仙台みそぎ紀行(後編) | 平準司@神戸メンタルサービス カウンセラー養成・個人カウンセリング・心理学の講演、執筆を行っています!

神戸メンタルサービスの平です。

 

このたびの熊本・大分地方で発生した地震により

被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

線(花) 線(花) 線(花) 

 

暴風警報が出ているなか仙台空港に降り立った私は、セミナー前のみそぎのため、鳴子温泉に来ているのである。

 

鳴子温泉にはとにかくいい温泉が多すぎて、ほんとうに困るほどなのである。

 

初日は外湯で3つほど入り、さらに旅館の3種類の違う源泉も堪能し、フラフラになったのである。そして、いつものようにマッサージをお願いした。

 

今回はやや若いマッサージ師さんだったのだが、担当してもらうのははじめてであった。

 

普通、私は揉んでもらいながら眠る。ほぼ睡眠薬代わりにマッサージを利用するのであるが、今回はまったく寝られなかったのである。

 

それは、マッサージさんの腕がいまいちだったということではまったくない。彼の話がとてもおもしろかったからなのである。

 

といっても、ギャグを飛ばすとか、そういうことではないのである。その会話は、いつものように、私がこう聞かれることから始まったのである。

 

「お客さん、どちらからおこしですか?」

 

「神戸から来ました」

 

「ああー、関西ですかぁ。関西は大阪の江坂以外、行ったことありませんねぇ」

 

このような流れの場合、私はいつもその話には乗らないことにしている。乗ったが最後、マッサージどころではなくなってしまうからである。

 

「へえー、あの東急ハンズしかない江坂に、またなにをしに?」

 

「いやー、ちょっと、心の勉強をしにいくんですよ」

 

 

ちょうどそのとき、私はうつぶせになって、背中を揉まれていたのである。が、このマッサージさんの顔をしっかり見きわめる必要があると、読者のみなさんも私の立場であればぜったい思うであろう。ブタ

 

「あ、携帯の電源、入れてない‥‥」

 

と、ウソをついてマッサージを中断してもらい、ゴソゴソしながらマッサージさんの顔を見た。が、まったく知らない顔であった。

 

しかし、私も57歳となり、最近は記憶のバッテリーもものすごく消耗している。先日もとある有名な業界関係者から「お久しぶりです、平さん。お元気ですか?」と言われ、まったくわからなかったのである。

 

で、適当に話を合わせていたのだが、なんと、昔のうちの受講生だったのである。はっきり言うが、いまはこの私よりよほど稼いでいらっしゃる。sss

 

だからして、私は寝ている場合ではないのである。探りを入れるのである。

 

「で、どのような心のお勉強を? 立派なことですねぇ」

 

「いや、お客さんに説明してもねぇ、わからないと思いますが‥‥。ちょっと“深層心理”のお勉強をしにいっているんです」

 

「さぞや立派な先生なんでしょうねぇ、心を教える先生は」

 

などと探りを入れるのであるが、上手にはぐらかされるのである。あせ、あせ

 

「いやー、私も一度ぐらい、そういう勉強をしたいなぁと前から思っておりまして‥‥。どこの学校なんですか?」

 

と、しつこく追求したところ、うちではなかったのである。

 

どうやら、彼が通っているのはNLPの分野のセミナーらしい。私も江坂付近では約1名、NLPを専門とするオハゲさんを知っているので、「先生はやはりお坊さんのように頭がツルツルだったりするんでしょうね」と案に聞いてみたところ、「女性の先生です」とキッパリ言われ、それ以降、この話題はやめた。

 

しかしながら、その後、「なんでそんなに心のお勉強がしたいんです?」とか「なにか悩みごとがあるんですか?」などとしつこく聞いてこられ、私はまったく眠れなかったのである。

 

このために私は睡眠不足となり、それが翌日の温泉行脚‥‥、いや、みそぎと浄化の障害になったことをここに記しておくのである。