができ、その情熱には頭が下がる思いであった。滞在中はいろいろな方とふれあうためのセッティングもしてくれた。

 

私や当社のカウンセラー陣が、この南大東に来てはこき使われても、みんながこの島やこの島の人たちを大好きになるのは、われわれと島の人々をつないでくれるチカちゃんの存在があるからなのである。

 

本土ではとてもアヤしがられている‥‥、いや、うさんくさがられている(どちらも大差ないが‥‥)私たちのことを、この島では「チカちゃんの紹介だから」と無条件に信頼して話をしていただける。まったくもって、感謝にたえないのであります。

 

そして、1年ぶりにお会いする島民のみなさまには温かく迎え入れていただき、そのふれあいひとときは貴い時間となった。

 

最終日の朝は、観光に使える時間が45分しかない中、島唯一の観光スポットである『星の洞』という鍾乳洞に連れていっていただいたが、島の地下にこのような空間が存在するとはとびっくりさせられた。昔は防空壕として使われていたのだそうだ。

 

 

ということで、また来年もこの島に呼んでいただきたいのである。

 

チカちゃん、よろしくねビックリマーク